ゲーム愛を語る~さや香石井・前編~
生まれた頃からテレビゲームに触れ、ゲームというものが体の隅々にまでしみ込んださや香・石井。ゲーム現在進行形の彼が、満を持して!?ゲーム愛を語ります。
13歳と10歳離れた姉たちがいまして、元々彼女たちがゲームをやっていたのでファミリーコンピューターもゲームソフトも家にあったんです。それで自分も物心がつくかつかないかの頃から、理解はできずとも「ドラゴンクエスト(以下ドラクエ)」の1は、やってました。
ちなみにドラクエの1は、僕の生まれる2年前の1986年5月27日発売で、その翌日が僕の誕生日なので、凄い親近感があって、毎年誕生日が来ると、つい意識してしまいますね。
それこそドラクエシリーズは物心ついてないような時の1からリアルタイムで順番にやってきて、僕の成長はドラクエと共にって感じです。
だから結婚式の時も、式場のウェルカムステージみたいなところに奥さんは奥さんで、僕は僕で思い入れのあるものを飾ったりしたんですけど、僕は数多く集めているドラクエグッズでした。ぬいぐるみはもちろん宝箱とか飾ってましたね。
それにドラクエに使われている音楽は披露宴の間、流してました。「しばしご歓談を」って時間はずっと「王城」でしたし。これがええ感じに盛り上がって、個人的には感無量でしたね。
でも後日、結婚式の様子をDVDにしたものが届いたんですが、そのジャケットがドラクエのオマージュで、奥さんに「なんでこのジャケットなん?」ってキレられましたけど(笑)。
そんな奥さんは、元々ゲームする人ではなかったんですが、結婚する前から当時の新作、ドラクエ11を買ってやってもらって、ゲームに慣れていってもらいました。そしたら、嬉しいことにちょっと好きになってくれて……彼女とは「スーパーマリオブラザーズ」シリーズは、一緒にやってたりしますね。
自分の根幹にあるのが「ドラゴンクエスト」シリーズと言う石井。さらにドラクエからのゲーム人生を紐解く。
子どもの頃に戻りますけど、ちゃんと意味がわかって、僕が買ってくれってお願いしたのが「ドラクエ6」で、小さい頃の僕が自発的にねだるなんてって。今思うと、それまでやってきたシリーズにすっかり魅了されてたからだと思います。だから今も6には、特別な思い入れがあります。
ドラクエシリーズはそれぞれのソフトに賛否両論はあると思うんですけど、僕は全てが完璧やと思っています。最初から最後までずっとワクワクできるので。
ドラクエの生みの親である堀井雄二さんが「どれだけやる人が楽しめるかを念頭に置いて作っている」と以前、雑誌のインタビューで読んだことがあって、まさにその通りだなと思いますね。ゲームを始めるとその世界観にスッと入ることができますもん。
勇者の名はセイイチでやってます。よく名前を“あああああ”とかする感覚がわからなくて、やっぱりその世界に入り込める素晴らしさは自分の名前でやると格別だと思うので。
ドラクエは自分のゲーム好きとしての根幹にあるんですが、やはりいろんなゲームもやり出すじゃないですか。だから今もですけどゲームをやっていない時期はないです。
ドラクエと並行して「ロックマン」シリーズもハマってましたし、思い入れがありますね。僕が生まれる1年くらい前に発売されたんですけど、それもすでに家にあったんで。のちにYouTubeでも全シリーズをクリアするまで配信とかやってますし。やっぱり音楽も凄くいい!
2018年に「ロックマン」の新作で11が出たんです。グラフィックもすごく綺麗になっていて、そのことをTwitterで調べていたら、ロングコートダディの堂前さんと、ダブルアートのタグさんが後ろからたまたまその画面を見て「石井がロックマンでエゴサーチをしてる」っていう話になって「あいつロックマンちゃうんか?」という、石井がロックマン説という噂が劇場で広まったことがあります。その流れで「ロックマン」あるあるを舞台で言うたりしたんですが、お客さんは世代が違うのか、全くウケなかったですし、共感してもらえなかったです(笑)。
大学生になって周りの友だちもやってるFPS(ファースト・パーソン・シューティング)っていうシューティングゲームにハマりました。デカいテレビを持っている友だちの家に4人集まって、FPSをオンライン対戦でやり始め、数日間、泊まるんですよ。で、順番でコントローラーを回しながらゲームをやって、体力の限界がきたヤツから寝て、起きたヤツからまたゲームをやっているという。ほんまにそんな感じでやってました。もう人間として終わってましたね(笑)。
そんな石井が10代の時に愛したゲームを紹介してもらおう。
ドラクエはもう別格なんで、他のとなると「龍が如く」シリーズですね。今でもやり続けてるくらいめっちゃ好きなゲームです。
だいぶハードなVシネ的な極道ストーリーをゲームとして、しかもリアルな解像度で繰り広げて画期的だったと思います。それに実際の俳優さんとかをモデルとしてキャプチャーしている豪華さ、そして衝撃的な展開、のめり込むストーリー。ファンタジーの部分は多いんでしょうけど、それをリアルに感じさせてくれる作り込みと自由度、実際のパチンコ台がゲーム内で再現されてたりして、これを放り込むんや!ってびっくりしたことを覚えてます。
そして「モンスターハンター」。
自分がうまくないと勝てないという衝撃がありました。最初はあまりにも難しすぎて、できなくて、面白くなくて、1作目はすぐに売ったんです。で、なんやこのゲームって言うてたら、ポータブルで出たり、2が出たり、世間では流行ってるんやって、もう一回やり出したら、イヤンクックというモンスターを倒せたんです。その時、なんか鳥肌立ちましたね。これまで倒されへんかったのに、何で倒せたんやろみたいな。自分が成長したみたいな感覚でした。
武器を強くするだけではなく、自分がうまくならないと勝たれへんというゲームはとにかく衝撃。ドラクエのレベリングシステムとは違う。これはえぐいと思いましたね。ほんまに時間忘れてやる感じでした。
ちなみに「バイオハザード」は、やらなかったんです。シンプルに怖いから無理ってなって。でも3年ほど前に初めてやってみて、色々クリアしましたが、やはり世界観や映像は思った以上に怖いです。
「ファイナルファンタジー」は、もちろんやったことはあるんですけど、クリアしたのは、一個くらいで、やっぱり自分はドラクエが好きだなと、そっちへ興味が向かなかったんですよね。
■さや香 プロフィール
新山(左)と石井(左)のコンビ。
2014年結成。新山の特技は恋愛相談。石井の特技はダンス。
2020年ABC「第41回ABCお笑いグランプリ」 決勝進出
2020年MBS「歌ネタ王決定戦」 優勝
さや香INFO
取材・構成/仲谷暢之(アラスカ社)
撮影/月刊芸人編集部
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