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マンゲキ芸人座談会~紅しょうが熊元プロレス×カベポスター浜田×きんめ鯛真輝志〜Vol.2

6月の座談会は「シェアハウスをテーマに」の第2回目。
実際に三人暮らしをしている紅しょうが・熊元プロレス×カベポスター・浜田順平、きんめ鯛・真輝志にリアルな若手男女芸人の共同生活の話を語ってもらっています。前回は「住むまで」を話してもらいましたが、今回は「一緒に住んでから」をあれこれ“談”してくれています。

――熊元さんと浜田さんが見つけてきた部屋は気に入りました?

真輝志:もちろん気に入りましたし、ここをこの家賃で住めるんやって思いました。けど、三部屋あって、もちろん僕はいちばん低い家賃やからお二人に好きな部屋を選んでもらって僕がいちばん最後に残ったのに入りますと。いい部屋なんですけど、リビングと直通で、襖でしか遮られてない感じなんですね。音は正直、部屋の中で喋ってるくらい聞こえてくるし、収納がダントツで少ない。2人の半分以下くらいしかないんですけど、まぁここで4万円ならいいかと自分を納得させました。

熊元:なんか含み持たせた言い方やな(笑)。

真輝志:いえいえ、そんなんないです。いい部屋ですっ!

浜田:そうやな! あの部屋で4万円は安いわ! 安すぎるな(笑)。

熊元:ベランダが部屋続きになってるし。

浜田:あのベランダは広いしな。初めての一人暮らしでトイレと風呂が別なのは凄いで(笑)。

熊元:ほんまやわ。これ以上何を望むと言うねんな。

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真輝志:まぁ……はい(笑)。けど、物件見はった時から真輝志の部屋はここやなって決めてはったんですか?

熊元:
え!? そ、それはないよ(笑)。真輝志の部屋は畳なんですよ。そこがいちばん広かったっけ? ちなみに私の部屋は、玄関から入ってすぐの、リビングにわざわざ行かなくてもそのまま個室に入れるのでそこにしたんですけど。

浜田:一応、広さは全員一緒なんですよね。割とどこの部屋にするかは最初からすんなり行きましたよね。

熊元:そうやな。

真輝志:熊元さんが先に部屋を決めて、浜順がちょっと迷って……。

浜田:二択で迷ったんやけど畳が嫌やなっていうのとプライバシーも確保されてるので今の部屋に。

熊元:浜順、畳は嫌やって言うてる割に、今は畳の部屋っぽくなってない?電気も和室にありがちなあったかい暖色系やし、和紙でできたライトやしな。

浜田:まぁね。でもね、キッチンにある照明、明るいやろ。あれ、僕が元々部屋につけてたやつをそこに取り替えたんですよ。だから自分の部屋のは、なんか暗くて。

真輝志:そう。暗くて目を悪くするから照明変えろって言うてたんですよ。

浜田:で、まぁルームシェアしているということでそれぞれの誕生日でプレゼントを渡してたりするんですけど、僕の誕生日が近づいてきたとき、ちょっと待てよ、このままやったら照明をプレゼントされるんちゃうかと思いまして、僕的にはそれよりも服とか、靴がいいなと思ってたんで誕生日の2日前に大急ぎで照明を買ったんですよ、それが畳に合うちょっと居酒屋風な感じの照明で。

真輝志:確かに照明を買おうと計画してましたね。

浜田:ほんなら、誕生日に、前から欲しかった赤のコンバースをプレゼントしてもらったんで、照明買ぅといて良かったなと。

熊元:暗いけどな(笑)。まぁ部屋割りについては、基本的に2人は優しいから、「ここがいいです!」、「ここでないと譲れません!」、「じゃあじゃんけんで決めましょう!」みたいなんなかったんで、ギクシャクせんくて良かったと思うわ。

シェアハウス間取り

――一緒に住みだして…

真輝志:すごく楽しかったですね。浜順とは元々、同期の中でも仲が良かったからまぁ安心はしてたんですけど、熊元さんは女性でしょ。最初は変な意識で無理やり慣れていかないといけないのかなって思ってたんですね。で、僕が入居するのが最後やったんですけど、家に初めて入った時にすでに住んでた熊元さんが、玄関開けての廊下に下着姿で立ってて「あははは、ごめんな、でも慣れてな」みたいな感じで挨拶されたんです。

浜田:なんかウブな男の子を弄んでる感めっちゃ出てますやん(笑)。

真輝志:その時、僕すっごいうろたえたんですけど、あぁ、これに慣れないといけないんやなって最初の試練というか、慣れのハードルがグッと上がったんで、それ以外の大概のことは問題ないなって覚悟をその日にできました(笑)。あと、弟が僕の家具とかを運ぶのを手伝ってくれたんですが、その時、熊元さんを見て、弟がもの凄く心配してました。両親に即報告してたと思います。

浜田:僕は親父が引っ越し手伝ってくれたんですけど、熊元さんと住むのを言うてなかったからその時に初めて会って、挨拶したんです。これまでの引っ越しの時は、部屋からの景色のことやら間取りのこととか言うてくれてたんですけど、熊元さんと会ったことが衝撃的すぎて、感想が一個ずつ遅れていってたんですよ。

熊元:どういうことなん?

浜田:いや、ベランダの窓を開けながら「家賃いくらやった?」って聞かれて、次に収納のところを見てから「ベランダ広いなぁ」って(笑)。

真輝志:脳の処理が熊元さんによってバグったんやな(笑)。

浜田:でも、僕が芸人ってことも言ってなかったので、まずそのことを知らなかったのと、熊元さんが彼女だと思って同棲するって誤解したりと色々報告できてなかったことがバグった理由やけどね。

熊元:その時はまだ真輝志が入居してなかったからな。

――三人暮らしをしてみて……

浜田:想像してた通りですね。

熊元:めっちゃ平和です。

真輝志:想像してたシェアハウス暮らしの何倍も良いですね。

熊元:だから求められるような、例えば喧嘩とか男女絡みのいざこざとか、そう言ったエピソードってないんですよね。

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――では、三人暮らしでのルールとかはありますか?

浜田:
まずタバコですかね。

熊元:そうやね。まぁもともとタバコを吸わない人を同居人として選んだので2人は問題ないですけど、友人や芸人仲間でタバコ吸う子が来たら、ベランダで吸うとか。家に来てもらってもタバコを我慢させるのは嫌なんで。

浜田:リビングのルールとかもなぁ。そういえば最初の一年間、夏場とか熊元さんずっとリビングにいてましたね。クーラーなかったから。

熊元:そうそう。扇風機で過ごしてた。それに室外機の関係上、リビングにエアコンが設置できなくて、唯一真輝志の部屋にエアコンがあったから襖全開にしてクーラーガンガンつけてたわ。真輝志のおらん時に20度くらいに設定して、帰ってくるとわかったら26度に戻して(笑)。

真輝志:僕がお金の管理してたからすぐわかりましたけどね、クーラー使ってるなって(笑)。それにほんまに一年中リビングで寝てましたよね。

熊元:部屋暑いしな。

浜田:襖隔ててソファやったからそこで寝てるから真輝志も大変やったやろ。

真輝志:まぁこれも受け入れないとって思って……。そういえばリビングには熊元さんの私物が溢れかえってましたね。

浜田:確かに! おととしくらいでしたっけ? やっと熊元さんの部屋にエアコンついて私物がリビングからなくなって、え、こんな広かったっけってびっくりしましたもん(笑)。

次回はさらに3人の暮らし方を深掘りしてもらいます。

to be continued

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■紅しょうがプロフィール
熊元プロレス(左)、稲田美紀(右)のコンビ。
2014年結成。熊元プロレスの趣味はキス、パチンコ。稲田の特技はおじさんとすぐ仲良くなれる。
2020年 NTV「女芸人No.1決定戦 THE W 2020」準優勝
■カベポスター プロフィール
NSC大阪36期生の永見大吾(ながみだいご・左)と浜田順平(はまだじゅんぺい・右)のコンビ。2014年結成。
2021年「第六回上方漫才協会大賞」新人賞受賞。
■きんめ鯛 プロフィール
上田だう真輝志のコンビ。
上田だうの特技はUSJ案内、温泉レクチャー(温泉ソムリエ)。
真輝志の特技は空気椅子。
2020年 NHK「第50回NHK上方漫才コンテスト」準優勝

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取材・構成/仲谷暢之(アラスカ社)
撮影/田津原理音

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