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劇団森 新入生へのブログバトン⑨ 『何にでもなれる!誰とでも会える!』

こんにちはー!!!劇団森3年代の藤河亜衣(ふじかわ あい)です!

3日後に控えている宇治拾遺物語の発表用の参考文献を借りに行く道すがらこれを書いています。
ちなみにまだ何も手をつけてません。どっひゃー!

私よりも先に投稿されている先輩や後輩のがしっかりしすぎていて、最早何を書いたらいいのか分かりませんが、私なりに一生懸命お伝えしようと思います!

睡眠が大好きです!


入団前の演劇経験

皆さんの小学校は、音読の宿題って出ていたりしましたか?

多分あれ、「小学生が嫌がる宿題ランキング」のベスト5くらいには入ると思うのですが、私はどちらかというと苦ではないというか、むしろ楽しいって感じるタイプでした。

誰かと違う自分になるのが楽しかったのか、セリフごとに読み方を変えるのが楽しかったのか、今となっては覚えていませんが、調子に乗ってハリーポッターを読んだりしたこともありました。
音読の本来の目的を果たせているのかどうかはわかりませんが…

そこからは、中学、高校の演劇部でのんびり活動していました。
たまーに大会に出たり、校内発表をしたりする感じで。

その頃は脚本集から既成の脚本を選んで公演を行うのが普通だったので、森に入って自分たちで1から脚本を書く形であることにとても驚いた記憶があります。

いつ入った?

大学1年生の10月下旬くらいです。
私たちの代が入団する時は、ちょうどコロナが大爆発してしまったため入団意思決定日が少しだけ遅かったんですね。

大学に入った頃から早稲田で演劇をやることは決めていて(というか演劇をやるために早稲田大学に入ったようなものです)、演劇サークルが山ほどある中でギリギリまで悩みあぐねて決めました。

入ったきっかけ

1年代で聞かれた時にははっきりとは答えられなかったのですが、ちょうど最近、少しその事を考えるために時間を割いてみました。

やはり1番の決め手は交流会です(zoom開催でした)。
雰囲気が良かったのももちろんそうなのですが、そこで出会った先輩が頭から離れなかったんです。入団の連絡をする時もその人のことを考えながらLINEしたような気がします。

新人公演までで感じたこと

あ、指導者がいないってこんな感じなんだ…と少しびっくりした記憶があります。悪い意味ではないです。

もちろん顧問なんかいませんし、先輩もほとんど稽古場に来ないので、決まった基礎練習の型みたいなのももちろんなく、本当に1から、いやむしろ0から作り上げていく感覚が初めてで、最初は少し戸惑いました。
加えて私は極度の人見知りなので、最初は同期に対して「あぁ私はこの人たちと肩を並べて歩くのは無理だ。卒団までひっそりと暮らそう」とか思っていました。

でもそんな私の心配とは裏腹に、同期っていいものだなあと次第に思わされていってしまいました。

優しくて、かわいくて、時々かっこよくて、「あ、こいつにだけは負けたくないな」と思ったりもして。
そんな人たちと少し手狭な稽古場で0からひとつのものを作り上げていくことが本当に楽しくて嬉しくてくすぐったかったです。

この人たちとこれから一緒に歩んでいけることが誇らしくなりました。とか言いながらもう3年目ですね。

新人の頃の同期かわいい〜!!


劇団森の魅力・他の劇団との違い

とにかく公演数が多い!!

劇団森では、新人だけが作・演出・出演をする「新人公演」、毎年新歓の時期にやる「新歓公演」、1年代〜4年代まで出たい人は全員出演できるお祭り「本公演」に加え、年7回ほど設定されている、コンペティションを勝ち抜いた希望者が脚本・演出を担う「企画公演」があるため、平均すると年10回も公演を行っています!冷静に考えるとえげつない…

そのため、例えば先月コメディをやったと思ったら今月はどシリアスな劇をやっているという状況が普通にあるんですね。

全てに関わっていると大変といえば大変かもしれませんが、私は非常にたくさんの種類の演劇に出会えてとても楽しいです。

2022年度新歓公演、まだ公開されているみたいです!見てね!

演じた役

前の項でも書いた通り、とにかく公演数が多い!!ので役者をやると演じる役の種類もコロコロ変わります。

ところでみなさん、「スライム」ってご存知ですか?

ASMRの方じゃないです。ドラゴンクエストとかに出てくるモンスターを想像してください。

なぜこんなことを聞いたかと言うと、私が2021年11月にバブル期風の女の子になったかと思えば、12月にはそのままスライムになったからです。え?

バブル期風の女の子になったわたし
スライムになったわたし

こうして見ると、種類は違えど全体的にかわいい役が多いような気もしますが、他にもお母さんになったり先生になったり、弥生時代の皇族になったりもしました。
幅広くやらせていただいています。

役を与えていただく時、脚本家から自分がどう見えているのか、ということがわかるのが面白いですね。
自己分析というか、自分のことを見つめ直すきっかけにもなりました。

これからもみなさんにお会いできる機会がたくさんあると思うので、その時はぜひ温かい目で見守ってあげてください。

スタッフセクションについて

私は主に「舞台監督」というセクションに就いています。
主に、というかほとんどそれしかやった事がありません。

あとは新歓担当くらいかしら…?スタッフセクションって言えるかどうかは微妙ですが…

舞台監督がどういうものか、については先の投稿で沖田さんから説明があったと思いますが、私目線で言わせていただくと、「演出家の次に役者の近くにいられるお仕事」だなと思います。

これは他のセクションでも同じことではありますが、舞台監督は小屋入り中(公演準備~本番終了まで劇場を貸し切る期間)だけでなく、小屋入り前も仕事がまあまああります。
タイムスケジュールを作ったり、通し練習(現時点でできているものをとりあえず最初から最後までスタッフさんに見せる時間)に行ったり、他のセクションのスタッフさんと打ち合わせをしたり…
とにかく、公演が滞りなく進むよう、細かいところまで目を向けながらお仕事をします。

そんなわけで、準備段階から、多くの役者さんと接する機会がたくさんあります。

小屋入りをしてからも、舞台監督は基本ずっと劇場にいるので、全体を取り仕切る中で、役者さんの細かなケアをしたりすることがあるので、最終日に近づく頃には割と仲良くなれたりもします。
近くで見守ってきた役者さんたちや各スタッフさん、脚本家・演出家が丹精込めて作り上げたものが形になるのを目の当たりにできるのは、舞台監督の特権かなあと思います。

森の中には、役者中心に頑張る人、スタッフ中心に頑張る人など様々ですが、私は割と(補佐含め)バランスよくやらせていただいている方なのではないかと勝手に思っています。

役者と同じくらいスタッフとして頑張る機会も多かったおかげで、最近は他団体の方々とも交流ができてとても嬉しいです。

今年の新歓公演は、舞台監督班に他団体の先輩も後輩も同期もおり、
素敵な公演になりました!

これからも舞台監督も極めつつ役者も極めつつ、もう3年代ではありますが、新しいことにもチャレンジしてみたいなと思います。
演出助手(稽古のスケジュール管理をしたりする人)とかやってみたい
な〜!!

演劇って何が楽しい?

色々な人に出会えること、というのは色々な人がもう言ってしまっていますね…どうしよう…

「色々な自分に出会えること」でしょうか…

役者として様々な役を演じたり、スタッフとして様々なお仕事をさせていただいたりする中で、「あ、私こういうことが得意なんだ(苦手なんだ)」とか、「私はこれを見たり聞いたり言われたりしたらこういうことを感じるのか」とか、中高で6年間の演劇部経験を積んでもなお出てこなかったあんなショックやこんなショックがボロボロ出てきます。

実際やらなきゃ、誰が「自分スライムになれるなー」なんて思うんですか!自分でもびっくりです!

時にはそれが自分を落ち込ませたりもするけれど、逆に前向きにもさせてくれたりなんかして。
「自分ってなんなんだろう」が、20歳を迎えて初めて、何となくわかってきたような気がします。

あとは、恐らく役者に限ったことですし、「演劇」の範疇からほんの少し外れてしまうかもしれませんが、演じる役によってどのようなアプローチをしようか考えるのがとてもとても楽しいです。

外見から作りかえる人、演出家ととにかくたくさんお話をする人…

役作りの仕方は十人十色ですが、私はとにかく内面から作り上げていくタイプです。
キャラクターの生い立ちや、他の役から言われたこと・されたことに対する感情の分析などはもちろん、役によってはそこにひと工夫加えたりもします。

日記を書いたり、ドラクエをプレイし始めたり、実在した人物ならその時代の事を勉強したり、お母さん役なら家から母子手帳を拝借して内容を変えて写したり…その劇の二次創作を書くのも楽しいです。「小説家になろう」に狂っていた時代を思い出しますね。

多分はたから見たら「やりすぎ」の部類に間違いなく入ることは十分自覚していますが、それでも「やりすぎ」を通じてキャラクターと繋がることのできる時間がたまらなく楽しいです。

でも、時には「何も考えない」が正解の子もいるから難しいですね…役作りは奥が深いです。

入団を考えている新入生に一言!

後輩ってかわいいものだなあ、と最近つくづく思います。

今いる後輩達がかわいくてしかたなくて、あの子たちが3年代になっても4年代になっても、はたまた卒団しても、楽しく演劇ができるよう願っていますし、そのためのお手伝いはなんでもするつもりでいます。
多分私以外の人もそうなんじゃないかと思います。

そしてそれはみなさんに対しても同じです。

まだ私は顔を見たこともありませんが、すでにみなさんに出会えることがすごく楽しみですし、皆さんの楽しい演劇ライフを全力でサポートする心づもりでいます。

森にはそういう素敵な先輩達が揃っています。

とはいえ焦らずゆっくり考えていただければ幸いです。

言いたいことが多すぎて全くもってまとまりませんが、とにかく森で待ってます!!

お読みいただきありがとうございました!またね!

藤河亜衣

(写真3,4,5枚目撮影、コトデラシオン様)

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