見出し画像

事業が成り立つポイント

別に病気ではないんですが、以前から「職業病」という言葉があります。
特定の職業の仕事をしていると、その職種の観点から世の中のもの見てしまうことを言いますね。

飲食業であれば、飲食店に入った時に同業者の目線で見てしまうでしょうし、建築家なら建物を見る時に、構造を気にしたり、仕上げを気にしたりするあれです。

私の職業も、同様でこの仕事を始めてからどうしても、いった先々で「この事業は成り立っているのか?」ということを無意識に頭の中で考えてしまいますし、スーパーでも商品を手に取ると、後ろの販売者と製造者をついつい見てしまいます。(別に自分が支援しているわけではないのですが・・・・)

といっても、これはコンサルタントという仕事に限らず、何かしらで経営されている方にはそういう傾向が強いのかもしれません。

先日も、支援先の社長さんといつも打ち合わせしているカフェを出る時に、その社長さんが「このカフェよく成り立っているよなぁ〜」と詳細に分析していました。その方は、全く別の業種なのですがやはり気になってしまうのは同じみたいですね。

私は、サラリーマン(従業員)の経験もしていますが、従業員から事業主に代わっていちばんの変化は「利益」を意識するようになったことです。その前段階としては「売上」ですね。当然、従業員時代は会社に行けば決まった金額が振り込まれていたので、それは「給料」という形で意識していました。当然、諸々引かれての入金ですが、それでも意識としては「もらえるもの」として入ってくるので諸々引かれるものについても、定期的に「こんなに引かれているのかぁ」とは感じつつも、もらえるというのは気分的には大きいものでした。

それが、事業主になると、何も保証されません。(当たり前ですが)

先ほど「利益」とは書きましたが、その前段階としてまずは「売上」を得ることが重要ですね。このためには自分ができることを必要としている人に知ってもらい、利用してもらうことに、集中します。そして、利用してもらう人を増やしていく。

これ、どの業界でもベースとしては共通だと思います。その先にあるのが「利益」になります。売上を上げれば基本的には「利益」は出ます。これが全く出ないようであれば、そもそものビジネスモデルに問題があると言えますね。

この時の考え方として、粗利(限界利益)と、貢献利益の2種類あります。
粗利(限界利益)とは、商品・サービスを提供したときに得られる利益です。売上から原価をひくことで求められます。基本これはプラスである必要があります。ここがマイナスだと提供すれば提供するほど費用がかかり持ち出しも多くなると言うことになります。なので、この場合はそれをやらない方がいいです。

貢献利益は粗利(限界利益)からさらにその事業を運営する費用(固定費)を引いたときに残る利益です。この場合はマイナスだから撤退とはならないケースがあります。例えば複数の事業を行っている場合は、事業の売上割合で按分した費用(固定費)を引いて求めるため、貢献利益がマイナスになるケースでも限界利益がプラスならば会社全体としては、その事業は利益に貢献していると考えられるからなのですね。

ここでは事業という言葉を使いましたが、中小企業の場合はこれを商品と置き換えて考えればいいかと思います。ただ、これはきちんと財務情報を押さえておかないといけないです。

もう一つが損益分岐点です。こちらは、どのくらいの売り上げを確保したら利益が出るかになります。ここは、乱暴な計算方法だと、会社全体の限界利益が会社全体の固定費を超える金額となります。

これを超えてはじめて経営が成り立つと言えます。ただ、事業を立ち上げてばかりの頃は当然売り上げがありません。悪化している場合も同様です。

まずは損益分岐点を目指すことで事業が成り立つ状態になると考えるのがいいと思います。

サポートいただけると嬉しいです。サポートいただいたお金は移働する資金に使わせていただきます。