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SNSのフォロワーと起業

この3年ほど創業に関わってきていて、思うのが創業にあたってSNSのフォロワー数が本当に強みになるのかなってこと。

相談に来られる方の中でも、20〜30代で起業されようとしている方で、その業界で新風を引き起こそうとSNSのフォロワーを味方にチャレンジという話を何度も聞いています。

多いのが、「フォロワー1万人以上」というキーワード。わたしも細々とSNSを個人的に使ってはいますが、そのレベルだと数年かけてもせいぜい数百人がいいところ。もっとも個人的な情報共有というスタンスなのでそもそも増やそうとは取り組んでいないこともありますが・・・

さて、この1万人というのが創業にあたってどのくらい効果的なのでしょうか?公的なところが出しているデータはないの、結局はインターネットでいくつかのサイトを見る感じにはなるのですが、1万人を超えているユーザーの割合はだいたい5〜7%ぐらいみたいです。(これ、サイトによって幅があるのと調査時期もあるので試しにChatGPTにも聞いてみたけどわからないと言われてしまいました)

企業アカウントも多数含むので一般人に限定するともう少し下がるとは思いますが、そこまで特殊なことではない感じも受けますね。
街中の小売店が広告宣伝でポスティングをする場合は平均で5,000〜10,000件と言います。ただ、すべての人がその小売店の情報を欲しているとは限りませんのでポスティングの効果は0.1%という話もあります。
一方でSNSでもInstagramの販売目的とした広告のコンバージョン率は10%程度となっているようです。こう考えるとSNS広告の効果は高いように感じます。

ただ、上記は広告を何かしらお金をかけて行った場合で、通常の投稿の中からこのコンバージョン率を弾くのはかなり大変なのではないかなと感じています。

インターネット以前の創業は、その業界での知識がないと難しいと言われていましたが、最近はインターネットを活用することで様々な知識を得られるようになったので、業界経験がない方でも創業に取り組みやすくなったと思います。逆に、業界特有の習慣にとらわれていないからこそできる業態のものもどんどん出てきていますし、そういう目新しいものの宣伝にはSNSは効果的だと思います。

一方で注意しないといけないのが、創業する事業内容とこれまでのSNSのフォロワーの目的が一致しているかということです。すでに1万人のフォロワーがいてもここが一致していないとこれまでのフォロワーが顧客になってくれるとは全く言えません。例えば「旅」をテーマにしていて創業が「輸入雑貨」と考えるといかにも親和性がありそうですが、その人が旅していることにたいいてフォローしているのであって、旅先で集めたが雑貨に興味があるとは限らないということです。

創業で相談に来られる方の中で増えているのが、その事業とセットで「SNSコンサルもやっています!」という方。実際に1万人までのフォロワーを集めてすでに何かしらの売り上げを上げているので実績に裏付けされている方々ですね。こういう方々の場合は、今までと異なることをやる場合でもアジャストしていくことができそうな気はします。

最近多いのは、美容院系でしょうか?美容院を創業される方で創業時にSNSフォロワーが多くいるのでうまく行ったという話も聞きます。この場合は施術したヘアースタイルを投稿していくので、ビジュアル的にも伝わりやすくこの人にやってもらいたいとフォロワーが来てくれる確率は高まります。

こう考えると、創業期にSNSというのはかなり効果的に力を発揮するとはお思いますが、使い方には注意が必要ですね。また、事業というのは長期間続けるものです。今は、SNSが効果的ですが5年後もこの状態が続くとは限らないので、その点は注意が必要だと思います。最終的にはLTV(顧客生涯価値)を高めていくことが必要なので、一見さんばかりを相手にしているように感じていたらいつか行き詰まってしまうと思います。



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