丸坊主part2。

何故だか分からないけれど、私の周りには丸坊主男性が多い。丸坊主といってもモードが入ったような感じではなく、モーセのように自然と目の前の道が開いていくそんなタイプだ。

さて前回の「丸坊主の威力。」の先輩、再び。この先輩が出張で九州支社に行くことになった。北九州市である。ここは言わずと知れた、ある方々の割合が多いことで有名で、警察の巡回もまるで町内会の回覧板のように頻繁にあるらしい。

そろそろお昼も差し掛かるかなという頃に内線の電話が鳴った。九州支社の同僚からだった。彼女が言うには、守衛さんから社員確認の電話がかかってきて、そんな名前の社員はいないと答えて電話を切ったら、再度確認の電話があり、本社にもいないか?とまた質問があったとのこと。

「今日こっちに出張に来る人だってやっと思い出したのよ。ずーっと止められてて気の毒なことしちゃった。」

彼ほど礼儀正しい人もいないのだが、どうやら久しぶりの出張に気合いを入れてビシッと決めたスーツが完全に誤解を招いてしまい、門のところにいた守衛さん2人は頑なに彼を入れなかったというのだ。

結局、入るまでになんだかんだ時間がかかり、支社の扉を開けた時にはやっと入ってこれたと拍手喝采だったらしい。

空港で入国の際に一人別室に呼び出されてこちらへ、というのには慣れているし、深夜のコンビニに行くと3回に一度は職務質問を受けるという先輩だが、まさか社内で足止めをくらうとは予想しておらず、俺の顔はそんなに怖いのか?と少しダメージを食らっていた。

外見は内面の外側というから、先輩の内面を読み取れていない守衛さんはプロじゃないと思うよ。人を見る目がないんだね!とお土産のめんべいをパリパリ食べながら慰めた。



温かいお気持ち、ありがとうございます。 そんな優しい貴方の1日はきっと素敵なものになるでしょう。