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『鬼滅の刃 22巻』

 待ちに待った最新刊の発売日、定時に仕事を終えて、職場から一番近い百貨店内にあるジュンク堂へ向かった。
 前から気になっていた哲学の入門書である「史上最強の哲学入門」と一緒に「鬼滅の刃」の22巻を手に取り、レジへと向かった。
 いつものようにレジカウンター前にある、しおりを多めに取り、早々に会計を済ませ、電車に乗り家路を急いだ。

 今回、単行本の前半の中心のほとんどが蛇柱(へびばしら)の「伊黒小芭内(いぐろおばない)」にまつわるストーリーでした。
 鬼滅の刃は登場キャラが敵も味方もみんな、魅力的に描かれていて、しかも登場人物それぞれに、悲しい過去をもっているのです。

 伊黒はお金持ちの一族の出身ですが、幼少の頃から座敷牢に閉じ込められて、育ちました。
 一族が裕福なのは、屋敷に住み着いた「蛇鬼」が人を殺して奪った金品で生計を立てていたからだったのです。
 その代わりに、一族で産まれた赤ん坊を生贄として捧げていました。

 そして何とかして座敷牢から逃げ出すことに成功し、屋敷から逃げた伊黒ですが、「蛇鬼」に追いつかれて殺されそうになります。
 しかし、寸前のところで当時の「炎柱(えんばしら)」に命を救われます。偶然、生き残った従姉妹によると伊黒の逃亡のせいで、一族が皆殺しにあったとのこと。
 伊黒は、自分が生き残りたいがために、他の一族を見殺しにしてしまいました。そのことが原因で、いつも惨殺された一族の恨みに苦しまされます。
 それからは、鬼のボスである「鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)」を倒して死に、自分の汚い血を浄化されるように、願って生きていくようになりました。

 自分の生い立ちを恨み、鬼を恨み、鬼を倒すことでしか、自分を正当化できない悲しい話が、淡々と描かれていてストーリーに引き込まれました。 
 伊黒が首にいつも巻きつけているヘビの「鏑丸(かぶらまる)」との出会いも判明し、あらかじめ細かい箇所も設定されているのだなと感心してしまいました。

 物語もいよいよ、終わりが近づいてきて、話もすごく盛り上がってきました。私は単行本派なので、この先のあらすじの情報を敢えて、遮断しています。
 次の単行本で話が終わるので、楽しみであると同時に寂しい気持ちでいっぱいです。

 最終23巻は12月4日だそうです。



 

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