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V2MOMとか爆速成長とか考えながら過ごしていたら、自社の未来の在り方が見えてきた気がするという話

最近、組織構造について調べたり、人材育成について考えたりな日々を過ごしているリバネスのCIOです。そんな中でこんな事を書いたりしました。

最近は、友人が翻訳したこんな本がちょうどタイムリーな話題っぽかったので読み進めています。

爆速成長に必要なのは組織のアライメント

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この言葉をよく聞く機会があったのはSlackのツール紹介の中が最初でした。上意下達とでも言えば良いでしょうか。組織の方向性を統一し、ダイナミックに動けるような組織づくりをする為に必須なツールというような意味がこもっていたと思います。

人材の評価系についてもV2MOMやOKRを見ていて感じることはこのアライメントです。大本となる会社の目標があり、そこからブレークダウンしたところに自分の目標設定がある。組織と自分がつながっているように構成されることで、一枚岩になっていく役割も担います。

爆速成長を遂げるような組織においてこのアライメントは非常に重要な概念であり、これがないままに優秀な人材を放牧していると、行きたかった方向に最速ではたどり着けないということなのでしょう。
*当該の本については絶賛読んでいるので途中までの印象です

自分の組織に当てはめて考えてみるとどうだろう

弊社リバネスは2002年創業の学生ベンチャーあがりの組織です。そう、まもなく19歳を迎えます。社員数は日本・シンガポール・マレーシアを足しても80人くらい。売上はおかげさまで順調に伸びていますが、ログスケールで成長したりはしていません。

ある瞬間に、社員数が倍になるスピードで伸びたり、売上が倍々ゲームで伸びていったりということはありません。ビジネスも採用も、少しずつ自分たちのキャパシティの少し先位で、言ってみれば爆速企業というよりは堅実企業だと言えます。V2MOMのSalesforceにしてもSalesforceの日本法人は僕らから見ればものすごい勢いで社員が増えています。そんな組織でうまくいっている手法を、我々のような組織にどのように適用していくのが良いだろうかと言うことを考えていました。

これまでのリバネスの組織づくりはどうだったか

リバネスは長らく「アメーバ経営」と言ってきました。「個のネットワーク組織」についても同等の意味を持っています。これは、リバネスの個々人がそれぞれつながっていくことで組織を大きくしていくスタイルの事を指します。リバネスのスタッフは「科学技術」、具体的に言うと「修士号or博士号取得者」の集まりです。専門は元々バイオサイエンスが多かったのでバイオ系が多いですが、現在は様々なバックグラウンドの人材が集まるようになっています。

それこそ立ち上げ初期の目標は「世界征服」なんて学生の冗談のように言っていましたが、イメージとしては地球をリバネスのネットワークが徐々に覆っていくような世界観がありました。これは今も変わりません。

このスタイルにはアライメントはありません。会社のモットーは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」というテーマを掲げているのですが、裏返せば、ここに資するのであれば手段を選ばないという意味にもなります。根っこにあるのはサイエンティストであるという共通点のみ。アメーバ(リバネス)の一部になった我々が自分の専門性とネットワークを使って、そこにある課題を解決するというのがリバネスそのものです。そのために、各スタッフは自分が成し遂げたいことがなにかについて入社3年目くらいを目処にめちゃくちゃ考えさせます(サイエンスブリッジリーダー育成講座という育成プログラムを作っています)。ノードとなる個人が覚醒していく事によって、強力な推進力を得ることが出来ます。そんな人達を育成し、活躍させることによってまた新しいノードが追加されていく。そんなアメーバを増やしていくようなスタイルでやってきました。

これでも線形に成長はしていくんですよね。これがまもなく19年を迎える組織の経験則です。

これからの組織づくりをどう考えるか

明確な製品を持たなかったリバネスですが、この数年でそれなりの規模の事業がいくつか生まれてきました。薄いシート状のアメーバ組織だったリバネスの中に、細胞の塊のようなものが生まれて来たといえます。2次元から3次元の世界への進出です。

実はこの2年位、組織の成長や個人の成長についてしっくりこないことが増えてきたのですが、色々と考えた結果「次元が変わった」ということなんじゃないかと気付きました。

この塊を成長させていくためには、最初に書いた爆速成長的な要素が必要になってきます。成し遂げたいことが何であるかを表現し導くリーダーがおり、それを踏まえてチームメンバーが各自のやれることを実現していく。全員を合わせて、その成長が成し遂げられるという形です。

これまでのリバネスでも、小さな塊はポツポツと出てきていましたが、ある程度の大きさから先への成長は難しかったというものがほとんどでした。何が悪かったのかというと、アメーバ経営のやり方そのものです。これだと3次元的な成長は難しかったんですね。

リバネスの今後のあり方はどうなっていくべきか

今の所の僕の中での答えはこちらです。

アメーバ経営はこのまま継続してやっていくことで、リバネスが実現できるなにかのフィールドが徐々に広がっていくことは間違いありません。人数が増えることによって経営が圧迫されることもありませんし、人数比で売上が伸びていくことは間違いないと言えます。科学技術に根ざして世界を変えていきたいと思っている人のjoinを促し、焦らず着実に人材育成を続けていくスタイルになります。

加えて、三次元経営が追加されます。

塊になるような事業について、チームの核をしっかりと議論し、リーダーがそれを掲げながら、チームのアライメントを取ります。チームメンバーはそれぞれのコミットメントを明確にしながら走り続け、レバレッジを効かせたアウトプットを得るというやり方になります。

今のリバネスに実装されていないのは、後者の核についての議論及びアライメントを取りながら活動していくための手法です。ただ、幸いにもこの辺については教材が多い領域ですし、イメージも湧かないことはないなと思っています。

長々と書いて来ましたが、色々と勉強しながら考えを尽くしてみた結果、今のリバネスの組織の形とあるべき未来がなんとなく見えてきたぞというお話を書いてみました。

noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。