見出し画像

#Salesforce が発表した #生成AI の取り込み方で上手だと思った点 TrAIlblazerとは何だったのか

前回書いたのがこちら

今回のSalesforceの発表で発表されたのは2つの方向性で、
・ChatGPTのように対話型で使う生成AI
・プロンプトをテンプレートとして作り込んでおきワークフローの中で使うための生成AI
だと考えています。
最初の方は言わずもがなですが、シンプルに質問をしていくことでゴールにたどり着けるかもしれないというもので、簡単に使うことができるのですが複雑なことには向かないというものです。そして対話で使う場合はユーザーのスキルレベルによって引き出せる情報に大きな差が出てきます。つまりそれほど安定しないだろうと考えられます。
質問をするというのは実は高度なスキルを必要とするものであるということを感じる瞬間が来るのがChatGPTとの対話だと言えますが、恐らく同じことがSalesforce/Slack上でも起こるでしょう。

うまくハマるだろう部分

サービスクラウドのオペレーターが使うEinsteinは自分と対面するお客様がいるところに助言をしてくれるという使い方になるので、こちらは直感的で良さそうでしたね。
あと絶対重宝される部分は「フローの自然言語による生成」これです。これは自信がありそうでした。バックエンドはApexのCodeGENが走っていて実際フローはApexのGUIラッパーなのですが、これがなかなかうまく動いてくれるようです。フローでハマっているAdminの皆々様の苦悩が取り除かれる未来はすぐそこまで来ていると言えるでしょう

設計上手だなと思った部分はここ

先程書いた「プロンプトをテンプレートとして作り込んでおきワークフローの中で使うための生成AI」です。
プロンプトエンジニアリングの世界って、まだ正解がないというか、ゆらぎの大きな世界で、現状職人芸と言わざるを得ません。
今回上手だなと思ったのは、「使う人」と「設計する人」を機能で分けた所です。
使う人、つまり今回のデモで見たのはセールスの人たちは、なるべく少ない時間で商談を生み出したい訳です。プロンプトエンジニアリングなんて知りませんし、安定しないことに時間を割くこともできないでしょう。
その為、ボタンでワンタッチで生成するという機能のみを提供するということにしたのだと思います。めちゃくちゃ賢いと思う。
次に、プロンプトエンジニア向けの機能をしっかりと作ったこと。これは既存のいわゆるプロンプトエンジニアでは足りなくて、それにプラスしてデータセットへの理解が必要になります。より専門性に特化したプロンプトエンジニアと言えるでしょう。
この2つを分けた事がとても重要な点だと思うわけです。

恐らくプロンプトエンジニアはTrailblazerの中でも一つの役割としてフィーチャーされるようになる

先日のnoteにも書いたのですが、それって誰がやるの?っていう話になるんですね。ただでさえAdminが対応する範囲が広がり続けているのに次はLLMですか?ってなりませんか。しかもこのタイミングでやるっていうのはかなりの人柱感があります。将来どうなるか分かりませんからね
ただ一つ言えることは、この役割は組織の生産性にめちゃくちゃ寄与します。セールスチームがボタンだけでアポ率上げられるようになる可能性がある訳ですから。
本当にこれが成り立つとしたら、めちゃくちゃ重宝されるだろうなぁ。
業務理解及びデータセットへの理解とLLMの勘所がわかっている超人。そう、それがSalesforceが今もっとも求めているスーパーTrailblazerなのです(多分ね)

ということで、ステージは整ってきつつあるんじゃないでしょうか。これに比べてトラストレイヤーがありますからね。LLMを安全に業務の中で利用して生産性を上げるならSalesforceしかないでしょって言える状態に早くもっていきたいという強い意志を感じます。し、それがそこまで難しすぎるものでもないかもしれないとも感じています。

はてさてどうなりますか。

以下追記(230924)
プロンプトエンジニアとして上述してしまったのですが、これこそがSalesforceが今回掲げたTrAIlblazerなのだと後日思い至りました。

SalesforceのAI戦略完全に理解した

俺のことだったか〜…そうだったのか

noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。