フリーランスになるには?知らないと損、はじめてのフリーランスで確認すべきこと
※本記事は、ギークスマガジンにて2017/04/28に公開した記事です。
「自分の好きなことを武器に、独立してバリバリ仕事をしていきたい!」と、フリーランスに憧れる人も多いはず。しかし、フリーランスと言っても、それは立派な「事業」の一つ。会社員の時とは違って、最初は自分一人で、事務や営業など全てのことに対応していかなければなりません。
決心してフリーランスになったのに「そんなはずじゃなかった…」と後悔することがないよう、今後フリーランス検討している方が、確認・準備しておきたいことをご紹介します。
退職前に確認しておくこと
フリーランスとしてスタートしたものの、営業活動のやり方が分からず動けなかったり、必要な道具を買ったら資金繰りのピンチになった!という方もいます。そのような事態にならないために、以下のことを確認しておきましょう。
◆自身のエンジニアとしてのキャリアを振り返る
フリーランスとして活動するということは、自分の技術力を売っていくことになります。そのため、市場で求められている技術力があるということは、フリーランスにおいては大前提です。プロとしてスキルを提供できるということを証明するためにも、これまでエンジニアとしてどんなキャリア・実績があるかを知ってもらえるように必要があります。
-キャリアの棚卸し
ご自身がどんなスキルを保有しているかと同時に、それをもってどんな開発をしてきたかも重要です。以下の項目で、エンジニアとしての実績を振り返ると良いでしょう。
・どこで
・どのぐらいのプロジェクト規模で
・どんなポジションで
・何のスキルを使って
・どんなことができたか
各項目ごとに洗い出してみることで、自身の経歴の整理ができます。フリーランスとして活動を始めるにあたって、経歴書の作成は必要になるので、実施しておいて損はありません。将来のクライアント担当者に、エンジニアとしての実力を理解してもらえるよう準備しておきましょう。
◆契約先を見つける手段を選定
技術力があっても、家で悶々としていては収入を得られません。クライアントを見つけて契約する方法を事前に確認しておきましょう。
-知人等の人脈を活用する
これまでに気づいた人脈を活用し、仕事を探すことも可能です。知人の居る環境で働くことは、初めてフリーランスとして働く上では不安を和らげてくれるかもしれません。ただし、その際に発生する契約手続きや関連する書類の準備等を全て自分で行う必要があります。
– エージェントの活用
エージェントを活用することで、個人で探すよりも、クライアントの保有や案件の数に差がでます。また、個人では出会えないような案件も紹介できるのがエージェントの強みです。案件の紹介にとどまらず、契約や報酬の請求に関する事務手続き等までサポートする体制があるのも魅力です。
退職したらやること
会社を退職し、いよいよフリーランスとしての活動です。フリーランスの第一歩として、認識しておくことは主に3つです
◆手続き関連
フリーランスとしてスタートするには、個人事業主として、様々な手続きが必要です。中には必須でない手続きもありますが、最初の段階から届け出をしておくと、後々楽になるでしょう。
– 国民健康保険
これまでの会社の健康保険から脱退し、「国民健康保険」に加入することになります。手続きは住まいの市区町村役場にて済ませましょう。会社の健康保健に関しては、今の2倍の料金を払えば2年間の期間限定で、任意継続をすることも可能です。
– 国民年金
今までの「厚生年金」から脱退し、「国民年金」の保険料を支払わなければなりません。こちらも住まいの市区町村役場にて手続きが可能です。厚生年金時より減ってしまう年金に不安を感じるなら、基礎年金に上乗せできる「国民年金基金」への加入も検討してみてください。
– 事業開始申告書
税金を支払うため、フリーランスとして事業を開始した旨を事業開始15日以内に住まいの市区町村役場に届け出を行います。
– 個人事業の開業届出書
こちらも税金を支払うため、事業開始1ヶ月以内にお住まいの管轄税務署に届け出を行います。
– 青色申告承認申請書
こちらは確定申告時に「青色申告」を行うための届け出となります。「青色申告」を行うことで通常の「白色申告」よりも多くの控除を受けられるた
め、忘れずに届け出を行いましょう。開業から2ヶ月以内に管轄の税務署へ届け出を行います。
◆経理関連
必要な手続きが済んだら、次に必要なのが経理関連の整理です。お金周りをしっかりと整えておくことで、余計な心配を減らし、フリーランスとしての活動に集中することができるようになります。以下が、主な経理関連で準備しておきたい項目になります。
– 事業用通帳
今後会計ソフトに入力していく際に、個人の通帳だけだと管理が煩雑になってしまいます。そのため、事前に会社用の通帳を準備しておくと、管理が楽になるでしょう。
– 会計ソフト
現在ではオンライン上からでも入力ができる便利なソフトやサービスが数多く存在しています。自分に合ったものを選択しましょう。
– 税理士探し
フリーランスの場合は税理士とのお付き合いがなくても活動をすることは可能です。しかし、契約関連で困った時や確定申告時など、何かしらの業務における相談ごとには、税理士さんがいると安心です。
◆実務関連
必要な手続きや経理関連を整理することできたら、最後はフリーランスとして活動していくにあたって必要となるものを揃えましょう。業種によって購入するものは異なりますが、一般的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
・名刺
・デスク、椅子
・パソコン
・印鑑
・見積書、請求書のフォーマット
・封筒(見積書、請求書などの提出時に)
・ファイル、バインダー
・プリンター
・コピー用紙
・インク
・電話、FAX
・インターネット環境
・Pocket WiFi
・自社ホームページ、SNS、GitHubなど各種情報発信ツール
営業開始後にやること
必要な準備や備品の購入が完了したら、後はフリーランスとしてバリバリ活動していくだけです。しかし、フリーランスとなってからも、様々な面で気をつけなければなりません。
◆スキルアップ、情報収集を忘れない
フリーランスは自身のスキルが会社の成績に直結する業種です。そのため、普段から市場で求められる技術やトレンドを情報収集し、常にスキルアップをしていくことが大切です。
◆体調管理を徹底する
フリーランスは、自分自身が事業における最大の資産となります。体調不良で休むと収入に直結しますので、自身の体調管理はより重要になります。
◆事業目標を明確にする
フリーランスとして開業したからには、何かしらの夢や信念があって事業をスタートしたはず。事業がスタートして忙しい毎日に追われると、いつの間にか当初の目標を忘れがちになってしまいます。そのため、常に事業目標などを明確にして、原点に振り返るようにしておきましょう。
まとめ
挙げてみるとやることがたくさんあり、フリーランスになるのは大変だと感じた方もいるのではないでしょうか。しかし、これらをきちんとやれば、フリーランスならではの働き方が待っています。しっかりと準備をして、フリーランスライフを満喫してください。
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