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パリ・オペラ座の日々1993~1994:11月13日 シングウの誕生日


11月13日

本日は信ちゃんのAnniversairということで、これに備える。夕方オペラ座へ行ってPicasso~のチケット購入。人気が高いようであまり良い席が手に入らなかった。そこからシャトレへ行き(雪)の洋服を買って、ベルヴィルの李信九(リー・シングー)の家へ。

シングーのパーティーはすごく楽しかった!シングーの女友達のお二人がすごく料理上手で、とにかく全部最高に美味しかった。韓国、ギリシャ、スペイン、ポーランドと多彩な顔触れで会話も充実。原子力関係のお仕事でフランスに来ている韓国人二人と英語でずいぶん長く話した。帰宅は深夜2時半くらいになってしまいタクシーで。

イタリア旅行の写真が出来上がってきた。彫刻類がちゃんと写ってて安心した。

FNAC 148F
オペラ座チケット 50F
ケンタッキー 34F
Kookai洋服 299F
Taxi 50F


何度か書いてますけど、FIAPというフランス語学校へ通って、一番仲良くなったのがこの韓国人の李信九(リー・シングー)。年齢もたぶん同じくらいだったし、とても知的で落ち着いた物腰でした。謙虚で勉強熱心で、彼だけがいつも教室に分厚い辞書を持参してました(他のひとは、みんなポータブルな小さいのを持って)。

僕の妻も交えて、よく三人で授業の後にカフェでいろんな話をしました。兵役のこと、韓国の文化のこと、日本の統治時代の捉え方とか…。冬ソナの韓流ブームよりずいぶん前ですから、当時はまだまだ韓国と日本の間には大きな溝がありました。ある程度日韓の歴史については理解しているつもりでしたけど、直接韓国人と話すのは貴重な体験でした。それはシングーにとっても同じことだったようで、だいぶ仲良くなって気心が知れた頃に「ソウジとユキと話してみて、日本人の見方がずいぶん変わったよ」と言ってくれました。隣国同士は歴史的に難しい面があるのは当たり前です。それを踏まえて、現在の協調の時代に生きるリアルな人間同士として理解し合えたことは幸せなことでした。

この日はシングーの誕生日会ということで、ずいぶんたくさんの友人が集まりました。FIAPの人もたくさん来たし、パリ大学で学んでいる学生さんも来てました。それから社会人としてフランスに派遣されている人も。女性陣が奮闘してくれて、美味しい韓国料理をたくさん振舞ってくれました。どれもすごく美味しかった!韓国語の発音を真似させられて大爆笑になったり(鼻にかかる”フヌ”みたいな音が、やってもやっても全然違う!って…笑)、原子力関係で滞在していた方と英語で話し込んだり。フランス人が同席しない場で話すフランス語ってすごく楽しいんです。間違っても全然OKだから(笑)

ワイワイ盛り上がっていたら、いつの間にか深夜2時!!!慌ててタクシーを呼んでもらって帰りました。3月にやって来た頃は、こんな素敵な友人関係が出来るとは思ってもみなかったので、すごく嬉しい夜でした。


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