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いい質問とは?【後編】

 こんにちは。げしさんです。
 2回にわたり、『「いい質問」が人を動かす』について書いてきましたが、最終回として、第3章(その気にさせる「いい質問」)にフォーカスして気付いた点を書きたいと思います。
 最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

 前回、前々回の内容はこちら
 ・いい質問とは?【前編】
  https://note.com/ge4log/n/n10e3f0b9325e
 ・いい質問とは?【中編】
  https://note.com/ge4log/n/n86a56e647375

気付きと行動を促す質問とは

 私たちが何か行動するときには、どのようなプロセスで行動を決定しているのでしょうか。
 
 例えばダイエットコーラを飲む心理として、「スカッとしたいからコーラを飲みたい(感情)⇒どのコーラにしょうか(質問)⇒ダイエット中だから普通のコーラではなく、ダイエットコーラにしよう(理性)」というように、感情で動いて理性で決断していることが多いと思います。
 この例でわかるように、人をその気にさせ、動かすには「まず感情を動かし、その後理性で正当化できるようにしてあげる」ことが必要(P.101)なんです。

 ということは、相手に行動を起こしてほしい場合もこれと全く一緒で、感情に働きかけるような質問をした後に、理性に訴えかけることが大切なんですね。

特に響いた3つのテクニック

 質問で行動を促すテクニックが本書ではいくつも紹介されていますが、その中でも特に使っていきたいと思ったのがこの3つです。

質問の「シナリオ」を作る
「仮にクエスチョン」で本音を引き出す
「どうやったらできるだろうか」でアイディアを引き出す

 まず①について、普段の雑談であれば会話のゴールを決める必要が無いので必要ありません。ただ、相手の行動を促したり、説得したい場合などは事前に質問のシナリオを用意しておくことで、意図した方向へ話を持っていくことが容易になります。
 もちろん、人と人とのコミュニケーションなので、一言一句シナリオ通りに話を進めることはできません。しかし、話の展開を考えてから臨むのと臨まないのとでは話し合いの結果がまったく違いますし、話が脇道にそれた場合の軌道修正もしやすくなると思います。
 なので、箇条書きで聞きたいポイントや忘れがちな質問などを整理した上で臨むと良いと思います。
 私も話し合いの場面ではよくテンパってしまうので、事前に会話の展開を予想したり、内容を整理して臨むことが多いです。

 次に②ですが、「仮に」というフレーズは質問する際のキラーワードとしてとても使える言葉だと思います。
 というのも、冒頭で触れたように相手に働きかけるときには、まず感情に訴えかけることが最善の方法ですので、「仮に」というワードを使うことで、相手の想像力(感情)に問いかけるのが容易になります。
 仮定の話なので、やや非現実的な話を持ってきても相手の感情を動かせれば第1段階としてはOKで、その後徐々に実現可能なラインにまで引き戻すことで理性で判断して、次の行動が生まれるということなのだと思います。
 
 私は、現実的な考えを好むタイプの人間なので、「仮に○○なら?」と問われても気が引けてしまうことが多いです。ただ、そこから徐々に現実に近いて「仮に〇〇なら?」と問いかけられると、同じ質問でもなんとなくできそうに思えて、当初思っていたよりも遠めに目標設定してしまうことが多い気がします。
 どんなに現実的な考え方であっても、自分の思考の枠からはみ出したところにある姿を想像するのは、実現不可能だとしてもワクワクしてしまうことが多いですよね。感情に働きかけるとはそういうことなのだと思います。

 そして、最後に③ですが、これは②の考えに類似しています。前編でも触れましたが、人は他人から言われたことには従いたくないんです。
 
 では、どのようにすれば相手は自発的に動いてくれるようになるでしょうか。
 その答えが、「どうやったらできるだろうか」という問いかけになります。そのためには、前提条件としてなぜそれをやる必要があるのか、それができた場合に何が起こるのかといった部分の説明が必要になります。
 それらを納得してもらった上で「どうやったら・・・」と問いかけをすることで、質問された方は自分事として考えてくれて、協力体制が得やすいということなんですね。
 
 ただ、注意しなければならないのは「どうやったら」と問いかけ、導き出された答えを基に行動し、仮に上手くいかなかった場合、その責任は必ず依頼者がとるということは忘れてはいけない視点だと思います。
 そのフォローを怠らずにやっていけば、信頼関係が更に強固になり、相手も自ずと動いてくれるようになるのではないかと感じます。

まとめ

 今回コーチングをきっかけに本書を手に取りましたが、コーチングだけに限らず、カテゴリー問わず人材育成に携わる人や子育て中の方、人間関係に悩んでいる方が読んでも非常に役立つ内容だと思いました。
 また、この記事では書ききれなかったのですが、最終章では「自分を変えるいい質問」として、自分自身に対する問いかけの方法も記されています。
 この先、何度も壁にぶつかると思いますが、その度に読み返してみたいと思えるような良書でした。

 初めての読書ログ、書き始めてみると難しくもあり楽しくもありました。上手くまとめれずに長くなってしまいましたが、こんな感じで今後も読んだ本の内容とそれに対する自分の考えを述べていきたいと思っています。
 
 今後もお付き合い頂けると幸いです。
 ありがとうございました。
<完>

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