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いい質問とは?【中編】

 こんにちは。げしさんです。
 前回、『「いい質問」が人を動かす』のさわりの部分のみの紹介となってしまいましたので、今回はもう少し内容について書いてみようと思います。

 前回の内容はこちら。

https://note.com/ge4log/n/n10e3f0b9325e

質問が持つ力

 前回、本書の中で「質問には相手を強制的に特定の方向で考えさせる力を持っている」と紹介されていることについて触れましたが、もう少し深堀りしてみようと思います。

質問が持つ6つの力(P.37)
1.思いのままに情報を得る
2.人に好かれる
3.人をその気にさせる
4.人を育てる
5.議論に強くなる
6.自分をコントロールする

 普段何気なく使っている「質問」ですが、この6つの力は覚えておいておきたいものです。というのも、そもそも質問って何のためにするのでしょうか。(ここでは相手に対する質問に限定します)

 最大の理由は相手のことを知るためだと考えます(1つめの力)。そもそも、相手に関心があることが大前提となりますが、質問には相手の情報を引き出し、その回答をもとに会話が弾むというように、コミュニケーションツールの一つとしての機能があります。
 質問される側も相手に次第に心を開いていくことで信頼関係が深まります(2つめの力)。自分に興味を持ってくれるのはやっぱり嬉しいですよね。そして、質問を繰り返していくうちに新たな気付きやアイディアが生まれることも多くあります(3つめ・4つめの力)。

 私自身、現在コーチングの勉強をしながらコーチングを受けていますが、毎回必ずと言っていいほど、自分の発言に自分で驚くことがあります。
 その時の自分が抱える課題に対して、様々な角度から質問されるのですが、答えていくうちに自分でも、そんなこと考えてたの?と思うような回答をすることがあるのです。それがヒントとなって次の行動のきっかけになることも多いのですが、私はこれこそがまさに質問の力だと思っています(6つめの力)。
 
 つまり、自分一人で考える時間ももちろん必要ですが、知らず知らずのうちにバイアスをかけてしまって、自分の中にできた常識から飛び出せなくなってしまっていることが多いということです。質問によってその常識から飛び出し、自分一人では見えなかった世界を見るきっかけの一つとしてもたらす質問の力はとても大きいように思えます。

引き出す質問をするための前提条件

 そんな質問の力を存分に発揮させるために、前提となるテクニックが本書では第1章(知りたい情報を楽々獲得する6つのテクニック)で紹介されています。
 その内容をまとめると、大きく次の3つに分類されます。

①「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」の使い分け
②「5W1H」で答えやすい質問をする
③「仮説」に基づいた質問をする

 まず、①ですが、「オープンクエスチョン」とは、自由回答によって答えを得たい場合(例:〇〇についてどう思うか?)に用います。反対に、「クローズドクエスチョン」とは、端的に答えが欲しい場合など、選択肢を用いて限定的な答えを得たい場合(例:△△は好きか?嫌いか?)に用いる質問方法です。
 
 次に、②について、「5W1H」とは、What(何を)、Who(誰が)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)の頭文字をとって付けられた言葉です。授業でも必ず教わるワードですが、質問をする際の基本としても、「5W1H」は欠かせません。
 その中でも「Why」の使い方には注意する必要があると本書では説明されています。Why(なぜ)が他の5つと違う点は、答えに論理性(なぜなら)を求めるからです。Whyを求められることによって、考えが深まるといった利点がある一方で、相手によっては論理的に答えなければならないという苦痛を与えてしまう欠点があります。

 最後に③ですが、質問する際には、情報(回答)を得る以外にも、視覚や聴覚などの様々な感覚を総動員させることが重要だと述べられています。そして、相手の表情や話し方を見て言葉以外のものを感じ取り、それらを含めて仮説を立てて次の質問をしていくことで情報がスムーズに得られるというものです。

意識したいこと 

 この①~③の中で特に意識したいと思ったのが、②のWhyの使い方と③の仮説の立て方です。
 Whyの使い方については、もちろんその場の状況や相手にもよりますが、答えを急ぐばかりについつい多用してしまっていることが多いと感じました。核心に迫る質問をするためには、Whyが必要な場面もありますが、それが相手を苦しめてしまっている場面があるというところまでは想像できていなかったので、状況に応じた適切なWhyの使い方をしていきたいと思います。
 また、仮説を立てることに関しては、よく言われることですが、話をただ「聞く」のではなく、全意識を相手に集中させて「聴く」ことがとにかく大事なのかと思います。普段の会話の中でも、話を聞きながら自分の考えに寄せてしまうことが多く(その時点で聴けていませんが)、上手く引き出す質問ができていないと感じる場面が多々あります。

 これが前回の記事で書いた、「相手の話を聞きながら本質に迫るような質問ができない」ことの原因の一つだと思います。まだまだ修行段階ですので、徐々に上手くできるようになればいいなと思いつつ、本当にできるようになるんだろうかという葛藤と闘いながら、日々トレーニングを積んでいきたいと思います。

 長くなってしまいましたので、次回もう少し内容について触れて最終章としたいと思います。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

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