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憧れのシベリア鉄道

皆さん、こんにちは!
GCSの小池です。

日本でも段々と肌寒い季節になってきましたね。
寒いといえばシベリア!シベリアといえばシベリア鉄道!ということで、今回は私が実際に乗ったシベリア鉄道についてお話ししたいと思います。

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モスクワのシベリア鉄道発着駅

皆さんはシベリア鉄道についてどんなイメージをお持ちでしょうか?
冬の白い広大なロシアの大地を、優雅にゆっくりと横断する…そんなかんじじでしょうか。
少なくとも私は、実際に乗る前までそのような憧れを抱いていましたが、実際に乗ってみるとそんなイメージはすぐに吹き飛んでしまいました。

先に断っておきますが、私が乗ったのは2等車と3等車で、古いタイプの車両ということもあって、今からお話しすることはシベリア鉄道のなかでもかなりハードな体験談になると思います。そのため、シベリア鉄道に乗ってみたいという方は、私以下の体験は無いというように捉えていただき、ぜひ挑戦してみてください!

シベリア鉄道には、座席に等級が1~3までついており、1等車は、一つのコンパートメントに二つのベッドが並んでいるタイプで値段もかなり高めです。2等車は一つのコンパートメントに四つのベッド(写真参照)があります。そして3等車は、車両内にコンパートメントのような区切りは無く、ひたすらベッドが並んでいます。観光客が乗るのは1等車と2等車が多いようで、3等車は主にロシア人が乗っています。また、サービスの質も等級ごとに全く異なり、最初に2等車に乗って良い気分を味わった私は、のちに乗った3等車で悲しい気分になりました(笑)。

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二等車の様子

以下、シベリア鉄道で私が経験した苦難について書きたいと思います。

1.寝心地が悪い

寝台列車に対して、寝心地を求めるのはナンセンスなのかもしれませんが、ここについては言及したいと思います。
そもそも列車がかなり揺れるのに加え、急停車のようなことも何度もあるため寝ていても起きてしまうことが何度もありました。また、ベッド自体が狭いため、かなり窮屈です。さらに、寝心地とは関係ありませんが、上の段のベッドに上がるためのはしごもついていないため、上がるときや下に降りるときにかなり苦労しました。

2.暇

最初のうちは窓の外の景色を楽しむことができますが、ずっと同じような景色が続くことに加え、長時間の乗車になるため、すぐに退屈になってしまいます。そのため、本など時間をつぶせるものが必須アイテムになります。ちなみに、シベリア鉄道は家すらないような土地を走り続けるので、携帯の電波はほぼありません。友達とのやり取りができなくてかなり不便と感じることもありました…

3.サービス

2等車でのサービスは、ロシアにしてはかなり良いのではないかと感じました。車内スタッフは人のよさそうななおじさんで、お茶を飲むためのカップをもらいに行っても快く対応してくれました。ところが、3等車ではカップの貸し出しは無かったため、せめて何か飲み物を買おうと思い、車内スタッフのおじさんに何を売っているか聞きに行くと、開口一番に「中国人か?!」と険しめの表情で怒鳴られました。日本人だと言うと、大人しくなって飲み物を買わせてくれましたが、少し悲しい気持ちになりました。この例に限らず、ロシアではまだまだこのような差別はたくさんあり、LGBTへの理解なども進んでいないようです。せっかくの魅力あふれる国なので、もっとそのようなことへの理解が進めばいいな、と思います。

4.その他

他にも、1日以上の乗車になることも多いのにシャワーがついていなかったり(新しい車両にはついているようです)、トイレは用を足した後に足元のペダルを踏むと、トイレの底が開いて線路の上に垂れ流しになったり、車内に悪臭がただよっていたりと色々と興味深い(?)体験をすることができました。

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乗客の連れてきた犬(車内)

ここまで悪いことばかり書いてきましたが、そもそもシベリア鉄道は現地の人々が使うもので、観光客のことはあまり想定していないと感じました。ロシア人にシベリア鉄道に乗ってみたいと言うと、「なんであんなのに乗りたいの?!」と言われます(笑)。知り合いのロシア人で、実家に帰るためにシベリア鉄道を使うという人も多かったです。だからこそ、ロシアの現地文化に触れることのできる貴重な機会だと感じました。車内の暇な時間をロシア人と話したり遊んだりして過ごしてみたり、乗客それぞれがお茶を飲みながら静かに過ごす空気感のなかで自分も同じようにのんびりしていると、ロシア人との一体感のようなものを感じました。そういう体験は本当に貴重なのではないでしょうか。

ただ、最近は格安航空なども普及してきて、シベリア鉄道よりも格段に便利なのでそちらに流れている人も多いようです。そのため、むしろ憧れを持っている外国人向けに路線変更をしていくのではないかと個人的には思っています。
そういう点も含め、非常に貴重な体験をできたと思いました。興味のある方は、ぜひシベリア鉄道に挑戦してみてください!

・最後に

GCSでは留学の相談をいつでも受け付けています!是非ご活用ください!

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