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ホームレス留学生になりかけた話


 みなさんこんにちは。GCSの小林です。
 昔、「ホームレス中学生」という本が流行りましたね。懐かしいです。そこで今日は、「ホームレス留学生」になりかけた話をしようと思います。ゆったり読んでください。

 時は2018年7月。留学を2ヶ月前に控えた私は、留学先大学から「寮の受入不可通知」のメールを受け取ったのでした。私が留学する予定だった大学は、留学生向けの寮(現地学生と留学生が一緒に住む、東北大でいうユニバーシティハウスのようなもの)があり、留学生はそこに申し込むことになっていました。しかし困ったことに、この寮は倍率が2倍を超えるものだったのです。申し込みエッセイを必死に書いた努力実らず見事に落ちた私は、まんまとその2人に1人の「ハブられた人」になってしまいました。しかもその通知を受け取ったのは定期テスト前。一番忙しい学期だったこともあり、「大学が運営するキャンパス外(以下、オフキャンパス)の家の斡旋サイト」に登録だけしてしばらく放置していました。この時点で他にFacebookで探す、オフキャンパスの家斡旋業者に依頼、ホームステイ斡旋業者に依頼、などの方法があったのですが、その土地のことも家の借り方も何もわからない不安、そしてオフキャンパスの家は寮よりも高いという思い込み(実際は寮の方が高かったのですが)から何もせずにいたのです。

 そうこうしているうちにテストは終わったのですが、元々海外旅行にいく予定を立てていたので、予定通り海外に遊びに行きました。当然その期間に何かをすることもなく、帰ってきた頃には留学1ヶ月前を切っていました。流石に焦りを感じてきたわけですが、結局何をしていいのかわからず、何から手を付けるかも決められなかったため、それでもなお具体的な行動をとりませんでした。

 そして留学2週間前を切った頃、親に「家はどうなるんだ」と聞かれ、何も進展がないことを伝えると、「今まで何をしてたんだ」と怒られました。そりゃそうだ。流石にあまりの不甲斐なさで、泣きました。自分は何をしているんだ、と。
ようやっとスイッチが入った私は、前述のオフキャンパスの家斡旋業者とホームステイ斡旋業者にメールし、さらに一般寮のwaiting listに登録しましたが、留学1週間前になって伝えられた結果は「シングルルームは2ヶ月後、ダブルルームも1ヶ月後から」。当然、留学開始には間に合いません。絶望の最中、ホームステイ斡旋業者からも「直前すぎて受け入れ先が見つからない」との連絡が。もう退路をたたれました。「ホームスレス留学生」になる未来はすぐそこです。

 覚悟を決めた私は、大学からある程度近くて安い(と言っても本当に安いところは大学周辺にはなく最低一泊1万円。あまりの費用の高さに親に再び怒られたのはいうまでもありません)ホテルを数日分予約し、現地についてから家探しをすることを決意しました。そして、「ホームレス留学生」になるかも、と綴った渡航前の投稿をFacebookにアップし、笑い者になると決めました。

 笑い者になる覚悟を決めたからと言って、不安が消えるわけではありません。いよいよ迎えた出発当日、「家がない」衣食住が満足に保証されるかがわからない不安と絶望を抱えたまま、私は家を出て、新幹線に飛び乗りました。

……

 それからどれくらい経った頃でしょうか、東京駅に着く前にふとスマホを見ると、大学からメールが。なんと、一般寮に空きが出たとの通知でした。藁にもすがる思いで、手続きのフォームを埋めました。どれだけ心が落ち着いたかは想像いただけるでしょうか。日本を飛び立つ前にホームレス留学生になることを回避できた私は、清々しい気持ちで飛行機に乗って、日本を後にしたのでした。


 さて、いかがでしたかこのストーリー。もちろん100%実話です。「バカだなあ」と思ったそこのあなた、その通りです。寮の落選通知を受け取った段階で動き出せば、こんなことにならずに済んだんです。先延ばしの癖が、とんでもない状況を引き起こしてしまいました。
 多くの場合、交換留学では寮に入れてもらえますが、まれにこういうこともあります。その時は甘くみず、すぐに行動を取ってください。GCSに相談してくれれば、力になります。みなさんがこの失敗談を反面教師に、素敵な留学生活・留学準備ができることを願っています。

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