起業家の成長、論理と感性
EOという起業家団体に所属しています。
年商1億を超えた創業社長が入会の基準です。
私が所属する東北は東京、大阪に続き、全国で3番目に立ち上がりました。
2011年の震災をきっかけに、東京と大阪のメンバーにお金や時間の支援をしてもらったのです。
東北のメンバーは、支援してもらったお金を、1億に達することのできていない起業家の育成プログラム(グローバル基準)へ投資しました。
結果として、日本の中で唯一グローバル基準の育成プログラムを内包したコンテンツを東北で提供しています。
私自身は3年前からこのプログラムに関わり、昨年より責任者になりました。
市場の小さな東北で創業で1億を超えるのは、
東京での創業と比較して非常に難しいと思います。
そんな中で数年前、年商数百万、数千万レベルだった参加者が続々と年商1億円を超えてきました。
現在40名近い東北のメンバーの中で、このプログラムの卒業生は10名で、全国的に見ても、圧倒的に起業家育成プログラムが機能しているのが東北だと言ってよいと思います。
昨年は7名のプログラム参加者のうち4名が1億を超えEOに入会しました。
今期は14名の有望な参加者が集まり、5月に2日間のスタートの合宿を行いました。
年々有望な参加者が増え、東北の力強い息吹を感じ、私自身も大変刺激を頂くことができました。
その中で感じたことを、まとめておこうと思います。
論理型と感性型、左脳型と右脳型
14名の起業家全員にフィードバックをしながら感じたのは、起業家の人間としての特性です。
大雑把にいうと、
※大きな企業や銀行などを経験して創業したタイプ
※0ベースで自分の行動力、発想力を武器に活動してきたタイプ
その中でも
※職人的な自分の強みを起点に起業を進めているタイプ
※管理能力が強く、まわりに必要とされて起業したタイプ
※人間力をベースに人との関係のなかで起業したタイプ
※人より繊細な感性を土台に、いわゆるセンスで起業しているタイプ
※自分の作りたい信念や志に基づいて起業したタイプ
それぞれ自分のタイプを見つめ、足りないものを理解することは大切だと思いました。(自分で学ぶか、できる人に補完してもらうかは別として)
大きく分けると論理&左脳型、感性&右脳型の経営者に分かれるように感じます。
そして、起業家として一定の成果を上げるにはその両方の要素を併せ持つことが必要です。
右脳型、人間力、感性系の経営者の特徴
右脳型は妄想からスタートします。
(嫌いじゃありません(笑))
そして、行動力が現実を埋めて現在に至っています。
直感や感性はとても大切な経営資質だと思います。
何かのきっかけで、天才的な閃きを得て起業に成功した友人もたくさんいます。
芸術家やアーティストだったらそれだけでも許されるのかもしれませんが、一般の起業家だとそれだけではリスクが高くなります。
直感や閃きというもので一度成功すると、まわりから誉められます。そうすると、「また誉められたい」といった不純な動機が入ってくることで、直感の純粋性が保たれなくなったりというのは良くあります。
また、感性は再現性が乏しいので、それだけだと社員を抱えての事業運営は厳しいと思います。
直感を大切にしながら、「振り返りの仕組み」を自らに課すことが重要だと感じました。
〇直感を裏付けるマーケティングの技術
〇広がった発想の中心を貫くセンターピン思考
〇直感を確認する、フィジビリの技術
〇定期的に現状をゼロベースで振り返るゼロベース思考
こんな事が重要だと思いました。
直感を大切にしながらも、事業運営に上記の仕組みを定期的に組み込んでおくが大切です。
現実脳と、論理&左脳型
現実脳は、数年同じ事業で数千万の年商を継続している人に多いと感じた特徴です。
僕の好きな本に「イシューからはじめよ」があります。
目の前で取り組む課題は無数にあります。
難易度と効果のマトリクスに課題を並べたとき、どの課題に向き合うのか?
が、成果に対して非常に重要なのは言うまでもありません。
年商数千万でしばらく過ごしていると、そもそも設定している課題の範囲が固定的になっているように感じました。
今まで自分が経営してきた常識の範疇で課題を探すという、固定観念がついてしまっているので、その壁を乗り越えることが重要だと感じました。
そういう意味では、起業家に囲まれるこのプログラムは非常に有効なんだと思います。
参加することが非常に居心地が悪いと思いますが、頑張ってください!
また、大企業出身や、銀行出身の起業家はどうしても「常識的」になってしまいます。
言い方を変えると「つまらない」プランになりがちです。
そもそも起業というのは、「自分がワクワクする世界を創出すること」が本質だと思うのです。
非常識で、おもしろいからこそ自分もまわりも手伝う価値を感じるのだと思います。
1億というEO入会のハードルを設定することでどうしてもつまらない発想になってしまいそうなので、10億のイメージをするようにフィードバックをしました。
10億という数字が大切なのではなくて、
「こんな事ができたらすごい!ワクワクする!」という大きなVISIONと
現実を埋めるための論理&左脳の組み合わせが大切だと思います。
連帯とつながり
今回の2日間のプログラムは14名の参加者に加えて
8名の先輩起業家によって行われました。世代も20代から50代
ユーチューブや、マーケティングオートメーションといったTech、地域創生、学習支援、介護、サーフィン、大学発、お菓子やさんなど多様な事業のプレイヤーが参加しています。
コロナの背景があったからなのか?ただの偶然なのか?
それはわかりませんが、参加者同士の連携が初日からとても多かったように感じます。
22名の起業家が集まっていれば、様々な領域でそれなりの知識人が集まっています。
参加者同士が相互に自分の事業について、他のメンバーに相談している姿は新しい可能性を感じるものでした。
アフターコロナは人類が連帯とつながりを問われる時代だと言われています。
東北という小さなマーケットで仲間がつながり、
ワクワクする価値を提供できるような会になるよう
連携とつながりをさらに強化できるような運営を進めたいと感じました。
サポートは恩送りします!