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ティール組織の意識のインフラ「成人発達理論」とは?GCストーリー新卒1年目が勉強会に参加しました。

「成人発達理論」をご存知でしょうか?
GCストーリー株式会社に2020年に新卒で入社した井口と申します。
現在は組織デザイン事業部に配属しており、イベントの企画・運営・マーケティングなどを担当しております。

今回参加したのは「成人発達理論」についての勉強会です。GCストーリー常務萩原が主催するこちらの勉強会は、ゲストにパフォーマンスデザイン代表取締役の立石慎也さんをお迎えし、参加者の方から質問に答える形式で行われました。イベントレポートを新卒1年目の視点からお送りします。

成人発達理論とは?

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今回のイベントのテーマは「成人発達理論の限界と可能性を探求しよう」です。

「成人発達理論」とは、「発達心理学」の一分野であり、人間の成人以降の成長・発達に焦点をあてた心理学の理論。人間の知識やスキルを司る「知性」や「意識」が、成人以降も生涯をかけて成長・発達していくことを前提とし、人間の成長・発達のプロセスとメカニズムを研究し理論化したのが「成人発達理論」である。
引用:成人発達理論とは

成人してからの成長や発達を考える理論であり、組織心理学者のロバート・キーガン氏や日本では知性発達学者の加藤洋平氏が代表的な研究者になります。
一般的な成長には「スキル」がフォーカスされますが、成人発達においては「人間性の成長≒垂直的な成長」を指します。

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心の成長はGCストーリーでも大事にしており、社内でも参考にしている考え方です。
実際に評価制度の一部に組み込まれてもいます。イベント中には「成人発達理論は意識レベルのインフラとも言える」と表現がありました。成人発達理論は組織の発達を支える重要なキーとなりそうです。
今回は「成人発達理論」に関わる内容を立石さんに質問出来る場で、参加者の方とオープンなやり取りがされていました。当日出ていた質問をいくつかご紹介します。


個人の発達段階を上げたい場合は、組織を変えるべきなのか?

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ロバート・キーガン氏が示す発達段階を個人として上げたいと思った場合、組織パターンのレッドやアンバーに属していると厳しいのではないか?といった声が挙がりました。

立石さんは「理想的には上位の組織パターンに属すのがベターだが、絶対に必要な訳ではない」と答えていました。
友人や知人の職場以外のコミュニティで補完するのは十分に可能であるとのこと。
仮に経済的にもキャリア的にも現在の職場が満足できるものであれば、無理に転職する必要はないそうです。

成人発達理論を学ぶと「楽になる」「辛くなる」事は?

参加者の方から成人発達理論を学び始めて「楽になった」「辛くなってしまった」経験の共有がされました。

立石さんからまずは学び始めて「楽になる」2つのケースが話されました。

・生涯にわたる内面的な成長の道しるべ(永続的な成長を見通すことが出来る希望)
・葛藤は心の奥底に何かが芽生えようとしている成長痛であることが分かる

その一方「辛くなってしまう」ケースの共有もありました。
相性が良くない方と接した際に性格の問題かと思えば、実は「意識構造」の存在も知る事になります。今まで1つだと思っていた問題が実は2つだったと知るのです。
かつ「意識構造」は簡単に変化しないので、多少辛くなってしまうケースがあるようです。
仮にそうした相手とコミュニケーションを取る際には、リスペクトをした上で発達段階に合わせたコミュニケーションを取るといいそうです。


成人発達理論を学ぶためのおススメ本は?

成人発達理論を学ぶ上で、おススメの本に関する質問が挙がりました。
立石さんからのおススメは下記の3冊のようです。

1,組織も人も変わることができる!なぜ部下とうまくいかないのか「自他変革」の発達心理学
2,成人発達理論による能力の成長 ダイナミックスキル理論の実践的活用法
3,なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践

まず立石さんがおススメされていたのが「組織も人も変わることができる!なぜ部下とうまくいかないのか「自他変革」の発達心理学」でした。
成人発達理論は多くの方の書籍がある中で、幅広く学べる最初の1冊として適しているようです。


まとめ

今回は新卒1年目の視点から「成人発達理論」を学ぶセミナーに参加したイベントレポートをお送りしました。参加者にはこれまで成人発達理論を学ばれてきた方も多く、実践的な質問が多かったのが印象的でした。
「ティール組織」の言葉は組織論の中でも浸透してきていますが、行動様式から見てティール的な組織は増えても、意識レベルでの発達には課題を感じる方もいるようです。

組織に関する様々な理論がありますが、勉強会での学びを業務に活かして行こうと思いました。GCストーリー組織デザイン事業部においても、今後自社開催のイベントレポートなどを公開していく予定です。
ぜひこれからもよろしくお願いします。