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B2

ここ地下2階の駐車場は東西にかけて長く伸びており、地上への出口がある最東エリアから反対側におよそ700mも離れている最西エリアは、このような季節の真夜中でもせいぜい10℃はキープしている。

「暖かい…」

"車庫"という名の国を持たない放浪の果てに、昨年の1月1日、私はこの地に辿り着いた。
おそらくこの古き都で一番暖かい場所だ。

だが、そこは決して予断を許せる場所ではなかった。
無数に設置されている監視カメラの死角に居ると、自転車に乗った"やつら"がやって来る。


私「こんばんは〜♪」

警備員A「何かありましたか?」

私「いえいえ、実は私、こういう事情がありまして… ここでこういう事をさせてもらってるのですが、何か具合が悪かったら言ってください…」

警備員A「ああ、全然大丈夫ですよ〜」

警備員A「…変な動きが無ければ…」


私は知っている。
やつらが腹の中で考えている事を。
信用してはいけない。
やっとの思いで見つけたこの安息の地を、絶対に手放すわけにはいかない。


1、2、3、4…

全員で4人。


まず、1人目をホテルに続く長い通路まで誘い込み、後ろから殺る。
そこから短時間で残りの3人を殺らなければならない…。

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