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食わず嫌い

スキルシェアサービスの『サイタ』でプログラミングのマンツーマンレッスンの講師を行っていましたが、コロナウイルスの影響を受けて来年3月でとうとうサービス終了となってしまいました。事業譲渡もないとのことで、完全クローズです。受講のための新規マイルの購入が先月いっぱいだったため、駆け込みのレッスンが先週に集中してありましたがいよいよの終了です。現在は、別なスキルシェアサービスの『ストアカ』で開校していて、プログラミング全般(Excel 基礎、VBA、C/C++/C#、Pythonなど)のマンツーマンレッスンの講師をさせていただいています。

今回のコロナウィルスによってオンラインが一気に普及したため、昨年まででは考えられないほど広域に新たな人と出会えることができるようになりました。以前は都内で主に対面レッスンをしていましたが、北海道から九州まで新たな人と出会うことができています。学生さんから新卒の方、学校関係者だったり税理士さんだったりと業種の幅も広いのですが、知識の幅も超初心者からベテランの方の特定問題の解決など 講師側も力量が試されるとつくづく感じます。もはや、武者修行に近いのではないかと思うときさえあります。いきなり動かないコードの原因解析したり、テスト問題を質問され瞬時に回答したり、生徒さんの業態の慣例を推測しながらこんな対応策について学んだら良いのではと提案したりと、多岐にわたります。レビューもいただけるので、一回一回のレッスンで真剣勝負です。

例えばExcelと一言で言っても、ワークシート関数やグラフだってバージョンアップのたびに増えてますし、スピルや新たな概念も拡大されています。まずは生徒さんがお使いのExcelがサブスクなのか 何のバージョンかを確認させてもらい、レッスン内容を変えています。ユーザーフォームに取り組みたい方もいるし、日常業務のファイル管理を自動化するのにVBAにチャレンジされる方など様々です。ワークシートで統計処理をされたい方などは、もはや知識エリアはExcelではなかったりします。

先日、生徒さんご自身で作成されたVBAをレッスンの実例に、完成までレッスンしながらお手伝いしました。しかし、出来上がってみて 実はパワークエリーとパワーピボットを使えばノンプログラミングでできたなんて事例がありました。もちろん生徒さんはパワークエリーを知らないわけで、その場で実演すると 「面白い」もっと教えてほしいと感動していただけたケースがありました。やってみると実は簡単だったり、メリットも大きかったりするわけです。M関数やDAXまで踏み込むと日本語の書籍も少なく、Mac版のExcelでは機能のサポートが不十分だったりするのですが、Excel1つとっても本当に幅が広いです。

いろいろな方にレッスンをしていてやはり違和感があるのは、Excelを例にとってみても この幅が広いExcelの何を勉強するのかです。ExcelのVBAには賛否両論があり、難易度の高いVBAは誰も引き継げなくなっていたり、VBAで業務改善したら更に業務目標のハードルを上げられてしまったなど泥沼にはまった話をよく聞きます。だから勉強しないというのではないと思っています。

実利として 就活されていた生徒さんがExcelの資格をとって、希望先に採用が決まりましたなんて話を聞くと、「そう それでいいんじゃないか」と思います。当然採用側は、複数人からの応募があれば 応募者間のスキル比較をするだろうし、何より本人にとってもスキルアップの喜びがあります。新しい事を学んだり 未知の領域に好奇心をもって学んでみることは、それ自体に価値があるのではないかと思います。自分の出来ることが増えるのはうれしいし、スキルアップができないと感じて転職を決意される方も多いのではないかと思います。

時に、Excelの中でさえ「この手法は学びません」と何を学ぶのかを取捨選択される生徒さんがいます。いわば『食わず嫌い』を前面におしだしてくるパターンなのです。本当はおいしいのに、なんで食べたこともないのに食べないんだろうと思いながら違和感をかみしめています。

反面教師ではありませんが、自分を振り返ってみたとき、自分も何を学んで何を学ばないのかってどう決めているのかをあらためて考えてみると、実は同じことが言えそうです。食わず嫌い。。。順番は決めるにしても、食わず嫌いは無いように、実直に勉強をすすめないといけないですね。年を取ると味の好みも変わるようですので、いままで食べずにいたものも 一度 味わってみようと思う今日この頃です。

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