マガジンのカバー画像

ベトナム英雄革命家 クオン・デ候 祖国解放に捧げた生涯

31
2022/8/15に、アマゾン・オンデマンド出版した、掲題のタイトルの書籍の歴史的背景説明や注釈を投稿してます。
運営しているクリエイター

記事一覧

グエン朝第8代皇帝・ハムギ帝と画家藤田嗣治(ふじた つぐはる)

 戦後の日本では全然忘れ去られてますけど、、、  ベトナムは、1945年までは帝政国家で…

何祐子
3週間前
8

クオン・デ候を支えた日本女性

 先日、或るベトナム人の方から、著名な北部人の歴史家(故人)が書いたクオン・デ候に関す…

何祐子
4か月前
6

東遊(ドン・ズー)留学生が学んだ『東京同文書院(東亜同文書院)』の前身『日清貿易…

 戦前クオン・デ候を支援する団体『如月(きさらぎ)会』の発起人だった松井石根大将ですが、 …

何祐子
1年前
9

ベトナム独立運動家・潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)の『訓練生(くんれんせい)詩』

 「ベトナムにいるほんの少数のフランス人が、我々ベトナム人民2千万人以上を統治している。…

何祐子
1年前
10

仏領インドシナの中央銀行『印度支那(インドシナ)銀行』と『通貨発行権』

 堂々と題名に「中央銀行と通貨発行権」と挙げましたけど。。。実は私は経済・金融などが大の…

何祐子
1年前
3

ベトナム王国皇子クオン・デ候 最期の帰国声明文 『全越南国民に告ぐ』

 クオン・デ候とは、独立革命家の潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)と同じく明治時代末に日本へ…

何祐子
1年前
2

近代ベトナム史への興味のきっかけ

 今から25年前、20代でベトナムに渡航して、今までずっとホーチミン市で暮らしました。子育てがひと段落して、さて何しようか? と悩む暇なく、ずっと考えていた≪戦前の日本とベトナムの繋がり≫を掘り起こす作業を数年前からやっと始めることが出来ました。初めてベトナムの地を踏んだ1990年代前半は、日系企業はまだまだベトナム進出に慎重でした。長い鎖国状態から解かれたベトナムに、外部との接触の自由がやっと徐々に回復して来たそんな頃です。今のベトナムからは想像できないですが、少し前に一時

ベトナムの皇子クオン・デ候 家族写真の謎に迫る

 この写真なんですが、戦後の日本とベトナムで、『クオン・デ候の日本の家族写真』として出回…

何祐子
1年前
9

ベトナム抗仏志士リーダー達のその後

 私が出版した翻訳本⇒「ベトナム英雄革命家 畿外候彊㭽 - クオン・デ候: 祖国解放に捧げ…

何祐子
1年前
2

本の登場人物・時代背景に関する補足説明(19)終

『潘佩珠(ファン・ボイ・チャウ)著「海外血書」(1906)』   → 「1908年黎大(レ・ダイ)…

何祐子
1年前

本の登場人物・時代背景に関する補足説明(18)

『松岡洋右著「興亜の大業」』   → 昭和16年5月第一公論社発行です。最近では、日本で復刻…

何祐子
1年前
1

本の登場人物・時代背景に関する補足説明(17)

『「スマッシング・サクセス」(大成功)の海外評価を得た』   → 「ドンダン、ランソン、…

何祐子
1年前
1

本の登場人物・時代背景に関する補足説明(16)

『西南戦争』   → 「西南戦争は、日本が近代国家として生まれ変わろうとする混沌の中で、…

何祐子
1年前
2

本の登場人物・時代背景に関する補足説明(15)

『蓋棺論定』   → 杜甫(とほ)の詩。人の真価は、その棺が蓋に覆われた後つまり死後に定まるという意味。 『犬養子爵のことを思い出すと、いつでも溢れる涙を禁じ得ない』   → 犬養毅の孫で評論家の犬養道子の著書『ある政治の娘』にも、この頃のクオンデ殿下が、青山墓地の犬養毅の墓の前で泣いている姿が述懐されています。 『現在使用している会規約冊子は、あの上海会議中に張英敏が手書きしたものを写した写真』   → 1924年から25年頃の日本内務省の調査報告に、クオンデ殿下が「金