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ガヤ王ヒロム3世
2020年10月26日 10:47
夜。冷え切った空気。雨が降っている。傘を持つ手に雨粒が当たって痛い。早く帰って。早く帰って暖かい甘酒か、お茶を飲もう。雨粒の一つが、風船みたいに膨張した。雨粒の凸レンズ。無数の微生物がいる。ゾウリムシ、ワムシ、ツリガネムシ、アメーバ。みんな、必死で動いている。雨粒は、中にいるものの意思とは無関係に、地上へと落下する。ちょうど地球が、人間の意思とは無関係に