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夏冬攻防戦

「暑い日が続きます…」特に思いつかなければ、手紙の出だしはしばらくこの書き出しになるだろう。向こう3ヶ月くらい。そう思うと便利な書き出しです。

梅雨の最中、晴れ間が覗くと嬉しい気持ちになるのは確かですが、それでも、その晴れ間が続いていると次に出てくる言葉は「暑い」ばかり。

僕は夏という季節が本当に嫌い。
そんでもって、「夏と冬、どっちがいい?」という不毛な議論に、終止符を打つべく、ここに夏冬攻防戦を記したい。

寒いということ

夏派のみなさんが、我々冬派を批判する際に、よく仰ることがございます(他人行儀)

それは「冬は寒いじゃん」ということ。

寒いだけで気分が下がる
寒いのは耐えられない
風邪ひいちゃうじゃん

なるほどなるほど、みなさんがおっしゃることもそうでしょうそうでしょう。

もう本当にこれはもう、
あなたの努力が足りないから
です。もう二度とそんなこと言わないでください。

寒ければ、重ねなさい。服を。
羽織りなさい、毛布を。
食べなさい、鍋を。
外側なり、内側なり、温める努力をなさい。
寒いを乗り越えるのは簡単なはずです。

別に耐えなさいと言ってるのではないのです。
耐えなくて済むようになさい。なさい!!

いや、もう、本当に、自分が努力してないことを棚に上げて、冬のせいにするなんてとんでもありません。

暑いということ

ここまで、実際にすごい速度でスマホをタップして、一気に書き上げて参りました。進研ゼミで「ここ、前にやったところ〜」くらいのサクサク感です。

ここまで、寒いということは夏派のみなさんの努力不足である、と申し上げました。

一方で、「暑い」ということは、いいんですか?それは大丈夫なんですか?

僕は、
暑いだけで気分が下がる
暑いのは耐えられない
風邪ひいちゃうじゃん
と、毎年毎年、来る年くる年思ってます。

これは、本当にみなさんよく考えて欲しいのですが、
これらは努力でどうこうすることはできません

暑ければ、脱ぎなさい。服を。
もうそしたら僕はもうスッポンポンになるしかないです。そして、スッポンポンになっても、刺すでしょう。日差しが。

かけなさい、エアコンを。
空間を全部冷やさないと涼しくならないでしょう。なんですか僕は冷蔵庫の中にでもいろって話ですか

食べなさい、かき氷を
あんな栄養のない氷っカスみたいのを食べてキンキンしてどうするんですか

さぁここまで、噛みついて噛みついて、さらに噛みついて参りました。まだまだ揚げ足は取れる状態です。夏派のみなさんが、ニヤニヤしながら揚げ足を取ろうとしてるのはよくわかりますが、

(僕は一体、誰と戦ってるんだろう)

ここから、まあまあ説得力のあることを言います。

空間と小さな幸せ

「涼しい」と感じるためには、その部屋を冷やさないことには涼しさを感じることができません。

そして、エアコンが効き過ぎて涼しさがオーバーランすると、「寒い」が生まれてしまいます。

そして、エアコンの風に当たることで起こる頭痛も、冬にはありませんよね。僕は夏の時にエアコンのせいでなる頭痛が、本当に嫌。

せっかく環境をよくしようと、エアコンが働いたのに、その思いやりを無下に頭痛にする感じ。恩知らずな自分の頭痛に。

ともあれ、その空間全体を冷やさないと、涼しいとはなかなか思わない。

それに引き換え冬。
冬は、いたるところに、あたたかな「小さな幸せ」が転がっています。

ストーブに当たればあたたかい
こたつに入ればあたたかい
カイロを持てばあたたかい
肉まんを食べればあたたかい
熱燗はあたたかい
もう、「あたたかい」という言葉がもう温かい。

こたつがそのトップリーダーですが、別に空間そのものをあっためなくたって、あたたかさを享受できるのです。

涼しいと思う時、
温かいと思う時、
これを「幸せに思う時」に置き換えるとするならば、圧倒的に温かいの数の方が多いと思うのです!!!!

どうも、幸せを運ぶ、冬派です。
寒い中、温かいラーメンを啜りながら、夏派のみなさんを悠然と見下ろしたい。

ラーメンは寒ければ寒いほど、良い。
暑ければ暑いほどいいものなんて、ビールくらいだ。(ビ、ビール…)

夏の思ひ出、僕は僻み出

自分で書いておいてなんですが、暑い時のビールほど、最高なものはありません。

もう一度、答案用紙を確かめるように見直しをしたところ、冬派の僕は、まだ解いてない問題を見つけてしまいました。

それは、夏派のみなさんは、
夏にあるイベントや思い出を季節に乗せて話している
ということでした…

人生の青春時代にあって、
夏の楽しい思い出、イケイケな思い出なんて、すべて部活にガチャコンと使い果たし、

気づけば、夏の思い出になりそうなイベントごとには、たいそう緊張して臨む人間になってしまいました。いや、成り下がってしまったと言ってしまってよいでしょう。

もしかしたら、僕は、僻み出身で、夏派のみなさんをこういう風にけなしていたのかもしれない。

これ以上考えると、努力ではどうすることのできない、なんだかとても寒い気持ちになってしまうので、

夏のビールでも飲んで、一旦無かったことにさせてください。

優勝:ビール
2位タイ:夏および冬

(写真は夏の空です。)

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