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ジワジワ狂っていく怖さを描いた傑作ホラー「コリアンタウン殺人事件」をレビュー


一時ネットで話題になっていたホラー映画「コリアンタウン殺人事件」をとうとうみました。

いやー、怖いですねこれ…。


怖い映画になれているんですが、その自分でも今作はちょっとビビりました。かなり後を引くキモさでした。

やっぱホラー映画はこうでないと…。

本作は「REC」や「ブレアウィッチプロジェクト」に代表されるドキュメンタリー形式のファウンド・フッテージ系の映画であるが、続編を作りすぎた結果1ミリも怖くない映画に成り下がった「REC」やそもそもあんまり怖くない「ブレアウィッチ」と違ってかなり怖い。

何が怖いかっていうと本作、実際にあった事件を元ネタにしてるんですね。

こりゃあ怖い・・・・。

ロサンゼルスのコリアンタウンに越してきたカップル、女の方は一応仕事をしているが男は無職であった。

本作はこんな奴が主人公である。

そんな中、隣家で殺人事件が起きて夫婦の内夫が殺されてしまった。

現場を調査する警察をうっかりスマホのカメラで撮影していた主人公の男は面白半分で事件を追いかけていたが、次第にのめり込んでいき何か陰謀があるのではないか…と現実か妄想かわからない狂気に襲われて行くのであった。

最初はノリノリでデート気分で事件の捜査に付き合っていた彼女も次第にうんざりしていくのであった。

それどころか降霊術なんかにもハマっていき、

この辺の描写はひょっとしたら女に地位を奪われて行く男性社会の恐怖なんかも内心ではあったのかもしれない。

元ネタの事件が女性に男性が殺されるというのも中々象徴的ではある。

ファウンドフッテージ系といえばびっくりさせて驚かせるお化け屋敷的ショッカー演出が鬱陶しい物が多いが、本作はそんな安っぽいビビらせ方では済まさない。

じわじわと日常を侵食していく恐怖を淡々と描いているのだ。

これがまぁ怖い…。

ホラー映画とはやはりこういうものでないといけない。

あと、本作ではやたらと浮浪者が出てくる、一見明るいロサンゼルスだがふたを開ければ貧困が待っているのだ。

皮肉にも2020年大統領選挙ではバイデンに入れた人間が多いはずのカリフォルニアでこうである。

よくトランプ支持者はホワイトトラッシュやレッドネックだの、ラストベルトなどというが…実は田舎者ではあるが仕事はあるのがトランプ支持者であるが、バイデン支持者はそれすらないことが多い。

コロナが来るまではアメリカは世界恐慌以来の好景気であったが、そういった恩寵にあやかることができなかった人間たちの不満がバイデンを勝たせたのだ。

トランプ支持者よりバイデン支持者のほうがぶっちゃけ貧困層多いのだよ。

都市部や没落した中核市の貧困層ほど目が当てられないものが多い、そういった貧困層はトランプ支持者と違いメディアに目を向けられることもない。

余談は置いておいて、本作…ネタバレをしたいところだがこれはどういったらいいのかわからないのだ。


こればかりは実際に見てももらわないとわからない。

だが俺はこれだけは言えるが、この映画の恐怖はリアルであった。


こんな映画をアマゾンプライム限定で配信しているあたり、ジェフ・ベゾスは意外と憎めないナイスガイであるといってもいいだろう。

ありがとうな、ベゾス!


というわけで本作は以下のサイトで配信されているのでお金に余裕がある方はぜひみて感想を述べてほしい。

https://www.amazon.co.jp/-/en/%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84/dp/B08675PLY2





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