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阪神優勝! なんと麗しき響き。

「阪神優勝」

なんと甘美で麗しい響きでしょうか。
これ以上にうっとりするような言葉は、私の辞書にはありません。

18年ぶりの優勝。
最後のアウトを取った瞬間から涙が止まりませんでした。
嬉し涙なんて、人生初です。

2008年に歴史的な大逆転を食らって優勝を逃してから、まさかこれほど時間がかかるとは。

2009年以降、2位でシーズンを終えることが実に6度。「岡田監督だったら…」と何度思ったことでしょう。

だからこそ去年の監督復帰報道を見た時、どれだけ胸が躍ったことか。

優勝が期待できるというのもありましたが、単純にまた岡田監督の野球が見られるというのが一番嬉しかったですね。

岡田野球の何が面白いかって、勝っても負けてもファンとして全部納得がいくところなんです。

卓越した野球観と勝負勘の持ち主で、同じプロ野球出身の解説者にすら「すごい」と言わしめるくらい、全部理詰めでゲームを進めていきます。行き当たりばったりとか、その場しのぎの采配が全然ない。

選手起用や采配にも一つ一つ明確な意図があり、しかもそれをきちんとメディアを通じて説明してくれるので、ファンとしては負けゲームでも「これならしょうがない」と受け入れられるわけです。

もちろん戦略上明かせない部分もあるでしょうが、「そこまで深く考えていたのか」と思わされることも非常に多く、試合結果とは別に監督のインタビューも毎日の楽しみでした。

シーズンを通しての選手のコンディション管理や、適性を見極めたポジションと打順の固定、守備力の底上げに加えて四球の重要性を説くなど、やったことが全てハマっていく様は見事としか言いようがなかったですね。

今まではベンチの采配で勝ったと感じるような試合も少なく、負ければ選手を責めたり「自分たちの野球ができなかった」というよく分からない説明ばかり聞かされてきたので、チームの快進撃とともに18年分のストレスがスーッと浄化されていくのがたまりませんでした。

よく岡田監督は「普通にやれば勝てる」と言いますが、選手もその意図を理解して、セオリーから逸脱せずにきちんと役割を果たす様を見ていると、本当に強いチームになったなと感じます。

選手はもう全員が私より年下で、息子のようと言ったらおかしいのですが、自分が親のような気持ちで選手を見るようになりました。彼らの成長を感じるとこれがまた何とも嬉しいんです。

例えば今年のWBCの壮行試合で、才木が大谷に難しいフォークをホームランされた時に「あれはええ経験させてもらったなあ。試合後ちゃんと悔しがってたから、才木は成長が期待できるな。」なんて友達に話して、「どういう目線?」とツッコまれたこともありましたが、今年の彼は本当に一皮むけた感じがありました。

チームの勝ち負けとは別に、こんな風に選手が育っていくのを見るのもまた楽しいんですね。

だからこそ、今年の胴上げの輪に高山や北条、秋山や高橋遥人なんかもいて欲しかったなあと思います。藤浪もメジャーで頑張っててそれはそれで嬉しいんですが、一度は阪神で優勝を経験してほしかった。

それはそれとして、次は日本シリーズ。

私は最初からCS反対論者で、以前と比べて日本シリーズの価値が落ちたなと思っているので、シーズンで優勝してくれればもう満足といった感じも正直あります。

ですが、岡田監督も年齢的にもう何年もユニフォームを着られ続けることが難しそうなので、せっかくのチャンスですからもう一度胴上げを見たい。

シーズン2位で日本シリーズに行った2014年とは違って、今回勝てば正真正銘のチャンピオン(できればパ・リーグ1位のチームと戦って欲しい)ですし、今年のチームでの野球ももっと見ていたいです。

残りの試合、選手はケガ無くいいプレーを見せてくれることを願うだけですね。

アレの次はソレ! 頑張れ阪神タイガース!!


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