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化石のような地元の方言をここに残しておきます


ふと思い立ったので、地元(鳥取県伯耆町)の一部で、おじいちゃんおばあちゃんの世代でしか使っていなさそうな方言をここに書き残しておくことにしました。

方言にも世代間で差があって、子供しか使わない言葉もあれば、お年寄りの世代しか言わないような言葉もあります。

以前の ↓ の記事で書いたように、私の地元はもしかしたら日本でも珍しい言葉が残っている地域の一つかもしれないので、何かのサンプルになればと思い、記録として残しておきたくなったのです。

では、さっそくいきましょう。

・まくれる(転ぶ)

使用例:そげに走いとまくれえで(そんなに走ったら転んでしまうよ)

おじいちゃんおばあちゃんたちが、小さい子に向かって注意する時に使うのをよく聞きますね。

子どもはもちろん、30~50代の親世代も使っているのを聞いた記憶はありません。

「走いと」の部分も方言になっていて、原則として「~する」の「る」が、直前の母音に合わせて「あ」「い」「う」「え」「お」に変化します。

例:重なると→重なあと
   走ると→走いと
  こすると→こすうと
  食べると→食べえと
   怒ると→怒おと


・たばこする(休憩する)

使用例:ちょっこいたばこすうか。(ちょっと休憩するか)

作業をいったん止めて休憩する時に言いますが、本当にたばこを吸うとは限りません。

例文の「すう」の部分は、先ほど説明した「~する」の変化形です。

「少し」の意味である「ちょっこい」や「ちょっこし」、「ちょんぼし」なども、お年寄り世代の方言ですね。


・めげる(壊れる)

使用例:あらけ、めげてしゃったわ。(ああもう、壊れてしまったなあ)

テレビや洗濯機のような機械よりも、農具やおもちゃなどの道具類に対して使っていた記憶があります。これも中年以下の世代ではあまり言いませんね。

ちなみに「あらけ」とか「けぇ」は、あきれた感じやいらだちを表す感動詞で、こっちは中年世代も使います。

個人的に響きが面白くて一番好きな方言なので、私は若い時から友達にふざけて使ってよく笑っていました。


・きしゃが悪い(気分が悪い)

使用例:きしゃが悪ぃな、けぇ!(気分が悪いな、もう!)

関西弁で「気ぃ悪い」に相当する言葉で、いら立ちを表現する時に使います。

面と向かって言うより、吐き捨てるような感じで言うイメージです。


・じゃじゃくちゃ(めちゃくちゃ)

使用例:なんだかいな、けぇ。じゃじゃくちゃだがな。(なんだよ、もう。めちゃくちゃじゃないか)

机の上や引き出し、タンスや押し入れなどが、整理されていなくてめちゃくちゃな状態の時に使います。

類義語に「さんだがない」がありますが、こちらは中年世代も使います。


・まとめ

例文を出すまでもない言葉だと、「酔うたんぼ(酔っぱらい)」とか「きょてえ(怖い、恐ろしい)」なんかもありますね。

他にも思い出せばある気がしますが、とりあえずこんなところでしょうか。

ここまでに記した方言はすべて、ネットで調べれば「米子弁」とか「出雲弁」として出てくるものです。

ただ、私がネイティブとして触れてきた上で、高齢者世代しか使っていなかったという記憶があるものとして残すことに、何らかの生きた情報としての意味があるかなと思いました。

今後また思い出したものがあれば、別で記事にしていく予定です。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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