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マーダーミステリーをやってみた

最近、マーダーミステリーというゲームを何度か体験する機会がありました。

どんなゲームか簡単に説明すると、複数の参加者があるミステリー作品の登場人物になりきり、互いに協力して調査を進めながら、それぞれの人物に割り当てられた目的を果たすことを目指すというものです。

いわば、人狼ゲームのミステリー版ですね。(詳しい説明は以下のサイトでどうぞ)

ストーリーや設定がかなり丁寧に作りこまれていて、最低でもゲーム終了までだいたい2時間はかかります。

最初に自分が担当するキャラクターについて書かれた冊子が渡されるのですが、

・人物設定(年齢・性格・役職など)
・ストーリー
・殺人事件が起きる前後の出来事の時系列
・自分に課されたミッション

がびっしり書いてあり、これだけでも相当なボリュームがあります。

これを10分程度で読んで頭に入れた上で、互いにロールプレイをしながら事件の解明を進めていきます。

以前「パラレルワールドが苦手」という記事でも触れましたが、私はそもそも長いストーリーを整理して把握するのが苦手で、初めてプレイした時は面食らいました。

何回かやって多少は慣れましたが、やはり話の全体像をつかみながら謎を解いていくのは難しく、個人的にはなかなかハマりきれませんでした。

ところが、やはり人には得手不得手があるもので、ある回で一緒になった出版社勤務の編集者の方は大ハマりしていました。

その人も初めてプレイされたそうですが、「何てよく出来たゲームなんだ!」と、見るからに興奮具合が他のプレイヤーと違っていたのです。

普段からミステリーを含めて山ほど書籍や雑誌に目を通しているだけでなく、面白いストーリーを構築する上で必要な要素や重要なポイントが仕事の経験上よく分かっているので、作品の完成度の高さに驚かれたのでしょう。

たしかに、私の倍以上のスピードでキャラクターの冊子にある情報を整理・把握し、事件のカギになりそうなポイントに目星をつけてどんどん謎を解明し、ゲームを主導されていました。やはりプロは違うなあと思わされたものです。

個人的には、ストーリーを構築したり把握したりするのは、ある種の特殊能力だと思っています。

名作家はよく「ラストシーンから逆算して、必要な要素や人物を用意していく」なんて言いますが、そういう考え方ができる人は、一読者として物語を読んでいても構造が把握しやすいのではないでしょうか。

数学の証明問題とか図形問題なんかで、与えられた条件から逆算して答えの道筋を見つけるのとどこか似ている感じもしますね。

私も受験勉強を通じてその感覚は身についたので、訓練すればストーリーの把握や構築能力も鍛えられるかもしれません。

いずれにしても、ミステリーを好んで読む人なら恐らく楽しい体験になると思うので、気になる人は友人同士やゲームカフェ等でプレイされてみてはいかがでしょうか。


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