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楽天イーグルスさんとのコラボレーション! 「声で繋がる”がんばろう東北”の輪」イベントレポート

こんにちは! 今回は6月18日〜20日に楽天生命パーク宮城にて行われたイベント「声で繋がる”がんばろう東北”の輪」のレポートをお届けします!

東北のイベントの中で、私たちに何ができるのか?

今回のイベント、そもそもの経緯としては「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」で採択いただいたことでした。

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SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD で GATARI は「Virtual Stadium -デジタルとリアルが融け合う次世代スタジアム体験-」という提案を行い、見事、楽天イーグルス賞をいただきました!

楽天イーグルスさんというと、誰もが知る球団です! コラボレーションできると決まり、驚きとともに身の引き締まる思いになりました。

コラボレーションの手始めとして、Auris を使って小規模のイベントを行うこととなり、イーグルスさんからの提案で「がんばろう東北シリーズ」に合わせて、エンタメ体験の制作を行うことになりました。

「がんばろう東北シリーズ」は、震災を風化させず、東北から元気を発信することを目指して開催されているイベントで、今年の開催で10度目となります。

イーグルスの試合に合わせて、復興マルシェなどの様々な催しが実施される、賑やかなイベントです。

しかし一方で、私たち GATARI は東京の企業。震災の記憶にも関わるこのイベントに、私たちが、東北の皆さんと同じ立場で参加するのは難しいと感じました。

この東北で、私たちに何ができるのか。どうすれば胸を張ってイベントに参加できるのか。それを突き詰めて考えることになりました。

そして思い付いたのが、今回の「声で繋がる”がんばろう東北”の輪」です。

イベント内容は「東北の皆さんに声で参加してもらい、球場の外周を巡ることで、東北の皆さんの想いを声で聴くことができる」というものです。

現実の空間に、音声データを配置し、体験として残すのが Auris の特徴。

東北の方々の想いを、声で繋ぎ、声で残す。

それができれば、私たちも胸を張ってイベントに参加できると思いました。

より良い体験にするために

とはいえ、企画を考えただけでは体験はつくれません。企画から体験をつくるためにはまだまだ作業があります。

まずは、東北の皆さんから声を集めるというプロセスがありました。球場の外周を歩いて楽しめるだけの数の声となると、かなりの量になることが予想され、本当に集めきれるのかやや不安もありました。

しかし、これを助けてくれたのが球団の皆さん。声集めに全面的に協力いただき、東北の皆さん、著名人の皆さん、選手の皆さんなどの声を駆け回って集めてくださいました(本当にありがとうございました!)。

集まった音声データの数は100個ほど! イーグルス選手の方々はもちろんのこと、中には声優の山寺宏一さんや、お笑いタレントのサンドウィッチマンさんなど、皆さんもよく知る著名人の声もありました。

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音声データが集まったら、今度は体験のデザインを行います。

まず体験の枠組みとして、球場に来られる沢山の方に参加いただくべく、iPadをレンタルして体験を作るということになりました。

普段はiPhoneを使って、画面を見ないハンズフリーな体験作りをしていますが、画面の大きいiPadを使うことになったため、画面を見ながら体験することにして、アプリケーション内のオブジェクト表示を9段のマスコットキャラクターに変更しました。

さらに体験デザインの工夫として、私たちはいつも体験の中に「ゲーム性」を組み込むことを意識しています。

ただ、あちこちに声が置いてあり、漫然とそれを回るだけの体験では良いものにはなりません。ゲーム性を組み込むことは、体験者に能動的な参加を促し、体験への没入度を高めることに繋がります。

今回の場合は「ルート選択」と「チェックポイント」を導入しました。

「ルート選択」では、体験スタート時に「選手ルート」「エンジェルスルート」「スタジアム MC ルート」の3ルートを選べるようにし、これによって体験全体を案内してくれるナビゲーターが変えられるようにしました。

さらに、このルート内に「チェックポイント」を設けることで、「チェックポイントを探す」という動機を体験者に与えることができます。


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また、この体験デザインに沿って、現地で音声データの配置を行います。私たちは配置作業のためにイベント開始の2日前に現地入りしました。

ふだん配置作業は、実際にイベントを行う2週間前には行います。配置作業自体は1日もあれば終わるのですが、その後コンテンツの修正・改良作業を行うべくしっかりと時間を取っています。ただ今回の場合、会場が仙台と離れていたため、設営にかけられる時間は限られていました。

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遠隔地での実施はもちろん、100個もの音声データを配置するのは初めてでしたし、使用するデバイスが iPad というのも初めてのこと。

いろんな初めての要素がある中で、果たしてうまくいくのか……本番までとても緊張していました。

そしてイベント当日!

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当日は盛況! 「がんばろう東北シリーズ」には多くのお客さんがいらっしゃいました!

そして私たちのイベントにも約200名の方が体験しにいらっしゃいました。

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あまりに多くのお客さんがいらっしゃったので、モバイル通信に遅延が発生するなど想定外のトラブルもありましたが……それでも、みなさんに Auris を楽しんでもらうことができました!

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初日を終え、2日目は残念ながら雨天中止となってしまいましたが、3日目は無事に開催することができました。休日のお昼の開催ということもあり初日以上の盛況さ……更にはなんと、初日にいらっしゃった方がリピーターとして再びいらっしゃるというサプライズもありました!

また、配置はその場で修正できるので、初日にいただいたアンケートを参考に、配置の修正を行ったりしました。

イベント終了直前には、球団の皆さん、仙台市の皆さんにも体験いただきました。

どのような企画かは事前にご説明していましたが、実際に体験するとやはりイメージしていたよりも新鮮に感じられたようで、

「おお〜、こうなっていたのね!」
「キャラクターやロゴが見えてる!」

と楽しんでいただけました。
当日に配置修正を行った件も、

「当日に配置が変えられるなんて!」

と驚かれていました。

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今回イベントを実施して予想外だったことは、「声を聴きたい人ってこんなにいるんだ!」ということです。

多くの著名人に参加していただいているとはいえ、直接触れ合えるわけでもないし、動いている姿が見えるわけでもない。ただの声、と言ってしまえばそれまでのもの。

しかし、多くの方が「声を聴きたい!」と体験しにきてくださいました。

単なる音ではない、その人の価値観や想いまでもが伝わるメディアとしての声を、多くの人が求めているようでした。Clubhouse がブームになる現代において、「声」の持つ力を改めて感じました。

イベントに声でご参加くださった皆さん、また体験いただいた皆さん、本当にありがとうございました。いろんなことが初のイベントでしたが、無事に終わり一安心です。

多くの方に体験いただき、いろんな感想をいただきました。今後の体験作りの参考にさせていただきます!

これからもイベントのたびに、こうしたレポートを投稿していこうと思います。

今後の GATARI note にもぜひご注目ください!

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