子供の頃、よくマッチ売りの少女の絵本を読んでいた。 自分では本を持っていないので、本屋の子供向け絵本が集めてあるところから立ち読みで。 何十回も読んでは大人になっても思い出してはいまだに悲しくなったり考えさせられてしまう。 ストーリーを知らない人はいないと思うのでそこには触れないが、少女がマッチを灯して見えた、もう死んでしまった大好きなおばあちゃん、お母さんが見えるのと一緒に笑顔のお父さんが描かれていた気がするのだ。 お父さんは少女がマッチを売っているときにはお酒を飲んでいた
私の父は巳年だ。 でも名前は辰夫。 干支を理解してから思った。 辰年じゃないのに辰夫? そのかんじで名付けるなら蛇夫をじゃない? 父に聞いた。 「なんで巳年なのに辰夫なの?そういう名付け方するなら蛇夫になるんじゃないの?」 うるさいな、親が付けたんだ、と言われてそれしかないかと思った。 でもなんか納得がいかない。 どなたか巳年の蛇夫さん、いらっしゃらないですかね。 読んでくださってありがとうございます。
小学2年生の国語の授業で、初めて詩を書くことになった。 作文は書いたことがあったが、詩ってなんだろう?と思いながら授業を聞いていた。 先生の説明はほとんど忘れてしまったが、自分が体験したこと、その時の気持ちを思い出して書いてみるように言われたのだと思う。 とりあえず「短い文章で自分の気持ちを書くこと」だと思った。 2時間続きの授業で1つの詩を書くことになったが、何も思いつかなかった。 ちょうど前日に生まれて初めて銭湯に行ったことを書こうと思っていた。 しかし、いく
ビールを飲むのが好きだ。 苦味、炭酸、喉越しがたまらない。 お店に食事に行って飲むし、家でも食事や晩酌で飲んでいる。 しかし、そのことでちょっと心がざわざわすることがあった。 飲み会に参加したときに、いつも通りビールを飲んでいた。 その飲み会ではビールの種類が豊富で銘柄を選ぶことも楽しかった。 全体的に男性の方がビールを飲む人が多くて、お互いにどの種類を飲んでいて、味や生産国についても楽しく話した。 いいコミュニケーションだな!と思った。 お酒を飲む人でも飲み
『沈黙』を読んだ。 図書館で借りて、有名作品を今更という感じがしながら、あまり乗り気じゃなかった。 キリスト教の話ということを知っていたからだ。 歴史の授業でキリスト教について勉強したとき、何はともあれ怖かった。 深く理解するとか教義はわからないし勉強していないけど、「信じるものは救われる」と言うのに殉教者がいると教わったからだ。 信じたのにつらい思いをして死ぬんじゃ救われてないんじゃないのか、それで「信じるものは救われる」って言われても怖くて信じられない、と思ったまま大人に
子供の頃、ピアノを習っていた。 住んでいた社宅の近所に住んでいる、同じ幼稚園の同級生のお母さんが教えているところ。 「ピアノを習いたい!」と言って習い出したのに練習はしない、レッスンに身は入らない、親にキーボードからピアノを買ってもらったのにまたもや練習はしない、いい子ではなかった。 お母さんお父さん、その節はごめんなさい。 うまくなったのは先生に教わった簡単な楽譜の書き方。小学校の先生が休符をうまく書けなかったことを気がついたくらい、そこだけうまく書けた。 あとはリズム感。
私は子供の頃から戦隊ヒーローの最後に出てくる合体ロボが好きだ。 大きな敵と戦うところを見ると心が躍る。 気がついたらロボットアニメも好きになっていた。 創作とはいえ人間が作った巨大ロボットが動いて戦う。 なんてすごい、かっこいい、でも戦いはつらくて悲しい。 ロボットアニメに夢中になって過ごした。 大人になって素直に好きなものは「ロボットアニメ」と話すことがある。 そういうときにもやもやしてしまうのが、男性から言われる「女性なのにめずらしいですね」という言葉。 発した人にした
学校が好きじゃなかった。 友達も少しはいたけど、集団行動が苦手でなんとなく居心地が悪かった。 でも忘れ難い、楽しかった思い出もある。 私が通っていた小学校の近くには自動車学校があった。 秋から冬にかけて早い時間に暗くなると、教習コースに灯りがつく。 友達とおしゃべりをして遅くまで残り、灯りを眺めて「きれいだね」と言い合ってから帰る。 鍵を締めるために見回りをしている教頭先生に「早く帰りなさい」と言われる。 でも教頭先生も手を止めて一緒に灯りを眺めた。 あのオレンジ色の灯
高校の生物の先生の話を聞くのが好きだった もちろん生物の教科自体も好きだったけど、先生の話が面白くて授業がいつも楽しみだった (でもテストの成績は良くなかった…少し申し訳ない) 授業では教科書と自分の知識、体験談を織り交ぜて話してくれた 解剖の絵を見せてもらったとき、きれいで丁寧ですごいなぁと思った 先生は「下手なんだよ」と言っていたけど、生物の絵は美術みたいにデッサンできないし一本の線で描く 細かなところまで描かれていて観察していた先生の熱意が伝わってくるようで、つい他の
あるお集まりで、ナンパらしき人がいた でもそもそもマスクをしていて、私の顔を知らないのになぜ…? 目元で判断しているのか、謎すぎてタイトルにしました 姿なきナンパ いや、姿はあるけど 子供の頃マスクをしたら父に 「マスクすると美人だな!」 と言われたことが思い出された お父さん、これですか? 20年以上の時を経て伏線の回収でしょうか その方には急にお菓子をすすめられたりしましたが、丁重にお断りして帰ってきました よくわからない報告でした 読んでくれた方がいましたらありが
私は頬骨が出ている。 母方の祖母からの隔世遺伝です。 母も叔父叔母も出ていないのに、なぜ私だけ…と疑問に思いますがそれが隔世遺伝。 頬骨が出ていると、髪型を考えるときに頬骨をどうカバーするか、もしくは潔く出すべきか悩みました。 出す→隠す→出す→隠す…を経て、今は出す方にシフトしています。 前髪で顔に影ができると余計に目立つ気がするというのが私なりの結論です。 結論を出してはいますが、たまにはイメチェンしたい気持ちもムクムク出てきます。 そういうときは、インスタで美容師さ
子供の頃、社宅に住んでいた。 生まれてから6歳まで住んでいて、小学校に入学する前に引っ越した。 社宅内でよく遊びに行くお宅があった。 母より一回りくらい年上で旦那さんと二人で暮らしている、そこのお宅の奥さんに会いに行っていた。 親いわく、いないと思って探すと上がり込んでメロンを食べていたりしたらしい。 毎回遊びに行くと「お母さんには言ってきたの?」と聞かれるが、言わないで来たときも「うん」と言っていたようだ。 お母さん、その節は心配をかけてごめんなさい。 奥さんは遊びに行
私は医療関係の仕事に数年、就いていたことがあります。 その時に常識だと思っていたことが、のちのち常識ではなかったんだなと思ったことを書いてみます。 歓送迎会、納涼会、忘年会… それらの会を主催するのは、役職が一番偉い人やお医者さんでした。 会場、会費、人数のとりまとめ等の諸々をやってもらい、当日テーブルについていても挨拶に回ってくれるのは偉い人やお医者さんです。 ひとりひとりに「今年もありがとう」と声をかけてくれ、ビールを注いでもらっていました。 のちに会社員にもなりまし
歌人の穂村弘さんが好きです NHKで放送されている、「きょうの料理ビギナーズ」の本を購読していたことがありました その中でエッセイを書かれていたのが穂村弘さんです 短歌は義務教育で少し触れたくらい、五七五七七であること以外はわからず、穂村さんの短歌もあまり触れたことはないです 私は短歌よりはエッセイのファンなんだろうな、と数冊エッセイ本を読みながら思っています 穂村さんのエッセイは、恥ずかしくて人に言えなかったけど気になること、大人になったらこうなるはず…と子供の頃に信じ
「天地茂が好きだ」 これを言って通じる人が同年代に少ないのが寂しいです 好きになったのは大人になってから、ケーブルテレビでファミリー劇場を観ていた時に「江戸川乱歩の美女シリーズ」がきっかけでした 初めに天地さんの顔を見たときの印象は「濃い!!!」でした その濃さが多少怖くもあり、印象に残ったものの、この人を見続けるなんてできるのだろうかと思ったものです 眼光が鋭い、渋い、眼光が鋭い… でも今思えばその眼光に憑りつかれてしまったのだと思います 再放送を観たとき、世界観も相まっ
子供の頃から山口百恵さんが好きです これは確実に母からの影響です 母が独身時代に買ったテープを幼稚園の頃は車の中でエンドレス再生していました 意味も分からず大人な歌詞を歌うのは子供の成長過程なのでしょうか 私は一応平成生まれ(詳細はぼかします)ですが、趣味が昭和だね…と言われて生きてきました 令和の世になって山口百恵さんのさよならコンサートが放送されたり、若い世代に受け入れられていると聞き心からうらやましい限りです あと4,50年早く生まれていれば、もしくはあと10数年遅く