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香水レビューその1

Maison Matine / アバン ロラージュ|嵐の前

出典 https://maisonmatine.com/en/products/avant-l-orage

最初に吹き付けた瞬間、まさしくミルキーな丸い甘さが広がる。
ただ甘いわけではなく、少しのスパイスとジャスミンの香りで濃すぎない甘さになっている。
こっくり甘い要素となる成分が多く含まれているが、底で支えている感じで、どちらかというとジャスミンのフローラル感を強く感じる。
暑い時期でもつけることのできる、甘いオリエンタル香。
ただ、鼻の奥に塊になって残る重い甘さも確かにあるので、重い甘さのある香水が苦手な人には不向きだと思う。
手首にワンプッシュだと、特に意識しなくてもこの香りがするというほど強いにおいは感じない。
時間がたつと、優しい甘さが香る。
オリエンタルの息吹は感じるが、清潔なにおい。
サンダルウッドのミルキー感はあるが、木のにおいはあまり強くない。
入っている成分を見てイメージする香りよりはずいぶんと軽い香りに感じる。
たしかに一癖あるけれど意外と無難で、つけすぎなければ特にシーンを選ばずにまとえると思う。

( Celesにて、15回プッシュ(0.75ml)を購入。 )



朝起きて、身支度の前に胸元に吹きかける。
こっくり甘い香りに包まれて、気分が高まる。
いつもより上手くいったメイクに満足して次は服を着替えるためにクローゼットへ。
寝間着を脱ぐと甘くて少し上品な花の香りがして、昨日選んだ服からほんの少しクールなものに変えた。
その方が甘さと調和が取れる気がして。
家を出る時、こっくり甘いながら清楚な香りがして、この香りのような人でいたいなと思った。
やることが終わったらもう一度つけ直そう。
甘さを思い切り吸い込んでぼーっとする時間も、私には大切だから。

(アバン ロラージュをまとう朝のショートショート)


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