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【映画】美味しいものが心を満たす【食べる女】

「1人○○」みたいなものが急速に流行りはじめ、様々なファーストフードなども誕生し、1人で食事をすることが珍しくなく、違和感でもなくなっている昨今。そして、コロナウイルスが流行し、外食ができない事態に見舞われたここ数か月。誰とも会話を交わさずに1人で黙々と食事をする人は多かったのではないでしょうか。そういう私もそうです。家で自炊をする機会が増えた一方で一人暮らしのためテレビを観ながら1人で食べる場合がほとんどでした。だからこそ、ようやく緊急時代宣言も解除され、少しずつ外で食べる機会や友達たちと飲みに出かける機会が増えてきそうになったこのタイミングで『食べる』ことにフォーカスした映画を紹介します。

『食べる女』というタイトルそのままに食べることを通じて様々な女性の人生模様が描かれいてくこの作品ですが、食事や料理をきっかけに人と出会ったり、人と別れたり、ドラマはそれぞれ。ただ、1つ共通して言えるのは、誰かと一緒に美味しいものを食べることで自分自身や周りの大切な人の中で見えてくるものがあるということです。映画として1つの物語でつながっている中で一人ひとりの短編集を読んでいるような感覚にもなります。

まあ、とにかく豪華女優たちが大きな口を広げ、美味しい料理を頬張る姿は必見です(笑)。


~誰かと食事をすることで感じること~

とにかくこの作品は食べることを軸に物語が進んでいく。トン子(小泉今日子)の家や美冬(鈴木京香)のお店には多くの女性(ときにその女性たちに関わる男性)が集まり、手の込んだ料理とお酒を肴に悩みを打ち明けたり、人生相談をしたり、愚痴を吐いたり、と思い思いに話し、楽しい時間を過ごす。その裏ではどこかで孤独を感じているそれぞれが自分自身と向き合いながら壁にぶつかり乗り越えていく。

そこに必ず恋愛が絡んでいるのは女性ならではなのかもれしれないが、恋愛以外の部分も含めて、自分にとって何が大切でどういう決断を下すのかはこの作品を観た人たちにも当てはまる部分は多いと思う。(むしろ男性のほうが色々と考えさせられたり気が付かされたりする部分はあるかも)。まっすぐ進むのか。少し遠回りをしてみるのか。それとも立ち止まってみるのか。気心知れた人たちと楽しく食事をしながらする何気ない会話の中にはふとしたヒントが隠れていることが多いのかもしれない。

~食べるとはどういうことか?~

そもそも『食べる』という行為は人間が生きていくために必要不可欠だ。だからこそ、『食べる』ことが当たり前となり、深く考えることが少ないかもしれない。忙しいときには『食べる』ことが空腹を満たすための作業になってしまうこともあるだろう。それが故に「1人○○」のお店やファーストフードが増加し、流行している1つの要因となっているのならば頷ける。

ただ、人間に生まれた以上、『食べる』ことが作業になってしまうのはもったいないと思う。味覚や嗅覚に優れ、色々な調理の仕方でモノを食べることができるのは人間の特権だ。会議に打ち合わせ、それにデートでも、ただ話すよりも飲み食いしながらの方が会話が弾むと思うし、心の距離もグッと近づく気がする。それくらい誰かと一緒に『食べる』ということは何か不思議なパワーを持っているのだと思う。もちろん、1人で美味しものを食べているときも幸せな時間だ。

この映画は『食べる』ことの素晴らしさや人と食卓を囲むことの楽しさを教えてくれている。エンディングで流れる、それぞれの人がそれぞれの場所で卵かけご飯をかきこむ姿は美しい!

(この映画では食べることともう1つ恋愛や家族も大きなテーマになっていますが、今回はそこには触れていません。その部分はみなさんお好きに感じとってください笑。ちなみにこの作品がきっかけで勝地涼と前田敦子が結婚したと言われています。)

~おまけ~

豪華女優陣が共演しているため誰に触れるか迷いますが、やはり沢尻エリカですよね。実は好きなタイプは聞かれたら沢尻エリカと答えるくらい好きなんです。だからあの事件はショックだった感情とどこか納得感に包まれた不思議な気持ちでした。そんな彼女はどこか悪女のイメージが強く、そういうキャラクターを演じることが多いですが、私はこういう一般的な女性を演じる沢尻エリカのほうが好きですね。より綺麗さが際立つ中に親近感を感じることができるので。今後の活動がどうなるかはわからないですけど、私は復帰を待ち望んでいます!

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