歴史の証人たる試合のもやもや
私は格闘技観戦が好きです。
プロレスを筆頭に総合格闘技やボクシング、相撲や柔道、どれも大好きです。
詳しい人には敵いませんが、うんちくも好きです。
先日、ボクシングの試合で凄いタイトルマッチがありました。
東京ドームでの井上尚弥選手のタイトルマッチ防衛戦
先日(2024.05.06)東京ドームで井上尚弥選手のスーパーバンダム級タイトルマッチ防衛戦がありました。
悪童ネリとの対戦で話題性充分。
入場シーンでは布袋寅泰さんが生ギター演奏で出演し、入場を盛り上げました。
解説陣も歴代のチャンピオンが揃い、わかりやすくて面白い実況でした。
1ラウンドに井上尚弥選手が人生初ダウンを喫するというサプライズもあり、ハラハラした内容でありながら、その後は一方的にネリ選手を追い詰め、6ラウンドで見事ノックアウト勝利を収めるという圧倒的な差を見せつける試合でした。
興行的にも大成功だったと思われます。
日本人がメインイベントを務めるボクシング東京ドーム興行は初で凄いことだと思いました。
Amazonプライムビデオで視聴できたので、オンタイムで観戦された方もたくさんいたのではないでしょうか?
歴史に残る伝説の試合
実は今回の記事で取り上げたいのは、同月19日の興行(サウジアラビア現地では18日)です。
ヘビー級(いわゆる無差別級)の4団体王座統一戦。
チャンピオン同士のタイトルマッチです。
今までヘビー級の4団体王座統一戦は行われたことがありません。
誰もなしえたことのない事が今回の王座統一戦だったんですね。
WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリ(英国)とWBA&IBF&WBO世界ヘビー級王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の一戦でした。どちらも無敗の王者です。
ウシクはクルーザー級(ヘビー級の一つ下の階級)で4団体王座を統一しているので、勝てば2階級で4団体王座統一となります。
クルーザー級、ヘビー級での達成は今後も現れないと思われるほど困難で凄まじい偉業です。
そして、タイソン・フューリからダウンを奪い、見事判定でウシクが勝利しました。
体格では不利な状況でした。身長はウシク191㎝、フューリ206㎝と15㎝差。
伝説になるであろう試合でした。
そんな中感じたもやもや
試合は最高でした!
ただ、モヤっとしたことがあります。
それは今回の試合の視聴はDAZN(ダゾーン)のみで放映でした。
私はDAZNに加入していなかったので、この試合の為に1か月加入しました。
試合はPPV(ペイパービュー)の為、加入するだけでなく試合の視聴料を支払う必要がありました。
この大会の視聴料は3000円(税込み)。
合計すると約4000円です。
恐らく、アーカイブ(録画)であればYouTubeなどでもあがると思われるため、後で観るという選択肢もあったのですが(その場合はもちろん無料で観れます)ライブで観るのがボクシングの醍醐味でもあり、何物にも代えがたいと思っています。
モヤっとしたのは、放送が全て英語だったんですね。
サウジアラビアが大会会場だったので、もちろん会場アナウンスや会場での解説は英語だと思います。
そんな中、日本でPPVで視聴している方もかなりいたと思います。
せめて、解説や、実況は副音声などで日本のスタジオなどから出来ないものなのでしょうか?
井上尚弥選手の試合は、素人ではわかりづらい技術的な説明や、伏線などの解説がとても分かりやすく試合を一層面白くさせてくれました。
視聴に料金設定を設けるのは決して悪くないと思っています。
ただ、最高の試合なのだから、会場の映像を映すだけでなく、もう少し工夫出来ないものかとモヤっとしてしまいました。
もう一つモヤっとしたのが、これほどの正規の一戦を、ほとんどの人が知らないんですよね。
30年前にはマイクタイソンとジェームズダグラスの試合が日本、東京ドームで開催されているんです。
今回の統一王座決定戦はタイソンVSダグラスに決して劣らない(公平に見ても勝っていると思っていますが)ドリームカードでした。
もっと盛り上げて、視聴者を増やして、視聴環境(解説や実況、字幕など)を良くしてほしいな~ と思いました。
とはいえ、入場シーンではド派手な映像、パフォーマンスがあったり、エンタメ感満載で楽しめました。そして試合も引き込まれました。
翌日、PFP(パウンドフォーパウンド・体重の垣根を払った状態で最も強いボクサー)1位にオレクサンドル・ウシクに選ばれていました。
昨日までは井上尚弥選手でした。
納得の試合でしたからね。 選ばれても説得力があります。
格闘技バカのよもやま話です。