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田舎から田舎へようこそ

すこし前に千葉県の佐倉というところでライブがあった。私の愛するバンドが来ると聞いて、これはいくしかないと思った。私は生粋の千葉県生まれ千葉県育ち🐄なので、ナギに話して千葉やし行けるやん!となってすぐにチケットを取った。
そしたら私の家から余裕で1時間半かかった。そこまで奥まったとこに住んでるつもりはないのに千葉広すぎ。いや、アクセスが悪すぎる。そして終電も早い。

少し早めに駅に着いたけど既に着いている人も割といた。思ったよりちゃんと田舎で、人気の少ない電車の線路に落ちかかった西陽が光っていた。私は普段京成線乗らないから知らなかったけど、踏切で電車が交差する時、一方が去った後カンカンの速さが2倍だったのが生き急いでるみたいでなんか面白かった。

入り口で出店してた焼き鳥屋さんのお会計のところにタイムテーブルが載ってて箱に入る前に順番がわかってしまった。なんとも田舎らしいのんびりしたことである。箱に入ってライブが始まる前にずっと欲しかったマルボロバンTを買えて満足。フロアは前から3列目くらい。対バンも好きなバンドや聴いてみたかったバンドがおおくて結構いい感じ〜わくわくという気持ち。

近日、見放題、メメフェスのスタッフをしていてどちらの時もそのバンドを観に行ったけど、ちゃんとお客さんとしてチケット代払って見るのは11月の新宿ロフト以来でやっぱりお客さんとして行くのもちゃんと堂々とみていい感じがしてそれがまた嬉しくてふわふわする心地がした。

彼らのライブを見るといつも何かの衝動に駆られる。喜怒哀楽のどれでもない、いや、全部が合わさって塊で自分の内側から突き出してくると言ったほうがいいのか。言葉に表せない何かが、わたしをこの上なく切なくさせる。彼は音楽と言葉の限界値をさがしている、みたいなことをと言っていた。(ちょっとニュアンス違うかも)
わたしも言葉には可能性をすごく感じるなぁと常々思っているから似たようなことを感じているのかなと思ってすごく嬉しくてすこし寂しくなった。

今日のMCで言ってたこと
「時代の流れは川の流れのよう」

みんな全部忘れる Twitterで呟いたことも 今日のことも ここにライブハウスがあったことも
いつか忘れる だれかには守るべき大切な人ができて だれかは仕事バリバリして忙しくするんだろう

でも今この瞬間はあなたもわたしもここにいて、たしかに俺はいまここで歌ってる。バンドをしている。
みんなわすれる、けど俺は忘れない。(←この最後の一言大事)
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切ない気持ちにこれ以上させないで。もう、やっぱり心がぐちゃぐちゃになってしまった。なんとなく同窓会を思い出した。久しぶりにクラスの大半が集まって、たのしく懐かしい気持ちでいっぱいになった時、学級委員だった奴が放った一言。「みんなこのままこうしてられたらいいのに」
そんなの不可能に限りなく近いのに決まっている。そんなこと言ってたあいつはいま彼女ができてゾッコンだそうな。無責任すぎる。

愛するそのバンドの出番が終わった後に焼き鳥貰える半券もって外に出たら例のバンドのボーカルがきた。確実に私たち慌ててしまって、そのせいで(?)ナギが焼き鳥を頼む時に何回も、もものことをタレと言い間違えるので笑い転げた。焼き鳥は少し冷えてて、でも温かい味がした。

帰りは3月3日のひな祭りの日だったのでひしもちをコンビニで買って2人してもちもち食べながら帰った。いやいや早い終電の改札を抜けて。

早くあの街へ行きたい。田舎から田舎へ。街の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、思いっきり悲しくなってまた泣くんだろう。わたしだって、今日のことは忘れたくない。



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