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葬送

久しぶりに夜明けから晴れた朝に
たまっていた洗濯と 掃除を片付ける

そういえばあれはどうするんだっけ
やりかけの選択を 一つ一つやっつける

積み上がった箱は 誰かの置き土産
開けては閉じ 閉じては空ける

今はもう誰に言われるでもなく一人で起きて
当たり前のようにカレンダーをめくる

アスファルトを滑るように行く葬送の車列
前を横切る風はもう 新しい顔をしてる

いないんじゃなく 見えてないだけ
かくれんぼして 君は笑う

どんな厚い緞帳のような黒雲だって
その裏側には銀幕が張り付いてる

そしてその遥か上空に広がる紺碧の空を
今はただ 地上で夢見てる

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