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育児休業から戻ってきてCTOになった話

こんにちは!マネーフォワードケッサイ開発本部の大菅(garsue)です。好きなUUIDは 8fa170ae-b3ea-4dc5-a885-261bc4411763 です。
この度マネーフォワードケッサイのCTOに就任することになったので、お知らせを兼ねつつ、これから何に取り組むかをお伝えしようと思い、noteを書くことにしました。

3行まとめ

  • 長期的・潜在的な技術課題と向き合うためにCTOになりました

  • サービスが複雑化・多様化しても信頼性を損なわない開発・運用を実現する

  • 開発メンバーの成長を重視しています

というか誰?

大菅駿哉と申します。2017年7月にマネーフォワードケッサイにバックエンドエンジニアとして入社しました。入社から一貫して企業間後払い決済・請求代行サービス「マネーフォワード ケッサイ」の開発に従事してきました。
創業初期メンバーということで、3年前にもnoteに登場していたりもします

実はしばらく前に子どもが生まれ、夏頃まで育児休業をもらっていました。マネーフォワードはグループ全体として出産や育児にも理解があり、本当に働きやすい会社だなと改めて思いました。

左からCOOのmiki、garsue、前CTOのshinofara、相棒のhenzai。京都にて。

なぜCTOになったか

育児休業で開発からしばらく離れて気づいたこととして、サービスの複雑化がかなり進んでいると感じました。サービス立ち上げ当初から開発しているせいで理解できている範囲が比較的広く、そのせいで複雑化の程度についての認識が歪んでいたようです。

特に最近入ったメンバーには厳しい状況で、入社後のオンボーディングからメインプレイヤーになるまでの道のりが険しいものになってしまっていました。

また、マネーフォワードケッサイにはこの2年くらいの間CTOが不在でした。その間、開発組織全体として長期的あるいは潜在的な技術的課題(例えば、サービスレベルの向上、開発環境・開発効率の改善など)への取り組みが場当たり的になってきていました。

開発組織内でもこのような状況は問題視はされていたものの、インボイス制度の対応などに追われなかなか本腰を入れて進めづらい状況でもありました。

そんな中で育児休業から戻ってきた手ぶらの人として、また開発現場の最前線に戻るよりも中長期的な課題に向き合う方が組織全体として効果的なのでは、という思いに至りました。

もともと私はテックリードとして開発現場でできる範囲の細かなセキュリティ対策やパフォーマンス改善を入れ込んだり、SRE(サイト信頼性エンジニアリング)のプラクティスや障害対応の振り返り(ポストモーテム)の実践を率先して進めていたりもしたので、その延長としてなんとかやれるだろうみたいなイメージもありました。

何より開発組織のメンバーが皆すんなり受け入れてくれたことが一番大きいです。個人的にはCTOを名乗るようなキャリアを歩む予定もなかったのですが、今のメンバーだったからチャレンジしてみようと思えました。

何をやっていくか

大きく2つを考えています。

  • 信頼性を損なわない開発・運用

  • メンバーの成長

まず、信頼性について今まで以上に意識する必要があると考えています。ここでいう信頼性とは「ユーザーの期待に答えられている度合い」くらいの意味合いで、SREのReliabilityにつながる考え方です。私達が開発しているサービスは一般的に見ても高い信頼性を求められるであろう決済サービスであることを忘れてはなりません。

他方、複雑化してきたサービスを信頼性を損ねることなく拡張させていくにあたって、日々大きなコストとリスクに直面しています。ちょっとした機能追加でも多くのテストやサービス基盤の整備が求められてしまっているのが実情です。

信頼性とサービスの拡張性を両立するために信頼性に連動する指標の設定、各種テストの見直し、リリースフローの見直し、セキュリティへの投資などに取り組もうと考えています。

そして年々難易度が上がっていく開発を推進するより直接的な手段として、メンバーひとりひとりの成長を重視しています。

日々の仕事の中で成長機会を目ざとく見つけ、各メンバーが思い描くキャリアにそった経験を得られるようにコミュニケーションをとっていきます。そのコミュニケーションのベースとなる開発文化も深めていく必要があると考えています。

おわりに

長らく現場のエンジニアとしてやってきたところから、CTOとして高い次元で開発と向き合うようになるのは難しくもありますがそれ以上に面白さも感じています。

継続的なサービスの成長とそれを支える開発メンバーの成長を加速させられるようにがんばります!



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