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シン・ウルトラマン、初代マンへのリスペクトとこだわりがスゴい!

早速、5/13日公開の『シン・ウルトラマン』を観てきました。初代ウルトラマンへのリスペクトを大きく感じる偉大なる作品でした!

●老若男女楽しめる現代版ウルトラマン
●ヒーローが死亡...初代マンの衝撃ラスト
●とにかく様々な人間ドラマがあったのが初代!

老若男女楽しめる現代版ウルトラマン

『シン・ゴジラ』や『シン・エヴァンゲリオン』などで注目を浴びている庵野・樋口タッグが創り上げた新シンシリーズ(まぎわらw)です。またしても、現代版にうまくアレンジされた面白い作品でした。

ウルトラマンは1966年に公開されてからたくさんのウルトラシリーズが放送されていますが、今回は初代ウルトラマンの現代版。とはいえただのリブート作品ではなく、『シン・ゴジラ』の時のように新しい要素をふんだんに取り入れています。

また、老若男女問わず好まれるような構成の映画だと感じました。ウルトラマンはどちらかというと、男子が好きなヒーローものだったと思いますが、今回は科特隊(禍特対)に女性2人いたり、ストーリーもコテコテのヒーローもの・特撮もの、というより、政治や外交、多様性の観点も入っており、大人でも楽しめる展開になっています。ご安心を。

かなり期待のあった作品なので、しばらく映画館もかなりこんでいるかもしれませんが、まだの方はぜひ!

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(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ
出典:シン・ウルトラマン : 作品情報 – 映画.com

自分は親の影響で初代ウルトラマンを子供の頃に見ていましたので、特に思い入れがあります。初代を見ている方であれば「あ、これ!」って思うような小さなオマージュが随所に組み込まれており感動します。特に昔のBGMやスペシウム光線の音など当時のものとそっくりで、鳥肌ものでした!

怪獣たちもウルトラQ(ウルトラマンシリーズの前に放映されたもの)で登場した怪獣の名前や初代マンの怪獣たちが現在のCGで現れるので、これもまた感動ものです。若干敢えて特撮感を入れているのも、制作陣の愛情を感じますね。

ネロンガ、ガボラ、ザラブ星人、メフィラス星人、ゼットン。

ウルトラマンを一度でも見たことある方は、彼らが映画館でアレンジして登場することに必ず興奮するはずです!

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(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ
出典:シン・ウルトラマン : 作品情報 – 映画.com

ヒーローが死亡...初代マンの衝撃ラスト

ちなみに、ウルトラQの時はウルトラマンはいませんでした。1966年1月から放送された特撮テレビドラマですが、いつも人間たちの力で怪獣や化け物を駆除します。SF映画のようなストーリーなわけですね。まだ白黒の時代だと思いますが、それでも特撮への感動と反響が大きく、人気を博したので、終わってから2週間後、1996年7月から『ウルトラマン』が放送されたというわけです。なので、実は初代は「子供が喜ぶヒーローもの」というよりは、人類が強大な敵を倒すという、大人向けのドラマとしてつくっていたとも言われています。

以後、ウルトラマンシリーズでは、ウルトラQへのリスペクトがあるのか、たまに人間たちで怪獣を倒すような展開も現れます。これがまた良いんですよね。特に最終話ゼットンでは、なんとヒーローであるウルトラマンがボロ負けで死んでしまうのです。最後は科特隊の兵器によって倒すのですが、子供ながらにあの回はトラウマでしたね。ピロロロロって不気味に鳴るだけの宇宙恐竜、おそるべし。

今思うと、徐々に人間たちも力を身に着けて、ウルトラマンがいなくても地球を守れるようになる、という良い意味のエンディングでもあると思います。ヒーローが死んでしまう衝撃は半端じゃないですが、それをやってしまうところが、また良いなと思います。あくまで無敵ではないないわけですね。ヒッポリト星人とか、エースのシリーズで登場する宇宙人がいますが、なんとウルトラ5兄弟ほぼ全滅しかけるという最恐の敵も現れたりしますw

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(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ
出典:シン・ウルトラマン : 作品情報 – 映画.com

とにかく様々な人間ドラマがあったのが初代!

『シン・ウルトラマン』を見て思い出しましたが、やっぱり初代ウルトラマンは偉大なる作品でした。以後もウルトラシリーズは続きますが、初代は超えられない気がします。

怪獣一体一体に特徴があって、それぞれへの科特隊の思いが違ったりします。時には、もう怪獣たちを殺したくないと嘆いたり、ウルトラマンがいるなら科特隊はいらないじゃないかと葛藤したり、波乱万丈のドラマがあるんですよね。途中のシリーズからなんだかただのヒーローもの(宇宙大戦規模にまで発展!)になってしまって勧善懲悪の番組になってしまうのですが、初代は人間ドラマも一見の価値があると思います。

怪獣たちにも個性があって、4次元空間をつくってしまう今ではSF映画のような展開があったり、自分たちを助けてくれた怪獣が別の怪獣に殺されて人間の無力さに嘆いたり、はたまた、火星に放置された宇宙飛行士が巨大化して怪獣になって最後は哀れに泣きながら死んでしまうような人類の残虐さを感じさせる寂しい物語もあったりします。

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(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ
出典:シン・ウルトラマン : 作品情報 – 映画.com

ただの「ヒーロー来たぜ!悪党をやっつけてくれ!」ではなく、喜怒哀楽いろいろな感情を享受できる素晴らしいドラマだったと思いました。ラストでウルトラマンが死亡してしまうのも、また良い展開です。子供ながら、飽きないストーリーだと思っていたのは、随所に当時の制作陣のこだわりがあったからでしょう。

今回の『シン・ウルトラマン』もそんなこだわりを感じる事ができると思います。初代ウルトラマンをあんなところやこんなところまで取り入れてアレンジしてくださって本当に感謝ですよ。

ぜひまだの方はご覧ください!

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