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セミメカニカルMODの扱い方を今一度整理しておきたい

お疲れ様です、ガリです。本日はなんとなく使っちゃってるセミメカについて書いていこうと思います。最近流行ってますよね。

さて、セミメカとは「セミ・メカニカルMOD」のこと。いわゆるテクニカルMODとは違いワッテージやTC調整などができず、最低限の保護回路が付いたVAPE MODのことを指します。

人によっては半メカともいい、セミの意味あいとしては「半分」。つまり半分メカニカルなので基本はメカニカルMODとして捉えたほうがいいかもしれません。

なので、自分はちゃんと理解して使ってるのか?大丈夫なのか?という疑問が生じたこともあり、一度使い方や注意点などを整理してみたいと思います。

そんなん分かってるわ!っていう方ばかりじゃないし、これから始められる方にとって何かの参考になれば幸いです。


セミメカとテクニカルMODの違いや注意点

まず、VAPEMODというのはアトマイザーに電流を送るバッテリーみたいなもんです。なのでアトマイザーが無くては意味のないもの。

そのMODの主流といえばやはりテクニカルMODですよね。ワッテージやTC、カーブ機能など昨今のテクニカルMODは非常に多機能。

一方、セミメカはどうでしょう。見た感じとてもシンプルで機能という機能はパフボタンくらいしか付いてないのが多い。

中には出力を簡易的に調節できたりするのもありますが基本的には電圧とコイル抵抗値準拠です。

つまり、押して吸うだけのシンプルさがウリ。もちろんバッテリー保護機能付きなのでメカニカルMODよりは使用において安全性は高い。

以下、一般的な保護回路。

  • 短絡保護(Short circuit Protection)

  • 低電圧保護(Low battery Protection)

  • 過充電保護(Over charge Protection)

  • 過熱保護(Over heat Protection)

  • カットオフ機能(10 Seconds Cut-offなど)

  では、どんなセミメカ製品があるのか有名所を挙げてみます。

  • Aspire CF SubΩ

  • Eleaf Pico Squeeze

  • Eleaf iJust

  • Wismec Vicino

  • Wismec Luxotic

  • EHPRO ARMOR Prime

  • ACROHM FUSH

  • Asmodus Pumper

  • AmerPoint Colibri

  • YellowKiss Atto Mod

  • Cthulhu Tube MOD

思いついたモノなので他にも色んな種類のセミメカMODは多く存在します。

基本はチューブタイプが多く、バッテリー交換式や内蔵式など様々。交換タイプでよく使われるのは18650リチウムイオンバッテリー。

特にテクとは違い基盤面積を抑えることが出来るのも利点で、比較的コンパクトに設計しやすくデザインもシンプル。

では、このセミメカMOD。いったいどのように使えばいいのでしょうか。実はパフボタンを押す前に確認しなきゃいけないことがあるんです。  


MODの対応抵抗値(Resistance range)や許容出力を把握しておく

↑こちらはWismec Vicinoの箱書き。交換バッテリー式なので電池スペックと基盤が許容できる出力値を確認します。

すると最高出力50Wなので18650リチウムイオンバッテリーなら抵抗値は0.4Ωあたりがギリかと思われます。
※Pico Squeezeも50W

数字上では0.35Ωあたりでも出力は可能だと思いますが無理をすると基盤に負荷がかかる恐れもあるかと。

こういった最高出力から換算するアトマイザー抵抗値の目安は常時電圧を表示できるテクニカルMODがあれば分かります。 Joyetech系(Eleaf/Wismec)ならデフォルトで表記されてるはず。

どうしても不明な方はオームの法則に当てはめてみてください。
※電力=4.2×(4.2÷抵抗値)

やり方は該当アトマイザーをつないでバッテリー満充電時の4.2Vあたりに設定。 するとそのワッテージ値が50Wを超えていなければ大体オッケー。

しかしある程度のマージンはとっておきたいので定格の3.7vのほうがいいかも。

さて一方、内蔵式のセミメカはどんなバッテリーを使ってるかこちらは把握できません。中には過充電・過放電にシビアなリポバッテリーも多いと聞きます。

特に問題なのはGeekvape Flintなどのように非常にコンパクトなセミメカ。

公式スペックを見るとレジスタンス・レンジ(対応抵抗値)が高いためサブオーム(0.9Ω以下)は使えません。

これを知らずに、例えば0.5Ωのアトマイザーをつけた場合、エラーが出て出力が効かなくなります。

なのでセミメカにとって基盤の最高出力値とレジスタンスレンジは必ず把握しておくことが肝要かと思われます。  


ステータスランプが命綱

一般的なセミメカではその状態をステータスランプで確認する場合がほとんどです。しかも見づらいのが多く屋外では使用したくない機種が多い。

特に人気の高いシンプルなVicinoはパフボタン裏にランプが隠れてます。

じゃあ、スケルトンな素材にすればいいじゃん!ってことですが、その仕様にしたらファンは減るでしょう。

どこか界隈ではセミメカ=シンプルという図式がウケているように思われます。

ただ、このステータスランプというのは点滅で保護機能の作動を知らせてくれたりするんです。

特にショートが起きた場合、電池を抜いてリセットしないと一切作動しません。

しかも電源オンでも一見して分かりづらいため、常にパフボタンで状態を把握しておくクセをつけておきたい。

 

出来れば保護回路が働いてるかを確認したい

もはやあたりまえに感じてしまっているMODの保護回路機能。コレって実際に働いてるんでしょうか?

私自身も保護回路を使わせる運用などしていないのでテクニカルMODの「No Atomizer」くらいしか覚えがありません。

しかし肝心なときに働かなかったら・・と思うとただのメカニカルMODになっちゃいますよね。

しかも基盤の不具合によってはメカより暴走する恐れが無いとはいえません。

なので一度はアトマイザーをつけずにパフして、しっかり保護機能が働いているかを確認したほうがいいと思います。

自分はコイルにドライバーで導通させてショートさせてみましたが少なくともVicinoとピコンカーは短絡保護が働きました。
※短絡テストのお勧めはしていません。  


セミメカMODのコントロール(出力調整)

前述したのか忘れましたが、セミメカは保護回路が付いてるだけのメカニカルMODです。

つまり、出力をコントロールするには電池スペックとアトマイザーのコイル抵抗値でしか変えることはできません。※もう一点ありますが後述します。

例えば0.5オームのコイルならバッテリーアンペアは8.4A(4.2v時)、電力は35Wあたり。つまりメカ同様に満充電時の出力は35Wあたりだということです。

PODタイプのような定電圧出力を備えた機能があれば別ですが大抵の機種はメカMOD同様、電圧が下降し出力の減衰も体感で分かるほどでしょう。電池内蔵タイプの経年劣化なら尚の事。

当然、バッテリースペックも運用抵抗値に合わせたものを選びたい。上記の8.4Aの運用ならばEfestの18350だと厳しいってことです(連続放電目安7A)。

それに被覆に書かれたスペックは盛っている場合もあるのでギリギリなら大丈夫ってこともないです。

あと、バッテリーとアトマが同じでもMODによって微妙に体感出力が違うことがあります。 制御チップが違うならそういうこともあるのかもしれませんし基盤を介してる分、メカニカルより出力は劣るでしょう。  


セミメカ運用によるビルドセッティング

上画像、左はクラプトンコイルの0.8Ω。右はカンタル28Gの1.2Ω。両方共同じ時間だけパフボタンを押した結果です。※画像のFlintはサンプル版(0.5Ω対応)。

普通なら低抵抗のほうが出力高くなるんじゃないですか?っていうのは合ってます。合ってますが目に見えて出力されてるのは28G 1.2Ωのほう。

つまり、セミメカビルドでは抵抗値を考慮しなきゃいけないのは当然のことなんですが、それ以上にワイヤー特性を知っておかないとミストさえ出ません。

これを知っておかなければ楽しいセミメカライフは難しいと思ってください。

テクニカルMODならどんなコイルでも余裕で赤熱化できますしミストも自由自在。

しかしメカニカルMODやセミメカでは電圧と抵抗値でしか出力コントロールできません。

そしてコントロールできたとしても肝心のアウトプット(コイル体積)が壁となってしまうことが多いんです。

基本的にコンパクト内蔵バッテリーまたは18350運用では細いワイヤーをお勧めします。※26/28Gあたり

細いワイヤーは抵抗値が高くて容量も少ない。いわゆる「低出力でも立ち上がりが早い」傾向にあるからです。

一方、18650バッテリー交換式なら電池パワーを十分に活かした運用が望ましい。

ただし抵抗値の低いゴツいクラプトンとシングルセミメカでは相性がよくないと思います。

個人的にはだいたいMAX0.5Ωあたり(30Wあたり)の運用がベストかと。その枠内でワイヤー選びや巻き数など適切なビルドを選択していきます。

 

クリアロの低抵抗コイルやメッシュビルドの危険性

前述しましたが、セミメカは抵抗値換算でバイパス出力されます。なので製品によっては0.15Ωなどのクリアロを使うと、とんでもない高い出力になることがあるので注意したいところ。

他には抵抗値が低く立ち上がりも早いメッシュシートなんかはセミメカでは厳しいですね。

例えば通常のバイパスセミメカでProfile RDA(付属メッシュ0.18Ω)なんかを使うとコットンが燃えるかもしれません。

当然、抵抗値が低ければ電流は多く流れるのでバッテリーは負担を強いられる。

例えMODの許容抵抗値内でもメッシュビルドの運用は避けたほうがいいと考えます。

ビルドコイルにおいては抵抗値とコイル体積のレスポンスバランスが肝要かと思われるので一度どのくらいで赤熱化するのか試してみてください。

もし、2秒以上かかればバランスがあってない証拠かと思われます。レスポンスが遅い状態で運用するとバッテリー持ちも良くありません。

かといって速攻で赤熱するようならすぐにイガるので実はセミメカビルドは難しいです。ある程度RBAに慣れてから始められたほうがよろしいかと。

どのみち運用の基本はメカニカルMODなので、それ相応の緊張感も大切かと思われます。  


【まとめ】 基本を覚えればセミメカってラクかもしれない

なんだかザックリ書きなぐった感は否めませんが、要するにセミメカは簡単なようにみえて実はメカニカルMODとしての趣が強いんじゃないかと思うんです。

メカニカルは基本さえ覚えれば単純機構で分かりやすい。しかし常に緊張感は必要なのでラクに吸えない部分もあります。

そう思うと保護回路が付いたメカニカルMODは運用アトマイザーさえ決まればパフボタンを押すだけです。これほどラクなことはない。

もちろん、ビルドやアトマイザーを決めるのが難しい部分としてあるかもしれません。 だけど、こうしたボタン一つのみというストイックさはどこか時代に迎合していない潔さを感じるんですよね。

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