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集中力がないのは性格ではなく、環境のちがいにある。


「どうも気が散ってしまう。もっと集中力を身につけたい」
集中して効率的に勉強や仕事ができれば、時間の使い方もずいぶん違ってきます。集中力がないのは性格かな? と感じていた私ですが、環境の工夫によって集中力はつくりだせる。集中するぞ!と気合いをいれるより、「気が散るものを取り除き、環境を整える」ことが大事なんですね。

イタリアの幼児教育ドキュメンタリー映画「モンテッソーリ 子どもの家」。
教室では子どもたちが「お仕事」と呼ばれる作業をもくもくとやっていました。アルファベットの文字を指で何度もなぞる。花を切って花瓶にさす。ブロックを高く積み上げていく。集中力を分散させないよう、「教室には余計なものは持ち込まない。つねに整理整頓する」ことをルールにしていました。

また、校則をなくした世田谷区の桜丘中学校では黒板のある壁面に掲示物はいっさい貼らないようにしています。授業に関係のない標語や写真などが目に入ると集中力が分散する、という理由から、掲示物は後ろの壁面に移動。生徒の特性によっては、掲示物の数を数え始めてしまい授業に集中するどころではなくなるそうです。

ある社会実験では、勉強や仕事をしている時、視界にスマホを置いているだけで集中力は分散するという結果がでています。ついつい気になってしまうんですよね。「なにか通知は来ていないか?気になるニュースはどうなったかな?」と。スマホは別の部屋・場所か、目につかないところに置いておくのがいいようです。

「読みたい本は、いつでも手に取れるようにしよう」と、私はテーブルのうえに何冊かの本を置いて仕事をしていました。ところが作業をしている時に何度も背表紙や帯に書かれたコメントが目にはいってきます。そのたびに「読もう!読まなきゃー」と思っていました。よけいなものが視界に入らないようにするのがいちばんのポイント。

集中するとは没頭すること。没頭することで自分の能力を磨くことができる。新しい発想がうまれたり、考えが深まったりして理解が進む。なかなかいい感じの充実感を連れてきてくれる。なんとなく取り組んだ時と、時間を忘れるほど没頭したのとでは感覚がぜんぜん違う。仕事も学びも進んでいく。自分のことがもっと好きになっていく感じもいい。

「集中力がないのは、性格なんだ」と自分を嫌うことはしなくていい。整えた環境が集中という才能をつくりだしてくれるのだから。

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