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STRAIGHTENER MANIA vol.2 @なんばHatch

2024年公演までの背景

2020年5月29日、ストレイテナーはSTRAIGHTENER MANIA(通称:テナマニ)を大阪なんばHatchで開催予定でした。

ワタシはストレイテナーのファンになって、しばらくしてから2018年に開催されたテナマニを知りました。この公演は通常のライブではめったに聴くことができない、いわゆるレア曲を集めた公演。そんな伝説のような公演が再び開かれるというのはワタシの中でも衝撃的、かつ彼らのライブを観に行くしかないと思っていました。

しかし、新型コロナウイルスの流行は年々広がり世間では音楽を不要不急のものとして扱われ、ライブは次々と中止。彼らの公演もその煽りを受けました。2021年2021年5月20日、21日にリベンジを、というのも中止に追い込まれました。

この頃の悔しさは忘れもしない。でも、これが仕方がない判断であったとしか言いようがない。そう考えるようにしていました。

それから2024年。
新型コロナの扱いが変わり、感染症との関わり方が変化していった今年。
vol.2と題し、コロナ渦惜しくも中止となってしまった大阪公演と、約6年半ぶりとなる東京公演の2会場での開催がアナウンスされたのでした。

彼らのテナマニがもう一度、大阪の地で見ることができる。
あの悔しさを、辛さを、たくさんの想いを背負って彼らの姿を見ることができる。それだけで本当に感無量でした。


2024年8月3日

テナマニはファンクラブサイト「テナモバ」での先行発売となり一般販売には至ることなくSOLD OUTとなりました。つまり、主にファンだけが集う公演となりました。

思い思いのTシャツに、タオルに、そして気持ちをもってストレイテナーの大阪なんばHatchに全国のファンがと集まりました。ワタシもその1人です。
テナマニ限定グッズが発売され、物販列には多くの人が並んでいました。
また、テナモバ会員には会場限定でオリジナルピックのプレゼントがされました。直筆サイン入りもあったようですね。当たった方、おめでとうございます。

公演レポ(ネタバレ含むため要注意)

では、ここからは大阪の公演レポートとなります。
東京公演も控えている中での投稿となりますので、ネタバレはNGの方は東京公演が終わってからご覧いただけると幸いです。



では、始めます。
ワタシは上手側であったため、そちらからの風景をお伝えします。
メンバーの敬称は略します。ご了承ください。


17時。

STNR Rock and Rollから開始。

今か、と思って待ちわびたファンの手拍子はいつになく熱を帯び、いつもより何倍にも大きな音を会場全体に響かしていた。
彼らの登場とともに、ファンの歓声と拍手が鳴りやまない。
大山純(以下、OJ)が天を指さし、やってやるぞと意気込むような姿が印象的。

1曲目、何が来るのかとそわそわするファン。
激しいギターの激しいイントロが来た、プロローグ
いきなりのレア曲。そもそも、通常のセットリストならばどこに組み込むのだろうかと思ってしまうくらいの楽曲。そして、彼らは1曲目からファンに対して本気でぶつかっている、彼らの力を見せつけられている気がした。

間を空けずに2曲目、DON'T FOLLOW THE LIGHTに移る。
この曲はOJが加わる前の3人体制時代のアルバム「LOST WORLD'S ANTHOLOGY」の楽曲。つまりOJのギターパートは新たに作られていることになる。その時点でレア、かつ東京公演あるいはテナマニ以外の公演でこれ以降聴くことができるのか分からない一曲である。

3曲目のALIBI。近年の公演でワタシはこの楽曲を耳にしたことがなかった。
ギターの流れるようなフレーズとともに、前2曲に劣らないスピード感。
彼らは序盤から勢いを落とすことなく、どんどん加速していく。

STILLNESS IN TIMEのイントロ。ドラムとギターの疾走感。
走り抜けていく音。この楽曲は"時間"がテーマとなっているため、疾走感とともに時間が経っていく様を表しているように思えた。

Diamond Phillips、The Nowaristと続くがファンのどよめきが止まらない。
と、思ったらWonderforniaが来る。The Nowaristではイントロ部分でナカヤマシンペイ(以下、シンペイちゃん)のアクシデントにより仕切り直し。
仕切り直す際にはメンバーがフォローしてファンもいつも怒らない出来事を楽しんでいるように思えた。公演終了後の本人のXから何があったのかを理解した。

The Nowaristから一変し、Wonderforniaの明るいメロディーが会場を包む。メンバーも笑顔が垣間見え、楽しい時間が続く。

その後、彼らの自己紹介とともに大阪でのテナマニが開催されたことをメンバー、ファンともどもで拍手とともに喜びを分かち合った。
テナマニ、と言われるだけあってメンバーも緊張しながらの演奏である。

STILLNESS IN TIME
は2020年の有料配信ライブ「TITLE COMEBACK SHOW」でも披露。その際のOJのギターのアレンジがホリエアツシ(以下、ホリエさん)的には良かったらしく、OJにそのアレンジが良かったと伝えたものの当の本人は覚えておらずイチから作り直しをした。そして、彼は緊張しないようにいつも以上に練習して本番に立っているとのこと。その意気込みがこちらにも伝わっていた。

この日、大阪では淀川花火大会が開催。
17時からの公演で終了が花火開始の30分ほど前であるため、ホリエさんからファンに対して花火を観に行くのかと聞かれるもののファンは誰も見に行かない様子であった。見に行かないの!という感じの反応がホリエさんから返された。花火に行かなくてもいいくらいに良いライブを届けてくれると意気込みを聞くことができただけで満足。

トーク直前のWonderforniaは昨年の武道館公演で配布されたテナモバ新聞に掲載されたメンバーが好きな楽曲上位5位の中から選ばれていた。ホリエさんからその話が出たものの、他のメンバーは驚くような反応。日向秀和(以下、ひなっち)にはアンケートに答えた事すら忘れていた。ちなみに、Wonderforniaはシンペイちゃんの5位にランクイン。その後登場するAlternative Dancerはひなっちの4位であった。

トークを挟み、テナマニはファンのリクエストをやる企画ではなく、メンバーが演奏したい曲を披露する場であることを示し、「今日は我々の"本性"をお見せします」のホリエさんの言葉を皮切りにREST、Sad Code、Dark Blue Dayと続く。
彼らの通常のライブではさわやか、キラキラといった印象の楽曲が表に出やすいがそれが本性ではないとのことで日々の濁った感情の部分を吐き出すように披露された。

RESTのメロウなテンポながらに悲しげな曲調。途中のコーラスを生で聴けるだけで十分であった。演出では赤と青の照明を使い、怪しげな感じが見せられていた。
ドラムの入りでわかるSad Code。ワタシはこの曲を聴きながら一瞬だけ目をつむり天を仰ぐ、そんな気持ちにさせられた。照明がシンプル、かつ彼らのシルエットから見える寂しさや悲しさのようなものを見たような気がする。
そして、Dark Blue Day。この楽曲はホリエさんの3位で「悲しすぎ」という4文字のコメントとともにランクイン。
Sad Codeが終わった途端にホリエさんは鍵盤に、OJはアコースティックギターに持ち替える。そこから読み取って何の曲がくるのかそわそわしていたのだ。この楽曲は耳にするだけでスーッと涙が落ちるような感覚になる。
ワタシのなかで本公演で印象に残った楽曲のひとつ。歌詞を読み返そうと思わされた。

「ダークゾーンは終わりです笑」とホリエさんが話し、Curtain Fallsへ。
暗い楽曲とは一変し、とても爽やかな印象をもつ楽曲である。イントロ部分では、ついジャンプしたくなるような楽しさを持つ。ホリエさんが出演した7月29日の「BONE WEEK WONDER’24」にてSHE'Sの井上竜馬がこの楽曲を歌ったのは記憶に新しい。
そして、Alternative Dancerの入りではホリエさんが鍵盤を弾きながら歌詞を歌いファンをあおる。このアレンジは予定にはなかったアドリブだった。がしかし、このアレンジによって会場は一気にダンスフロアと化した。
青と緑の照明が入り混じり、歌詞は「最期のダンス」から「今夜のダンス」(だったと思う…)に歌詞を変えて彼らはこの夜を最高の夜に変えていった。
個人的には彼らを初めて生で見た2018年のFuture Danceツアー大阪のときと照明の色が同じだったため、あの時の瞬間がよみがえって感動していた。

ダンスフロアと化したのち、ホリエさんの鍵盤から始まるDive
直近のSilver liningツアーの広島公演にて披露されて以来であった。披露されて間もなかったため、この場で選曲されることは予想できていなかった。
この楽曲は後半部のテンポの揺らし方が半端ではない。そこが醍醐味とも言っていいんじゃないかと個人的には思うところである。

AFTER THE CALMが始まると、さらに会場の熱量は高まる。
サビが来るとファンは拳をあげたり、手を挙げて曲に合わせて振っていた。
そこからForceに入る。この時、フレーズの初めはゆったりと、鍵盤ともにホリエさんがファンに語り掛けるような感じで歌う。少し間が入り、鍵盤からギターに持ち替えてメロディが始まる。
歌詞も相まって、まるで本編が終わるかのような力強さ。ワタシはずっとこの曲をテナマニでやってくれないかと待ちわびていた。自分でセットリストを組むことを想定したとき、この曲を本編ラストでチョイス。想い入れの強い曲だったからこそワタシは曲を聴きながらずっと泣いてしまった。

そのあと、軽くトークを挟む。
ひなっちが冷房直撃によりお手洗いに行ったのもこの時だったと思う。
ホリエさん自身も本編終わりみたいだけど続きがある、と話していたくらいにForceは存在感がでかかった。

トークが終わり、ここから畳みかけに入る。
星の夢。イントロ部分でこの楽曲がくることを理解。周りのファンもどよめきが起きた。「金星と木星が一列に並んでいたよ」のフレーズのハモリがとても好きである。このときも綺麗にハモっていたのを記憶している。
次にETERNAL。この曲はAメロからBメロに移る時のファンの歓喜の声がとても印象的であった。もう終盤であることも理解しているなかで、畳みかけてくる彼らの音楽に乗っていくファンの姿を見たのかもしれない。
そして、本編最後の楽曲であるSING
本編最後にふさわしい勢いのある楽曲。ファンが一気に沸いて、各々で騒ぎながら舞台上の彼らに対する熱量を表していた。本編最後の最後まで駆け抜けた彼らの演奏にあっぱれと感謝を送りたい。

アンコールは2曲。
1曲目はAfter Season、「最近の曲のほうが覚えていないんでね笑」とのホリエさんの前フリとともに始まる。個人的にもこの楽曲には思い入れがあり、前段に記したAlternative Dancerとともに初めて聴いた2018年のFuture Danceツアー大阪を思い出す。この楽曲は過去にもアンコールで使われており、締めくくる曲にはもってこいの楽曲である。

2曲目に入る前にトークが入る。
新曲と12枚目のアルバム「The Ordinary Road」発売の発表。そして、そのアルバムを引っ提げた全国ツアーの発表となった。

そのアナウンスが終わり、本邦初公開の新曲「Come and Go」を披露。
彼らのライブでは稀である携帯での録画・録音が可能となり、ネット上での掲載も許可された。ワタシは聴きながら録画という器用なことができないため、撮影はしなかった。しかし、この楽曲を皮切りにまた新たな音楽を彼らは作り出していくのだろう。

ワタシはこれからも彼らの活躍を目に焼き付けていきたいと思う。



SE. STNR Rock and Roll
01. プロローグ
02. DON'T FOLLOW THE LIGHT
03. ALIBI
04. STILLNESS IN TIME
05. Diamond Phillips
06. The Nowarist
07. Wonderfornia
08. REST
09. Sad Code
10. Dark Blue Day
11. Curtain Falls
12. Alternative Dancer
13. Dive
14. AFTER THE CALM
15. Force
16. 星の夢
17. ETERNAL
18. SING

En)
01. After Season
02. COME and GO

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