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「傷ついた経験」は本当に必要か?

NHK朝ドラとわたし

ここ数年、新聞の連載小説や朝ドラが、自分の体験や悩んだこととリンクすることが多い。そうしたお話から、沢山のヒントをもらって立ち直ったり、励まされたり。泣きながら読んだこともある。
ここ半年はNHK朝ドラ「おかえりモネ」が、そういう存在。

モネは気象予報士になって、いま資格を活かして活躍している。
私は通訳案内士になって、資格を活かして働きたかったが、コロナ禍のため訪日観光の業界全体に仕事がない状態が続いている。

これは、私のせいじゃない。
でも、また目標や生き方を修正しなければなあ、という段階にいると自覚している。
というか、インバウンド観光で働くことを目指してきたけれど、「ちがう仕事の方が向いている」という天からのお知らせなのかもしれない。

リコちゃんの悩みについて

今朝のお話は、モネの先輩のリコちゃんが中心だった。リコちゃんは中継のお天気お姉さんから気象キャスターに役割が変わったのに、視聴率が伸び悩んでいる。

視聴者が求めている “可愛くて元気いっぱいのお天気お姉さん” から、“実力&信頼の気象キャスター” にステップアップしたいのに。
リコちゃんは「うまくいかないのは、自分が目指すべきものがつかめていないからだ」と分かっている。

今日のお話は、「目指すべき姿をつかむためには、傷ついて、そこから這い上がった経験が必要なのでは?」というところで終わった。
モネの大家さんが、「そんなの、ダメよ」とつぶやくところで、私も独り言を言っていた。
「そんなの、いらない」

自分がなりたい姿 ⇔ 他人から求められている姿

私は会社で働き続けるために、いろいろ傷ついたことがある。でも、それらは自分の強味が何かを分かるために役立つような経験ではなかった。
働き方の方向転換を意識するとき、私が思い出すのは、辛い経験ではなく、仕事で喜ばれたことや、やりがいを感じた経験ばかりだ。

語学や日本の文化、歴史の勉強が楽しくて、それを活かして働けたら、どんなに楽しいだろうと思ったけれど。
評価されるのは総務や人事の裏方仕事ばかりだった。でも、上司の一言は、とても嬉しかった。
「みんな、安心していろんなことを貴方に聞きにくるでしょう。そういうの、ぜったい大事にした方がいいよ」

リコちゃんの強味は視聴者さんの反応の中にヒントがあると思う。
自分の目指したい姿と、求められている姿は上手にミックスできる。

ただのトラウマにしかならないような経験は、ぜんぜん、いらない。

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