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【藍の円盤】新ポケモン考察その③※ネタバレあり【ポケモンSV】

はじめに

 前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが、今回はバイオレット限定のパラドックスポケモン・テツノカシラとテツノイワオに書いていきたいと思います。
 テツノカシラおよびテツノイワオは先行登場していたビリジオンの未来の姿と言われるテツノイサハに合わせたコバルオン・テラキオンの未来の姿と言われているポケモンです。
 元のポケモンの特徴を残しつつ大きなアレンジを加えた古代三犬と比べると、この3体は元デザインをそのまま機械化したような見た目であり、共通のタイプが格闘→エスパーに変化しています。

※注意点


・以降『藍の円盤』のネタバレがありますので、見たくない方はクリア後にお願いします。
・ポケモンの型はあくまで私個人の考察です。
・ランクマッチ5桁どころかハイパーボール級も危ういレベルなので、型考察を真に受けすぎないでください。

テツノカシラ(未来コバルオン)

タイプ:はがね・エスパー
HP:90
攻撃:72
防御:100
特攻:122
特防:108
素早さ:98
種族値合計:590(原種コバルオン:580)
特性:クォークチャージ(エレキフィールドの場合自分の一番高い能力が上がる。攻撃~特防は1.3倍、素早さは1.5倍)

 原種コバルオンははがね・かくとうタイプで同じタイプのルカリオより攻撃面で劣る反面、防御と素早さに秀でており、はがねタイプとしては高めの素早さからのでんじはステルスロック、ボルトチェンジによる起点作成が得意なポケモンでしたが、テツノカシラはかくとうタイプがエスパータイプに変わり、種族値も特殊方面に強化されました。また、原種では同値だった攻撃種族値が72にまで下がり、素早さ種族値も10下がったものの、ウーラオス(97)を1上回るため、種族値自体のバランスは良くなったと言っていいでしょう。
 ただ、SV環境はハバタクカミやサーフゴーのようなゴーストタイプ、四災や一撃ウーラオスのようなあくタイプが強力なため、変更された第2タイプのエスパーが如何せん足を引っ張ってしまうこともあり、使用率は1月25日現在で55位と新登場のポケモンにしてはやや寂しい位置にあります。
 一方で攻撃性能は高く、専用技のタキオンカッター威力50の2回攻撃に加えて必中技というDLCで解禁されたポケモンならではのスペックを持っており、テラスタイプではそのタキオンカッターの威力を上げるためはがねテラスタルが最も多いようです。
 また、新規技のサイコノイズによる回復封じ、原種同様習得できたボルトチェンジによる対面操作などただ使っているだけで勝てるポケモンではないとしても、痒い所に手が届く立ち位置のポケモンといえるでしょう。

 上記サイト『ポケモンバトルデータベース』様によると、技は専用技のタキオンカッターが99.3%採用されており、その後にボルトチェンジ、サイコノイズ、テラバーストが続きますが、はがねテラスだとテラバーストがはがねタイプになってしまうので、他タイプへのテラスタルで採用されているのでしょう。
 持ち物はブーストエナジー、こだわりスカーフ、とつげきチョッキの3つが多く、性格はひかえめとおくびょうで二分されています。

ブーストエナジー型

性格:ひかえめorおくびょう
持ち物:ブーストエナジー
努力値:CS252or HBCD調整S252
テラスタイプ:はがね(タキオンカッター強化、ゴースト・悪弱点消し)orみず(対ほのお)orフェアリー(対あく)
確定技:タキオンカッター
選択攻撃技:サイコノイズorサイコショックorサイコキネシス、ボルトチェンジorテラバースト
選択補助技:めいそうorみがわり

 一般的なブーストエナジー型になります。ひかえめの場合はCに、おくびょうの場合はSに補正が入るように振ると使いやすいのではないでしょうか。

こだわり○○型

性格:ひかえめorおくびょう
持ち物:こだわりスカーフorこだわりメガネ
努力値:CS252
テラスタイプ:はがねorみずorフェアリー(理由は上記参照)
確定技:タキオンカッター
選択攻撃技:サイコノイズorサイコショックorサイコキネシス、ボルトチェンジ、テラバーストから2つ

 C122・S98というのは高そうに見えて微妙な数値なのでそれらをこだわりアイテムで補う型になります。最近はこだわりスカーフを持った準速ウーラオスも多いので、スカーフを持つことでそれらを更に上から攻撃できるようになります。トリックがあれば……

とつげきチョッキ型

性格:ひかえめ
持ち物:とつげきチョッキ
努力値:CS252
テラスタイプ:はがねorみずorフェアリー
確定技:タキオンカッター
選択攻撃技:サイコノイズorサイコショックorサイコキネシス、ボルトチェンジ、テラバーストから2つ

 HP90-D108という高めの特殊耐久を活かすためとつげきチョッキを持たせた型。弱点がメジャー(ほのお、じめん、ゴースト、あく)ですが、一方で耐性も多い(ノーマル、くさ、ひこう、こおり、いわ、どく、エスパー、こおり、ドラゴン、はがね、フェアリー)ため、有利な相手に投げてサイクルを回すことができます。

テツノイワオ(未来テラキオン)

タイプ:いわ・エスパー
HP:90
攻撃:120
防御:80
特攻:68
特防:108
素早さ:124
種族値合計:590(原種テラキオン:580)
特性:クォークチャージ(エレキフィールドの場合自分の一番高い能力が上がる。攻撃~特防は1.3倍、素早さは1.5倍)

 原種テラキオンはいわ・かくとうという唯一の複合であり、攻撃面で非常に優秀な複合な反面も多いですが、原種の三闘においては使わない特攻種族値が一番低かったため最もバランスの取れたポケモンでした。
 一方でテツノイワオはかくとうタイプがエスパータイプに変わりましたが、いわ・エスパーは両方ともはがねタイプに半減されてしまい、複合でも弱点がばらけているため、それを補い合うこともできません。
 ただ、種族値に関しては攻撃種族値や物理耐久は原種より落ちているものの、特殊耐久や素早さはあちらを上回っており、特に素早さ種族値124は最速であればマスカーニャ(123)まで抜くことができます。
 また、専用技のパワフルエッジは命中不安な技の多い物理岩技にしては珍しく命中率100であり、また相手のまもるを貫通して攻撃することができます。素の素早さ種族値が124とかなり早いので、かまどのめんオーガポンを上から殴り倒すことができるのは原種にない強みと言えるでしょう。

 解禁初月の使用率は全体で72位とテツノカシラよりも低く、やはり新規解禁ポケモンにしては低めの順位となってしまっています。
 持ち物で最多を占めているブーストエナジーによって素早さを上げる型がメジャーのようですが、それでも同じパラドックスポケモンのハバタクカミやテツノツツミもブーストエナジーで素早さを抜かれ、パオジアンにはふいうちで縛られてしまいます。
 また、現環境はじめんタイプが強力であり、高耐久のディンルーやガチグマ、カバルドンやいかくを持った霊獣ランドロスには専用技含めて通る技がほとんどありません。
 テラスタイプは弱点のみずやくさ、じめんを半減にできるくさタイプが最多を占めているので、上記じめんタイプを相手取るのであればテラバーストの採用も検討しましょう。

ブーストエナジー型

性格:ようき
持ち物:ブーストエナジー
努力値:AS252
テラスタイプ:くさ
確定技:パワフルエッジ
選択攻撃技:じしん、インファイトorせいなるつるぎ、しねんのずつきorサイコカッター、テラバースト、でんこうせっかから2〜3つ
選択補助技:つるぎのまい

 元々の種族値がS>Aなので、調整せずとも極振りでブーストエナジーで素早さを上げることができます。
 専用技のパワフルエッジが強力なので、基本的にはこの技で攻めていくことになりますが、半減してくるはがね対策にかくとうかじめん技はサブウェポンとして持っておきたいです。
 一致技としてはエスパー技もありますが、命中不安のしねんのずつきと威力が心許ないサイコカッターなのでその枠はテラバーストかでんこうせっかの方がいいかもしれません。

身代わり剣舞型

性格:ようき
持ち物:ブーストエナジー
努力値:AS252
テラスタイプ:いわorくさ
確定技:パワフルエッジ、つるぎのまい、みがわり
選択攻撃技:じしん、インファイトorせいなるつるぎ、でんこうせっかから1つ

 補助技を使ってきそうな相手に対してみがわりを出し、みがわりを盾につるぎのまいを積む型。普通の型より攻撃力が増す反面、技範囲が狭くなるので止まりやすくなってしまうリスクがあります。

ちなみにテツノイサハも解禁されましたが……

 先行登場していたテツノイサハも今回のレギュレーションFから使用可能になりましたが、原種のビリジオン共々使用率は圏外に。
 やはりくさ・エスパーというタイプ構成が絶望的であり、専用技のサイコブレイドタキオンカッターやパワフルエッジと比べるとどうしても性能で見劣りしてしまうのが難点に。
 テラスタルを切ればタイプの問題は解決できますが、1試合に一度のテラスタルならばより強力なポケモンに使いたいので、使用率が伸びないのも仕方がないのかもしれませんね。


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