まんが祭り

若い頃はかなりの漫画好きだったのに、フランスに来てからめっきり漫画との接触が減った。

今はキンドルがあるけど、私が来た頃はもちろん、その面影すらなかった。(インターネットがダイヤル接続の時代です)

たまの帰国の時に、ブックオフでフランスに持ち込む本を吟味するんだけど、どうしても小説になってしまう。

小説のほうが、1冊あたりの楽しめる時間が長いから。

同じ1冊100円でも、小説は漫画の10倍の時間は楽しめるし、値段もさることながら、海外に持参するので、本は重さがキツイ。

どうしても、同じ重さ、同じ値段なら、長く楽しめる方を選ぶようになってしまう。

それは他の在仏日本人の人々も同じのようで、希少な日本語の本はものすごく貸し借りされるのだけど、やっぱり小説が多く、漫画は少ない。

そうして、物理的に漫画から離れて早幾年。

それでも元漫画だいすき少女は、たまに漫画をベットに持ち込んでゴロンゴロンとしたくなる。

仕事とか、いろいろ切羽詰った時に、大好きな漫画の大好きなページをパッとだして10回ぐらい、くりかえし読むという、まるで小学生の現実逃避術はいまも私の大事な武器だ。

小説でもそれはできるんだけど、お目当てのシーンの探り当てが時間かかるのと、やっぱ漫画のエンタメ感がそんな時には大事だったりするのだ。


で、今やキンドルで漫画はポチッと買ってすぐ読める、昔からすれば夢のような時代になったにもかかわらず、さぁいざ漫画を買おうと思っても、最近の作家さんがわからないので、何を読んでいいかわからない。

試し読み無料、なんてのもあるけど、あれをすると、たいして好みでない作品でも続きが気になって結局買っちゃうのでなるべく避けている。

そうすると、結局昔好きだった作家さんの新作しか手がでない。

しかも、昔好きだった作家さんも結構忘れているので、本当に好きだった作家さんしか思い出せず、今も現役の人は少ないのか、読める作品は限られる。

アマゾンの、「コレを買ったヒトはこっちも好きだよ」があたったことは一度もないのであてにはできない。

そんなわけで、年に数冊、大好きだった作家さんの新作が出ると漫画を買う、というのが最近のパターンだった。

そんな数少ない私の定期購入漫画の1つ、アシガール(この作家さんの昔の作品から大好き)の最新刊を先日いそいそと買ったら、なんと最終回だった。

がああん。

一応番外編ぽいのが続くらしいが…。私の数少ない楽しみにしていた漫画がおわっちまったよ。よよ。

で、くどくどと同じ所をしつこく読んだりしていたが、流石に飽きてくる。

そうしたら、息子が友達から、鋼の錬金術師 のフランス語バージョンを借りてきた。

そういえば、日本の友達が面白いとおしていたな、この漫画。かなり前だけど。

で、読み始めたらやっぱり面白い。

よっしゃ。次の漫画を見つけたぞ!

フランスではかなり日本の漫画のフランス語バージョンが出回るようになったけど、いかんせん結構高いから、借りて読めるのはうれしい(注: 40代女性の談)

しかし、息子の友人間でまわっているらしく、なかなか次の巻にすすめない。

もともとの持ち主→友人A→友人B→息子→娘(ついでによんでいる)→母である私

という流れでしかも数巻まとめてじゃなくて1巻ずつノロノロまわってくるので、漫画を読み慣れた私としては待ち時間が半端ない。

しかし、久しぶりの自分内まんが祭り。

やっぱり漫画は寝転んで金曜日の夜とかに読むのが最高だなー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?