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「T-34レジェンド・オブ・ウォー」があんまりにもイカれていて最高なので紹介します。

いやもう本当に熱い!「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」

 たまには映画レビューを。熱い戦車バトル映画をご紹です。
 ちなみに、”レジェンド・オブ・ウォー”は日本の配給会社が勝手に付け足した類のものだと思います(たぶん)。こちらは2019年公開のロシア映画。キャッチコピーは「全露No.1メガヒット」ロシアだから全露。あと「新次元戦車アクション・エンターテイメント」となっております。
 ミリタリーマニアの方ならピンとくるかも、と思うんですけど、T34と言えばロシアが世界に誇る、ある意味最高の国産戦車。第2次世界大戦の戦車といえばキング・タイガーだとかドイツの戦車が有名なんですけど、T34ていうのはそれなりにすごくて、電撃作戦とかで対峙したドイツ軍も実は戦慄を覚えていたという逸品だったわけです。
 で、とにかく戦車の戦いが熱い映画ですよ。第2次世界大戦を舞台に、ナチスドイツの捕虜になった主人公のソ連兵が、たった4人の味方と一台のT34でドイツ軍の戦車部隊に立ち向かうっていう、王道ヒーローものバリバリのアクション映画なのです。
 第2次世界大戦をテーマにした映画ではあるんですけど、どっちかというと荒唐無稽アクション映画。とにかく熱いのよね、戦車対戦車ってのが。さっきから熱いしか言ってませんけど。ボギャブラリー。

■お前はおとりだ、イヴシュキン

 ロシアの村にドイツ軍が侵攻してくるところからお話が始まるのですが、(ロシア側が)味方を撤退させている間に、お前が一人で時間稼ぎをしろと言われる主人公の新米士官イヴシュキン。お前は囮だからねと。仕方なくイヴシュキンはたった一台の戦車でドイツ軍に向かっていきます。
 田舎の町外れで市街戦になるわけですけど、イヴシュキンの戦車は納屋とかに潜んで、突然飛び出しは対応できないドイツ戦車の横っ腹を撃ち抜いたりと、トリッキーな戦いを展開します。相手が最後の一台になるまで彼は戦車部隊を追い詰めるんですが、そこで力尽きてゲームオーバー。敵の大将である機甲師団指揮官のイェーガーにとどめを刺され、ドイツ軍の捕虜となってしまうのでした。

■死ぬまで逃げ回れ!

 捕虜となったイヴシュキンは、ドイツ軍の実戦演習におけるマト役に抜擢され、鹵獲したT34を与えられて「一週間で整備しろ」と言い渡されます。弾薬を積んでいないT34を走らせ、「死ぬまで逃げ回れ」っていうドイツ軍の思惑でしたが、黙ってやられていないのがイヴシュキン。再びたったの一台と4人の仲間(捕虜の中からイヴシュキンが選抜した)で戦いに挑みます。
 演習当日。弾薬を積んでいないはずのT34はどうやったのかは内緒ですがまさかの弾薬を装備して登場。煙幕をたいたりしてドイツ軍を翻弄し、敵戦車を駆逐して国境へ向かって逃走を計ります。しかし映画の序盤でイヴシュキンに煮え湯を飲まされたイェーガーは先回り。ついに国境の町クリンゲンタールで最後の戦車バトルが始まるのです。
 というね。とにかく最後まで戦ってばかりの最高な映画でした。

■早くグルグルしたほうが勝ちだ・・・!

 面白いのは、当時の戦車って結構手動で動かす部分が多くて、砲塔を回すのも手動なもんで、中で人がハンドルをグルグルグルグル回しているのです。映画の中でも、市街戦なんかで戦車同士が出会った場合、出会い頭でお互いの砲塔がまだ相手の方向を向いていなかったりするのね。そしたらもう、ドイツの戦車もロシアの戦車も、中で必死にハンドルをグルグルグルグルやる羽目になるのです。グルグルグルグル・・・なんせ先に相手の方に砲塔を向けたほうが一撃お見舞いできるってもんでそりゃもう必死です。グルグルグルグルグルグル・・・・・!!これがまた熱い(笑)橋の上で戦車対戦車が一騎打ちしたり、胸熱なシーンの連続で最後まで一気見です。

■しかめっ面の訳

 余談ですけどこの映画、俳優はみなさん本当にT34の実車に乗って撮影されたそうです。劇中、車内の皆さんが映し出されるとやたらしかめっ面で映っていますが、これはたぶん実際に走っている最中に撮影しているもんで、あまりの揺れにリアルなしかめっ面が出ちゃってるんじゃないかと個人的に推察。非常にリアリティが感じられます!
 思わず熱く語ってしまいましたけど、たぶん女子には一ミリも響かない映画かもしれない。なんせかんせ「ナチスドイツの軍団に立ち向かう一台の戦車」っていうシチュエーションが延々と続き、あと本当におまけ程度に恋愛要素も加味され、楽しいったらこの上ない最高のエンタメ映画になっております。おすすめ!

今回ご紹介した映画:
「Tー34 レジェンド・オブ・ウォー」2019年・ロシア映画

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