見出し画像

わくわくの正体

こんにちは。THE MANZAIで年末を感じたおのしゅんすけです。ウーマン村本の「電気はどこへ行く」のファンです。

さて。今日はテーマパークのわくわくの正体を考えます。


テーマパークは異世界

ディズニーランドはゲートをくぐった瞬間にゲストを夢の国へと溶け込ませます。これはどうしてでしょうか?

もちろんディズニーが世界中で作り上げてきたブランド力もありますが、それだけではありません。

そもそも、テーマパークとは異世界です。

その異世界に馴染むためにいくつかの作戦がありました。

入口とその先

世界で初めてのディズニーランドの鳥瞰図が描かれたとき、多くの専門家は口を揃えてこう言ったそうです。

入り口が1つなのは良くない

単純に混雑を生むからです。しかし、ウォルトはこのプロたちの意見に耳を貸さずにディズニーランドを作り上げました。

その理由としては映画は途中から見るものではないという映画人としての譲れないものがあったからだそうです。

つまり、ウォルトが作り上げたストーリーにお客を誘うには入り口が1つである必要があったのです。


さらにディズニーランドではゲートの外が抑え目の色で地味に作られていて、中に入ってから鮮やかな世界を見せることで興奮を一気に高めて異世界へ入りやすくなっています


他にはゲートから広場までのメインストリートUSAはアメリカのどの都市にも共通する心象風景を見せることでお客(アメリカ人)のノスタルジーを誘います

それによりなんとなく安心させて異世界へとすんなり入れるようにしています。


客船も異世界であるという点では同じです。

ひとつ異なるのは、地続きでない、完全に隔離された世界であるということです。

これは1度客船に乗り込んでしまえば数日間は出ることが出来ないということです。

最初にうまく異世界に馴染めなければ数日間不快なまま過ごすことになってしまいます。

ですから入口でしっかりと異世界へと誘うことがお客の満足度に直結すると考えています。


空間デザインと動線距離

ディズニーランドは中心の広場をハブ(中継点)としてメインストリート、お城、いくつかの異なったゾーンを往来するようにデザインされています。

このデザインは都市デザインとして専門的理論に裏付けされているそうです。

このデザインがもたらしたものは各テーマゾーンの完璧な独立です。

各テーマゾーンへの往来は中心の広場で一元化され、他のゾーンと不自然に混ざり合うことはありません

この遮断はウォルトが最もこだわったものらしく、他のゾーンへ移動する時の気分の切り替えがなんの抵抗もなくできるように計算されています。


さらにディズニーランドでは広場の中心から各ゾーンの入口を少し長めに設定してあります。

これにより1日の総移動距離が長めになり、およそゴルフの1ラウンドと同じ距離になるそうです。

これにより心地よい疲労感と充実感を感じさせ、さらには全て回りきれずにまた来ようとなるというわけです。


これは客船で応用するなら飽きのこない空間デザインを作ることができます。

いつか書いたように自由に往来ができると、日本人は一気に回ってしまいます。

その解決としてハブとなる場所を作って動線をデザインしてあげることでゆっくり船内を回り、狭さを意識させないことが出来ると思います。


まだ具体的な案が固まっているわけではありませんが、空間デザインの勉強も必要であると思いました。少しづつ知識を蓄えたいと思います。それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?