「どんなアイスブレイクがありますか?」ファシリテーターの相談箱 058

先日開催したファシリテーション基礎講座は参加者2人という少人数だったわけですが、6人以上で組んでいた内容も2人とわかった時点で大きく内容を変更して始めました。いつもだと私ではない他の人による場の牽引ということでスタートしていましたが、2人だとばっちりとファッシリテーター自身で向き合わないといけないと感じて2人に全面協力してもらいながら場を始めていきました。

どうにか終了した後に受講生から「アイスブレイクが大事だと思うのですが、どんなアイスブレイクがありますか?どうも楽しげなものをやるとアイスブレイクと本編にギャップができてしまうんです」と聞かれました。確かに明後日の方向にいってしまうアイスブレイクはあるし、なんだかなぁと思うなぁと考えました。ではその2人という参加者だったその場では何をアイスブレイク的なものにしているかと考えた時に、思ったのは
・関連書籍を広げたテーブル
・目的を書いてもらう
・書いてもらった目的を使ってグループビルディングする
・最初に空間を作り変えてもらう
というのをやっていたなと考えました。
「え?それはアイスブレイクなの?」と思われるでしょうし、私の誤解とたぶん間違いということにしていただきたいのですが、私の中では「アイスブレイク」というのは相手が最近「アイスブレイクは場の最初に行われるなにか遊びやアクティビティ的なものだ」という認識しているからそういう「最初」の気持ちになってもらうために「アイスブレイク」という単語をわざと使っていることはあっても、「アイスブレイクはやらないといけないもの」とか、「何か遊び的なものをすること」という固定的な考えはなくて、ただただ「導入をどうするか?」参加者を目の前にして、どう参加者を理解して、場としてどう進めて、参加者がその日のテーマにきちんと向き合える状態になるのか?を考えた結果、やっていることがたまたまアイスブレイクと呼ばれるものに認識されている…という感覚です。言い換えるとテーマに対して「Ready」な状況にするというのが大事。つまりは「アイスブレイク」はインストラクションデザインの一部でしかなく、明後日の方向に行かないように丁寧に丁寧にフィードバックを拾って、そこから考えていくという積み重ねでしかないという感じです。

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