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「人間の街」をつくる。ソフト時代とシティ

「人間の街」をつくる。

人間の街とはデンマークのヤン・ゲールの言葉で、その裏の意味はもちろん「車の街」ではなくて「人間の街」をつくる、ということだ。

その作り方を伝えている本が「ソフト・シティ」。
「ソフトシティ」なんて聞くと、なんかITとかデータ経済なんてイメージが湧くけど、実はそういう本ではなく、でも実はそうでもある。

経済を牽引する役目が「ものづくり」から「ソフト」「アイデア」「ビジョン」「課題発見・解決力」に移っている現在、シリコンバレーでもデンマークでも経済の最先端にいる場所は、「人間の街」を目指していて、「人間の街」にソフトやビジョンや問題発見能力がある人は集まってくる。

ものづくりのための資源の移動効率性を最大化させることを追求して「車優先の街」をつくるのは、それは生身の人間が居心地が悪く、安心して道を歩けない街をつくるということだから、意識高い系の人(つまり優秀なわかもの)は、その街を出ていってしまう。

【図式化します】
・近代以前:徒歩、牛馬の移動→宿場町、門前町、城下町などの町中が発展する街。

・重工業時代:重い荷物の移動が必要になる→鉄道貨物の発展→駅前にお店の移動する「駅前ロータリーの街」。

・多品種少量生産とPOSシステム(コンビニ)の時代:少量をあちらこちらに何度も運ぶ→トラック輸送の発展→車の街、郊外の街、街中の衰退。

・ソフトとビジョンの時代 → 人々が移動し混じり合い情報交換を頻繁に行える街の発展 、発見の機会を増やす街→人間の街。


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