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毎週ショートショート ルールを知らないオーナメント

ある冬の日、海岸に大きなもみの木が流れ着きました。
遠い海の向こうの大きな島で起きた台風で倒されたものが、長い時間をかけてやってきたのです。

それを見たペンギンのぼうやは
「クリスマスツリーだ」と喜びました。

ペンギンのぼうやは、島の外がどんなものか知りたがっていました。
ですから、いつも渡り鳥がやってくると、毎日のように外の話を聞いて回るのでした。クリスマスツリーも、その渡り鳥たちから教わったのでした。

ペンギンのぼうやは、友達のシロクマにお願いして横たわるもみの木をたててもらいました。それだけでますます嬉しくなりました。
「それで、飾りはどうするんだい」とシロクマは聞きました。

しばらく考えると、ペンギンのぼうやは家にもどり、自分の部屋からたからものを持ってきました。
散歩をしているとき、海岸に流れ着いたものの中から気に入ったものを見つけては大切にしまっていたのでした。
そこから飾りになりそうなものを、ひとつひとつもみの木に飾っていきました。

それは私たちの知るツリーの飾りとはちょっと違うかもしれません。
ですが、ペンギンのぼうやにとっては立派なクリスマスツリーとなったのでした。

(487文字)


なんか勢いに突っ走った結果、あまりまとまらず絵本のようなおはなしになってしまいました。もうちょっと余裕のある文章構成が出来ればいいのですが、まだまだ勉強が必要のようです。
ちなみに今回の話の渡り鳥は「キョクアジサシ」という北極と南極と往復する超タフな鳥がモチーフです。中には1年で約9.1万キロ(地球2周以上)する猛者もいるとか。

企画概要はこちらから。


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