声劇脚本「リモートで演劇をしてみよう」

登場人物:4人 時間:5分

あらすじ…高校演劇部の4人は、部室が使えずリモート会議で演劇の練習を試みているが、なかなかうまく進まない。

アカリ「んー皆ぁ、みえる?」
ソラ「お、見えた見えた~」
部長「あ、大丈夫です」
シズク「え、ちょっと待ってこれどうやるんですか?」
アカリ「今日は自粛で部室が使えなかったから、テレビ電話を使って、リモートで声劇の練習しようと思います!」
ソラ「なんかテレビ電話越しに練習するなんて変な感じするなあ」
部長「アカリちゃん、設定してくれてありがとう」
アカリ「なんもですよ~!」
シズク「まって何も聞こえないんですけど。あーあーあー」
アカリ「シズクちゃん、音量とかちゃんと入ってる?」
シズク「え、まって、なにこれなにこれなにこ…」
部長「シズクちゃん落ち着いて」
アカリ「シズクちゃん!おんりょう!おんりょう!」
シズク「えぇ…?(カチカチカチ)あっ聞こえました聞こえました」
ソラ「フフン、意外だなあシズクちゃん」
シズク「なんですか?」
ソラ「いや、意外と機械苦手なんだなって。ゲームとかパソコンとか好きなのに」
シズク「ソラ先輩だって女の子大好きなのに女の子の扱い方くそ下手じゃないですか」
ソラ「ええっ!?うっ…」
機械音「ソラさんがログアウトしました」
部長「あぁ…ソラの心が折れた…」
アカリ「シズクちゃん~ちょっと言いすぎだよ~」
シズク「すみません、つい」
機械音「ソラさんがログインしました」
ソラ「よ~し、切り替えてこ」
アカリ「ソラくん泣いてる?」
ソラ「泣いてねえよ!」
シズク「それで、どうやって練習するんですか?」
部長「こないだ渡した脚本の本読みをしていこうと思うんだ」
アカリ「よ~し、今日もがんばろ~!」

(なんらかの四人の脚本を練習する)

アカリ「え、ちょっとストップ。まってシズクちゃんの後ろに誰かいない?」
シズク「え?誰もいないですよ」
アカリ「え、いるよね?見えない?」
ソラ「確かに、誰かいるな」
部長「うん。なんか、髪の長い女性がこの世の物とは思えない憎しみのこもった目つきでこっちを見てるような…」
シズク「え~?見渡してもいないですよ、そんな人」
アカリ「え、見えてないの…?もしかして…」
ソラ「お、怨霊だ!!」
部長「怨霊!?」
アカリ「シズクちゃん!おんりょう!おんりょう!」
ソラ「ひえぇ!悪霊退散!!」
アカリ「ちょ、ソラくんどこいくn…ってなんで下なんでパンツなの!?」
部長「上はしっかり着ておいて、下はなんにも履いてなかったのか」
シズク「うう…なんか、肩が重い…頭痛くなってきた…う…」
機械音「シズクさんがログアウトしました」
アカリ「ちょっシズクちゃん!?大丈夫!?」
ソラ「シズクちゃん!とりあえず家から出たほうがいい!!」
アカリ「ソラくんはとりあえずズボン履いて!?」
部長「多分あれはシズクちゃんの家にとりついている地縛霊的なやつで…(ずっと猫の鳴き声とかぶる)」
アカリ「ごめん部長!猫!猫!」
ソラ「シズクちゃん!今俺が家まで助けに行くから!!」
(ソラがログアウトしました)
部長「(off)え~?だからあ!今日は友達と話してるから話しかけないでって言ってるじゃん!お母さん!」
アカリ「まさかズボン履かないまま出かけたんじゃないでしょうね!もうあの馬鹿!」
(アカリさんがログアウトしました)
(間)
部長「(off)だからあ!!…後で食べるって!!」
(猫の鳴き声)

【終わり】

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