仕事を趣味とできるのは幸運なことかもしれない。
世間では「趣味を仕事にするなんてのは以ての外だ」といった言論を見聞きすることがある。これは「趣味が仕事になるなんてことは確率的に低く、そういった夢に現を抜かす前により確実な方法を選ぶべきだ。」という考えに基づいていると推測している。
また、世の中にはもう一つ、「仕事を趣味とすることで人生はよりよくなる。」といった言論もある。これは「まずは仕事をし、仕事上での楽しみを見つける。」といった内容であると考えている。
上記2つの論説はともに同じ人から発せられることがしばしばある。仕事を趣味とすることは確実性が高く、容易であるのか?
筆者は「趣味を仕事にする」と「仕事を趣味とする」、どちらも運、実力ともに必要となる、幸運に恵まれた事象であると考えている。前者は言わずもがな、後者も「仕事を楽しいと思える環境と体力」の両方が必要であり、それらを持てている人間は世の中にどれだけいるだろうか?そういった人間が数多くいるのであれば世の中はより仕事を尊ぶ方向に進むと考えている。しかし、世の中では労働は仕方なくするものであると認識が一般的である。
人は一度苦手嫌いと感じたものを好きと転じさせることは得意としていないようだ。特に昨今、ネットの普及により自らが経験したことの無い事柄に関する情報が多く、それらを基に経験する前から偏見を持ってしまうことが多くなってしまった。人が初めから苦手意識をもってしまい、それを修正できずにますます苦手になってしまう流れは容易に想像できる。
人が仕事を趣味にできる世界はもう二度と来ないのかもしれない。
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