2022年2月に読んだ本
先月、2020年1月に読んだ本をまとめた記事を書いた。そこで「今年からは毎月1日にまとめようと思っている」と書いた。
あれは嘘だ。
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今月読んだ本は2冊に留まった。
2月が短かったからとか一度に複数冊を読み進めた結果8割まで読み進めた状態の本が3冊あるとか、言い訳のしようはいくらでもあるけれど、単純に活字を読む気にあまりならなかった。そういう時もある。
最近新書や専門性の高い本に手を出した結果、読書の巡りが悪くなっていた部分が少なからずあったと感じる。
芥川賞受賞作・候補作の小説を並行しながら読むことで、ページをめくる手の良いリハビリになった感覚があるので、「並行読書」は結構お勧めしたい。
ただ、似通った小説を複数同時に読むと(あれ、あの登場人物はどっちの本だっけ?)といった事態になりかねないので組み合わせは要注意である。
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2022年2月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:472ページ
ナイス数:59ナイス
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■卵の緒 (新潮文庫)
心がスーッと穏やかになる1冊だった。自分が拾われてきた子どもだと疑わない少年・育生とひょうきんなお母さんの物語。静かで優しくて心がじんわりと暖まる。
選択的不登校をする、育生の友人・池内君と、お母さんの同僚・朝ちゃんという二人の脇役がまたこの一冊の柔らかさを増長してくれている。
短編でサラッと読めてしまう一方で、胸の奥のところに暖かみが留まるような、そんな物語だった。
読了日:02月05日 著者:瀬尾 まいこ
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■ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか (講談社現代新書)
世の中はクソどうでもいい仕事に溢れている。一方で、生活や暮らしに必要不可欠なのに低賃金で危険な仕事をしている人たちがいる。そんなイカれた資本主義に一石を投じる一冊である。
この本の元ネタはアメリカの人類学者デヴィッド・グレーバーが2018年に発行した''Bullshit jobs''であり、無くても困らない仕事やそうした仕事が生まれた背景をつぶさに分析している。
自分のしている仕事があるいは他者に振っている仕事が本当に必要なのか問い直してしまう、実践的な名著。
読了日:02月28日 著者:酒井 隆史
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