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2023/1/24-2/7 合宿免許in鳥取 #6
鳥取県の倉吉にぼっちで免許を取りに行ったときの話。遠ざかりゆく記憶をすこしでもつなぎ止めるために書く。
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前回までのあらすじ
合宿免許は早くも後半戦に入り、ついに仮免許で公道を走り始めた。場内であれほどイキり散らかしていた僕も、公道では大人しくせざるをえなかった。そんななか、束の間の休息である全休日の話。
全休!!!!!
2月5日、日曜日。この日は鳥取生活で最初で最後の全休日だった。一般的な大学生にとっての全休といえば、ついつい家でダラダラして時間を無駄にしてしまいがちな存在だが、ここは鳥取。どこかに遠出をするまたとないチャンスだ。そして、鳥取といえばまず砂丘。ということで、電車に乗って鳥取砂丘に行くことにした。
鳥取へ
朝9時50分、倉吉駅。駅前のロータリーに集合した友人のJ、Sと僕の3人は、10時ちょうどの鳥取行き普通列車に乗り込んだ。鳥取駅までの所要時間はおよそ1時間10分、途中の駅で特急に抜かされたりするので、かなりスローな移動である。
距離的には全然特急に乗ってもいい距離。しかし鈍行の汽車に乗り、スピードと無縁な移動をすることでしか得られないものだってきっとあるはずだ。金欠ゆえに鈍行に乗っているわけでは決してない。
列車は日本海の雄大な景色を望みつつ、まったりと走る。雪はあったりなかったり。海沿いは、内陸の倉吉と比較して積雪量も少ないようだ。
実のところ、鉄道で旅行するのが好きな僕は、以前この区間に乗車したことがあった。しかし、現地で知り合った新しい友人と乗る列車は、凡庸な「乗り潰し」の作業とは一味違った新鮮さを与えてくれた。「旅行はどこに行くかより誰と行くか」ということばは本当にその通りだと思う。
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かれこれ1時間近くが経過、列車はようやく鳥取駅に滑り込んだ。初日以来の再訪である。鳥取駅は県庁所在地・鳥取市を代表する大きめの駅だが、Suicaはおろか自動改札も導入されていない。駅員が改札に立ち、乗客の切符を一枚一枚集めるというアナログな方式が未だに用いられている。鉄道などSuicaで乗るのが当たり前な僕達は、この手の田舎に来るたびにカルチャーショックを受ける。
砂丘!!!!!
駅からは観光周遊バス的なものに乗って数十分、ついに車窓から砂丘が見えてきた。
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見渡す限りの青い空と黄色い砂浜。美しい。
一体なぜこのような土地が発生するのか、不思議で仕方ない。まさに地球の神秘だ。風の噂では砂の流出と緑化が著しく、景観を保つために地元民が必死に砂を埋め戻しているという話もあるが、そんな野暮なことはしばし忘れて、この一面のパノラマビューに素直に感動することにしよう。
(いやはや、それにしても緑化というのはサハラ砂漠の住民が聞いて羨ましがりそうな話だ)。
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我々は少し歩いた先にある小高い丘(写真の奥の方)をさらに越え、海岸線まで足をのばしてみた。海岸線では流木に乗っかってみたり、砂浜を駆け上がったり、妙なポーズで写真を撮ったり、おおよそ一般的な男子小学生が思いつきそうな遊びを一通りして時間を過ごした。
あと、Sがマッチングアプリ用の自画像を撮っていた。せっかくなのでここに載せておく。↓
ほかにもSは、ラクダと記念撮影をしたりといろいろ楽しんでいた(僕とJは金欠が著しいのでパス)。
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昼メシ
しばらくしてビジターセンター的なところに戻り、梨のソフトクリームを舐めながら昼メシをどこで食べようかという話になった。
Jはせっかく鳥取に来たのだから海鮮を食べたいと言う。しかし砂丘のすぐそばにある海鮮丼屋は営業時間外。いろいろ考えた挙句、結局鳥取漁港に行くことにした。少し離れてはいるが、観光周遊バスのルート上にあるので行くのは簡単だ。
Sは海鮮があまり好きではないらしく、次のバスまでの待ち時間に海鮮丼屋の隣にあるイタリアン的な店でパスタを食べていた(僕達はそれを眺めながらビールを飲んだ)。
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知らなかった
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鳥取漁港で食べた刺身定食はこんな感じ。お値段1180円也。この手の食堂は、たいてい観光地価格でやや割高なことが多いのだが、ここはすごく良心的な価格でとてもありがたい。
さらに、舟のような形をした食器とわさびに立てられた旗がなんともいえない特別感を演出しているし、ご飯味噌汁おかわり自由なのも嬉しい。刺身は言うまでもなく美味かった(味音痴なのでこれ以上の食レポは勘弁)。
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ところでこの鳥取漁港(というか鳥取県)、全国的にカニの名産地として名高い。
僕が大好きな俳優・吉沢亮もカニを食べるためにここを訪れており、カニ沢亮を自称するほどのカニ好きの彼が、鳥取のカニに舌鼓を打つ様子をテレビで観た覚えがある。
漁港隣接の市場内で売られているカニは流石に大学生の経済力では太刀打ちできないものばかりだったが、社会人になって稼げるようになったらまた来たいと思っている。それまではカニカマをかじることで我慢しておく。
鳥取城跡へ
昼食を済ませ、時刻はようやく3時を回ったぐらい。まだまだ時間には余裕があるので、次は鳥取城跡に行ってみることにした。
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城跡といっても、せいぜい天守台(石垣)が残っているくらいで天守閣は一切現存しておらず、正直観光地として特別魅力があるわけではない。しかし、城跡を登った先から見た鳥取市街は、西陽に照らされてとても美しかった。
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城跡の下には仁風閣という洋風建築があり、せっかくなのでこちらにも寄ってみた。入館料150円也。この建物、どうやら映画「るろうに剣心」のロケ地になっていたようで、JとSがその話でなにやら盛り上がっていたが、あいにく僕は未履修のため話についていけなかった。東京帰ってから観ようと思ったけど、結局いまだに観ていない。
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館内は写真の通りの洋風な感じ。展示を熱心に観てみたが、あくまで観たフリをしただけで、今となっては「当主の池田家が迎賓館として造った」ことくらいしか覚えていない。この類の文化財を楽しむには教養が欠かせないものであることを再認識した。歴史の勉強しないとなぁ、、、
帰路
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そんなこんなで時刻も5時を回り、街中に防災無線の音楽がこだまする頃になった。鳥取城跡から駅までを20分くらいかけて歩き、往路と同じように普通列車で倉吉へと帰る。長いようで短い小旅行の終わりだ。
鳥取の滞在はわずか6時間くらいだったが、時間のわりには妙な充実感を感じていた。往路よりも復路のほうが、心なしか電車の乗車時間を短く感じたのも多分そのためだと思う。
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倉吉に着いたのは夜の7時くらいだっただろうか。そこからはJとSは駅前のホテルへ、僕は路線バスに乗って車校の寮へと戻った。貴重な全休日は、こうして幕を閉じたのである。
こうして無事に全休を満喫できました、めでたしめでたし。と言いたいところだが、よく思い出してほしい。
今日は2月5日で、卒校は2月7日。そう、鳥取生活は残りわずか2日しか残されていないのだ。迫り来る卒業検定と別れの日。来た当初、この合宿免許がこんなにも名残惜しいものになるとは誰が想像しただろうか。今これを書いている僕も、この旅行記がもう少しで終わってしまうことが残念で仕方ない。次回は卒業検定とその他諸々最終日について。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
多分あと2回くらいで終わると思います。
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